工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

かみつく 

2015/06/20
Sat. 21:22

おかみさん一人の寺暮らしが始まった。
きっと淋しいことだろう。
とても頑固な人なので、私たち家族には絶対に弱みを見せない。
ああいう生き方もずいぶん疲れることだろう。
私がそばにいると、何がそんなに気にさわるのか意味不明にことごとく延々と私にかみついてくる。
本当に頑なで損な性格だ。

というわけで、老僧がいなくなった心の隙間をなかなか埋めることが出来ないのだろう、おかみさんの精神がぐらりと揺れている。
どういう訳か私への不満がつのる一方だから、ひとまず、姿を消してみることにした。
さて、この対応がどう影響するか・・・明日になったらわかる。
私は逃げる場所があるからずいぶんと気楽でいられるが、おかみさんはそれがないからつらいことだろう。

幾つかの用事もあったからひとまず石見銀山の自宅へ引き揚げた。
ネコチャンズがさりげなく出迎えてくれた。
久しぶりのシロは、毛先の色が濃くなっている気がするけど・・・気のせいかな?
暖かくなりはじめた頃から抜け毛が激しくなったから、夏の毛に変っているのかも知れない。
クロはあいかわらず無表情にさり気なくすり寄ってくる。
肉球をフニフニいじっていたらいきなりカプッと噛みついてきた。
甘噛みだからどぉってことないが、それが彼から私への親愛の仕種でもある気がする。

「噛付く」というと、ついに寺の近所でクマが人間を襲ってしまった。
自転車に乗ったおじさんを出合い頭にガブッとやってしまった。
おじさんはビックリしつつも、自転車でクマを撃退したらしいが、その時に、腕を噛まれ、頭をひっかかれた。
幸い傷が浅くて近所の小さな病院で処置できるほどの軽傷だったらしい。
万善寺のある赤来高原では、アチコチにクマが生息している。
もう私が子供の時からクマの目撃話が飛び交っていた。
何時頃だったか忘れるほど昔に、一度だけ少量のクマ肉が配られたことがあった。
本当は殺してはいけないことになっているのだが、悪さがひどいので誰かが内緒でズドンとやってしまったらしい。
人の口はなかなか塞ぐことが出来ないから、その少量のクマ肉で口を塞いだ訳だ。
クマの出没話は毎年のように耐えることがない。
数年前の栗の当たり年の時は、栗の枝に寝ころんでその木の栗を食べ続けていたということだ。
山寺の周辺には色々な山の生物が出没する。
時代は日進月歩で進化しているはずなのに、島根と広島の県境近くの赤来高原あたりは、どうもそれに逆行して、どんどん年々野生に侵略されている気がする。

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農繁期 

2015/05/15
Fri. 23:15

久々の石見銀山だったので、延々とパソコンにかじりついていた。
作文しなければいけない書類が溜まってしまって、まったく終りが見えない。
そうこうしているうちにお昼が近づいて老僧の病院から電話はかかるし、もう身体がいくつあっても足らない。
書きかけの書類を途中で打ち切って出かける準備をしていたら電話が鳴った。
何かと思ったら、メール送信しなければいけない用事をコロッと忘れていた。
あわてて書類をPDFに置換えたりしていたら、また電話が鳴った。
早速、現代彫刻小品展の申込FAXだった。
〆切は7月3日にしているのに、目茶苦茶早い。
こんなに早く届いてしまうと、ドタバタの毎日で申込用紙のことをコロッと忘れてしまうかも知れない。

とにかく、平日最後の金曜日は何かにつけて用事が溜まってしまった。
何とかやりくりして病院へかけつけたら、老僧が身体を起こす腹筋も機能しないほど弱っていてビックリした。
それでも気持ちは退院を目指していて、必死で元気を装っている。
あまりにもけなげでウルッと来つつ、一方で生への執着の凄まじさに恐ろしさも感じた。
とにかく、脳みその正常がどんどん失われている。
食事も全く手を付けようとしないまま、「お粥と煮しめを食べた!」などと上手に話を作って取り繕おうとしている。
ほんとにけなげだ。

夕方まで病院へいて、老僧の食事用のテーブルを使って書類の続きを打ち込んだ。
やっぱりどこかしら落ち着かなくて集中できなくて文章に精彩がない。
大切な申請書類だから手落ちがあってはいけないし、なかなか厄介な仕事を病院の老僧の前で落ちる点滴を見ながら進めている。

ふと思いついて、老僧の生家の親戚を訪ねた。
いろいろと今後のことを伝えておいた方が良いと思ったからだ。
人間面白いもので、若いうちは仏事のあれこれどぉ〜のこぉ〜のどうでも無関心だったのが、歳をとるとともにまんざら無視も出来なくなってやたら信心深くなる。
訪ねた親戚さんも、家を守っているおくさんがことあるごとに仏壇の事や位牌の事や遺影の写真のことなど、マメに質問される。
聞く方は適当に返事をそらす訳にもいかなくて結構緊張するし疲れる。
やっとの思いで会話の切れ目を探して、一気に結界君へ乗り込んだ。
石見銀山の駐車場へ着くと、すでにワイフの車が停まっていた。
やっぱり、誰もいない家に帰るよりは気持ちが華やぐ。
例の如く、脱走を企てようとしたクロが私の帰宅を出迎えてくれた。

キーポンがいなくなってすぐに寺暮らしが始まったから、石見銀山の自宅にはワイフが一人で留守番する事が増えた。
そういう事もあって、ジャマなオヤジがいないことで日常の暮しに少しずつ自分のペースを掴みつつある。
留守番が増えたワイフは、毎朝小学校の登校に声をかける事が日課になりつつあって、そのうち朝の散歩がわりにネコチャンズを濡れ縁の柱につなぎ付けるようになった。
背中で×に交差するリードがなにやら祭りの囃子を思い出させる。

ここにきて一気に田植えが加速した。
田の稲の方も、このままいけばほぼ例年並の成長が期待されそうだと地区の古老がもっともらしくしゃべっていた。
これで田植えが一段落すると、今度はアチコチで氏神様の春祭が始まる。
坊主の方は大般若会の手間替えがスタートになる。
とにかく、落ち着かない毎日がハイスピードで過ぎていく。

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現代彫刻小品展in浜田5日目も朝から坊主! 

2014/07/23
Wed. 08:33

この近年、1年でたった10日の展覧会を2箇所で企画開催している。
ひとつは、現在開催中の浜田市世界こども美術館。
もうひとつは、今年10月開催の石見銀山。
2010年から手づくりではじめて展覧会の数は7回目になる。

自分の都合で始めたことだから、自分の都合でいつでも店じまいできるところが気楽で良いことと思っている。
一方で、毎回ひとつずつ何かサブテーマを考えて常に新鮮な展覧会になることを意識している。
これも、自分の都合で決めてしまうことだから気楽に乗り切れる。
大変なのは、この10日間の展覧会をお手伝いしてもらっているみなさん。
吉田のわがままにいつも何時も本当にかいがいしくつきあってもらっていて頭が下がる。
実を云えば、この企画にお付き合いしてもらうことで、彫刻の色々な面白い側面を体験的に感じてもらいたいと願っているところもある。

若い時に彫刻の勉強してたけど、歳をとったらだんだん仕事が忙しくなって彫刻を造ることが出来なくなった・・・とか、
学生で勉強して彫刻を造りはじめたけど、自分の実力の限界を感じてやめてしまった・・・とか、
まえまえから彫刻に興味があったけど、独学では何から始めていいのか見当がつかないから手が出せないでいる・・・とか、
彫刻なんて日頃見る機会がないから、面白いともつまらないとも思う以前でどうも敷居が高くなってしまっている・・・とか、
とにかく、あげればキリがないほど、日常の暮らしの中で彫刻との接点が濃厚にならないまま毎日が過ぎ去っている・・・そんな人々もけっこう多く潜在していらっしゃる気がする。
何時もヒマにしている有閑オヤジだったら何かヒマなりに出来ることがあるかもしれないと思いついたところから今まで展覧会が続いてきたことになる。

彫刻の出品者は約半数がプロの彫刻家。
残りの半数がセミプロかアマチュア愛好家。
入落のない、誰でも思いついたら自分の制作した彫刻を展示できる展覧会になっている。
近年続いているワークショップは、幾つかのテーマを掘り下げてそれぞれに継続しているから、単発の打ち上げ花火で終わっていることがない。
だからワークショップを楽しみにしている方も増えてきた。
石見銀山での展覧会期間中に大森小学校で出前ワークショップを開催することも決まった。
少し前のミーティングで集まったメンバーのひとりが、「大人の部活みたいだね」といっていた。
良いネーミングだと思った。
さて、これから先をどう考えるか・・・色々な意味でひとつの節目がきている気がする。

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いつもとちがう 

2014/02/15
Sat. 08:10

シャワーのあとと、シュラフに潜り込む前と、寝起きと、それに、キーボードをプチプチする前に、薬用モイスチャークリームを、カピカピの両手に摺り込んでいます。
最近は工場で仕事をすることが増えて、そういう時は、だいたい8時間くらいは牛や豚の作業用グローブをつけたままでいます。
そうしていると、どうも手の水分をグローブが吸い取ってしまっているようで、それでなくても水気のない自分の手がどんどん乾涸びて、象とかサイとかの皮膚のようにシワの谷底が白く浮き上がってきます。
それを放置しておくと、爪のキワあたりから裂け目が広がってアカギレに変わっていきます。
このアカギレがなかなか厄介で、両手の親指や人差し指や、中指にまで広がってしまうと、もう指先に力が入らなくなって、それこそ「仕事が手に付かない」状態になってしまいます。
今の仕事のように、小さい彫刻を造っていると、やたらに指先を使う事が増えてくるので、金槌やディスクグラインダーが拷問器具のように思えてきます。
指のせいで失敗する事も増えて、今回の制作中も何度か単純なミスをしてしまいました。
結局そのような時は造りかえた方が早いので、無駄に材料や消耗品を消費してしまいます。
やれやれ・・・って感じです。

この2〜3日は工場のあたりでいつも降らない雪がパラパラ舞っています。
石見銀山の町並みは道が乾いています。
いつもと逆ですね。

逆というと、東京は島根よりいっぱい雪が降っています。
ノッチとなっちゃんが相次いで写真を撮っていました。
デスクトップのモニター観ながらオヤジはニヤニヤと完全野次馬です。

〜〜〜〜〜〜〜〜いつも夢見がちなノッチは・・・
先週よりエグくない?!きのせい?!
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〜〜〜〜〜〜〜〜現実直視派のなっちゃんは・・・
深夜帰宅中
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5時起きで出勤中ーーー雪が多すぎてどこが甲州街道かわかんねーーーー
写真 2


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2017-08