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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

山の恵 

2011/04/05
Tue. 07:44

万善寺の庫裡から西へ200mばかり離れたところに老住職夫婦が10年ほど前まで耕し続けていた畑があります。
今は畑までの距離を歩くことが難しくなって、もっぱら筍や蕨、蕗などの旬のものを収穫する程度のひら地になっていて、それも整備されないまま次第に自然の山へ帰りつつあります。

冬季の豪雪がなかなか解けないまま4月に入っても手付かずのまま放置し続けていたそのひら地へ行くまでの小道を、これも降り積もる雪に絶えられなくて倒れた山桜の枝木が壁のようにふさいでしまっています。

山から雪が溶けはじめると、このような状態は寺の周辺だけでなく地域一帯あらゆるところで見られるようになってきました。
いつもだと近所の町の林業会社へ連絡したら、すぐに職人さんがやってきて片づけてくれるのですが、今年は需要と供給のバランスが崩れていつになるのか予測不能状態のようなので、結局、私がコツコツ切り刻みながら片づけることにしました。

ストーブ燃料の薪は、だいたい2年先まで用意してチビチビ乾燥させて確保できているのですが、今年はいつもより使用頻度が多くなっていただけに、「山の恵」と気持ちを切り替えて、この間から伐採作業にとりかかっています。

なかなかじっとできないおかみさんが私の作業のすぐ近くまでやってきてあれこれ動き回るので作業がはかどりません。
自然を相手の人の営みのチッポケさを感じながら汗を流しています。

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島根グルッと200km 

2011/03/01
Tue. 01:04

万善寺老僧の定期的通院はだいたい1ヶ月に一度くらいありますが、前回は寺の辺りが豪雪だったため、私の道中を気遣ってタクシーと町営バスと路線バスを乗り継いで自力で出雲の病院まで出かけたという話をおかみさんから聞きました。
つまり、老僧が今年になってから一回だけ私に内緒で行動したということです。

黙ってくれていれば知らなかったことなので心も傷みませんが、あとになってあれこれ大変だった道中記を聞かされてしまうと、かえって私が1日老僧につき合ってあげることの方が気が楽でもあったりする訳で、老夫婦の気遣いには若干チグハグなところがあって困ったものです。

そんなこともあったりしたので、色々と老夫婦の会話に気を配っていると案の定、この度の通院も秘かに計画が実行に移されようとしていることが発覚して、際どいところでくいとめることが出来ました。
通常は、100km程度の走行距離で老僧の通院付添が完了しますが、今回は仏具や線香などの消耗品購入と各種書類の申請業務を上手に抱き合わせ、坊主家業の外交事務を一気に済ませてしまうことにしました。

このところ遠出が続いて疲れ気味で、黒い排気ガスが絶えないポンコツ君にがんばってもらわなければいけないので給油をしに行く途中、何時も通り続けている道端にドラえもんとアンパンマンの木彫?を発見しました。
あれだけ何度も行き来していて初めて気がついたことになります。
木彫の二体はあまりにも黒ずんで薄汚れていて動体視力の低下した私の目では運転しながらの確認が無理だったので、ジュースを買うフリをして幅寄せをしてからじっくりと鑑賞させてもらいました。
細部にまで気を使ったノミの具合などなかなかの一木造りの力作で、彫刻文化の大衆化を垣間見たような気にもなったりして思わずニヤついてしまいました。

辺境の地島根県ですが、一日で200kmも走行するとアレコレ色々な発見があったりします。

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1ℓの汗 

2010/07/22
Thu. 02:21

どうやら梅雨が終ったようで、このところ絶好の草刈り日和にしては少々暑すぎますが、この時期を逃してしまうとどんどん草の芯が丈夫になって草刈刃のチップがすぐに丸くなってしまうので、何としてでも今のうちに一刈りすませておかなければいけません。

ということで、この間からチビチビ万善寺の周囲を刈り続けていますがなかなか終りません。
老住職は朝の涼しいうちから低木の剪定を始め、おかみさんも曲った腰をもっと折り曲げて庭草を取っています。
そんな姿を横目で見ながら見て見ぬふりをするわけにもいかないので、モタモタと作業着に着替えて草刈り機に油をついでやっと作業開始です。

老住職夫婦は、80歳を越えていますが、ほぼ毎日外仕事を探して動き回っています。悪天候で外に出られない日はごそごそと家内の用事を見つけ出して何かしら働いています。
まさに「一日不作、一日不食」を態度で教えてくれています。
チョット残念なのは、老住職の忘れ癖とおかみさんのとめどないおしゃべり。
これがなかったら平和で穏やかな一日が過ごせるのですが、なかなか思うようにはいかないものです。

いずれにしても、老住職夫婦の健康の判断はこの毎日の作務(さむ)にあるといっても良いでしょう。
当たらず障らず手を出しすぎず、程々の距離を置いて二人のフォローをするのはなかなか骨の折れることですが、これも自分に与えられた仕事のひとつなのだと一人納得しながら、一方で適度な現実逃避の理由を作ったりしているもう一人の自分がいることも事実。
まだまだ五蘊(ごうん)の自我の呪縛に締め上げられている自分なのであります。

最近の田舎坊主で電動草刈り機を使えない坊主はまずいないでしょう。
電動草刈り機を使っている彫刻家はどのくらいいるのでしょう?
吉田正純、吉田満寿美、周藤豊治、松本健志、伊藤真美・・・本多正直あたりも使ってそうだなぁ。
女流彫刻家でチェンソー使っている人は結構いると思うけど、電動草刈り機が使えるのは吉田満寿美くらいだったりして。もしそうだったら希少価値です。大事に育てなければいけません。出来たら何処かのボーズ頭の彫刻家より上手になってもらいたいものです。

そんなささやかな邪念をはぐくみながら2ℓの油が無くなるまで草刈りは続き、流した汗の補充に1ℓの美味い井戸水を飲んで、ひとまずこの度の作務を終了しました。

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IMG_8351.jpg駐車場の隅にある井戸は水質も良くて美味いのです

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万善寺 

2010/06/13
Sun. 08:01

このところ万善寺の作務が続いています。
「作務(さむ)」とは、寺の仕事のことです。
坊主の間では、この作務も修行の一つと考えられています。

この時期の万善寺の作務は、もっぱら草刈りと畑仕事。
中でも厄介なのが、はびこった竹林の整備。

見渡す限りの緑の森に、咲きほこる花々、おたまじゃくしに飛び交うツバメ、庭先で鳴く鴬、鶺鴒などなど、世の中は新しい命がひしめき合っています。
・・ということは、一方で弱肉強食の世界が淡々とくり返されているという現実。

作務の没頭の中で見聞きする眼前の営みは、「はかなさ」を具体的にわかりやすく私たちに教えてくれています。

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隣の庭 

2010/05/08
Sat. 07:46

吉田家の両隣は空き家です。
一方は近所の分家で、何かあってもすぐに対応できるのでとりあえず問題ありません。
もう一方は名義人が関東に在住で、何かと苦労します。
管理者がいないので、庭の草刈りや伸びた枝木の伐採などをすることになります。
春から秋にかけては目が離せません。

愛用のメガネを無くしたのもその作業の最中です。
くよしの煙が臭いと末娘に叱られるのも隣の庭のヨモギです。
この間は、廃屋の蔵の棟瓦がシキビの苗木のすぐ隣に落下しました。
とにかく何かと手がかかります。

救いといえば・・
2日ごとのワラビ狩りと我が家の老犬の散歩が手軽にできることくらいでしょうか。

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2010/05/07
Fri. 19:33

寺のおかみさん(my mammy)の趣味は畑仕事。
春は、苗物の植え付けがあるので天気の良い日は毎日畑に出ます。
80を過ぎて腰も曲り、畑への坂道は四つ足で這いずって上り下りしています。
以前は4ヶ所に別れていた畑も、年と共にに一つずつ減っていって今では2ヶ所になりました。
捨てた畑の1つは山に帰り、1つは竹林になりつつあります。
かろうじて今の季節はワラビと蕗と筍の収穫で畑の原型を保っています。

その元畑から、旬の収穫をしました。
1時間足らずで大小併せて約20本の筍。

おかみさんとワイフは大喜びで、早速筍料理に腕をふるっていました。
一方、私は手のり彫刻のモチーフにしようとデッサンとスケッチを繰り返し、気がつくと夕方でした。

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IMG_7534.jpg根っ子までついた筍をゲットするのは至難の業です

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200km走破 

2010/05/07
Fri. 06:51

老住職夫婦は不死身です。
住職の方は今までに5・6回は手術を経験しているでしょう。
一番最近の手術は8時間を越える長時間のほとんどを癒着切除に使ったようです。
おかみさんの方は心筋梗塞の大手術を克服し、いまだに畑仕事を続けています。

そんなわけで(どんなわけだ?)、老住職の何回目かの精密検査のお伴で中国山地のてっぺんの方から萌黄の春を満喫しながら宍道湖畔の松江まで行ってきました。
最新の医療機器のはしごで病院内をあちこち移動し、道に迷って看護士さんのお世話になりながらの検診は、肉体的にも精神的にもかなりの重労働だったようです。
ここだけの話ですが、おかげさまで私の方は昼のうちから駐車場で爆睡。久々のお昼寝タイムを満喫させてもらいました。

IMG_7517.jpgこれだけ豊富な緑にはこの時期しか出会えません

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2020-06