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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

寺暮らし 

2011/08/21
Sun. 07:06

7月の後半から続いたお盆行事も、やっと先が見えてきたところですが、それでもこれから9月半ばまでポツポツと外回りの仏事が無いわけでもありません。

このところ、世間のお盆を過ぎたあたりから、急に天候不順がやってきて、夏の暑さは何処へやら・・
天気図を見ると毎日のように傘マークがついています。

そんな中、50年と150年の年回法要のお宅があって、またまた角塔婆を2本、老僧に書いてもらいました。

島根の田舎は坊主の暮らしも都市部のように割切ったお付き合いが出きる訳でもないので、いろいろな場面で「無財の七施」のお付き合いをさせていただいています。
「ここでその七施を言ってみろ!」・・と言われても私のようなナンチャッテボーズにはスラスラ言える訳でもありませんが、ようするに摘んで言うと昨今常識となりはじめたあの「ボランティア」というやつです。
田舎ボーズの場合、その「ボランティア」の前に「スーパー」が付くことがよくありますが、万善寺の暮らしは、その「スーパーボランティア」の仏事がとても多いという事で、この度の角塔婆の年回法要も、限りなくそのノリで行わせてもらいました。

施主のおばあさんは、とてもプライドが高く、分相応の生き方がなかなか出来ないまま年を重ねてしまったような方です。
そのおばあさんが嫁いできたお宅の当時の家長さん、つまりご主人のお父さんが亡くなって50回忌を向かえたわけです。
万善寺では、50年を過ぎた年回には角塔婆をお勧めしていますが、強制ではないのでほとんどの施主さんはその訳も含めて軽く聞き流してしまわれます。
そんな昨今の情勢を知ってか知らいでか、1本1万円近くもする桧の角材を2本も用意されました。

手足が不自由でとても角塔婆など持てる分けではありませんから、大工さんの交渉から運搬まで、私の方で段取りさせてもらいました。
大工さんも、信心深い方で掘っ建ての防腐剤処理から、雨の降る中、設置場所の穴掘りまで献身的に働いていただきました。
老僧は、お昼ご飯も食べないで2本の塔婆を一気に書き上げ、法要のお付き合いもつとめあげました。
雨の中で改良衣に長靴履いての墓参法要も滞りなく終り、ホット一息。

「親の50回忌を子供の代でつとめるたぁ、昔じゃあ考えられんことでしたがの。それだけ私が長生きさせてもろうたいうことですが。まことにありがたいことでございますょ」

おばあさんにとってはこれまでにないほどの多額の出費だったでしょうが、中でも桧の角塔婆が一番だったでしょう。おつかれさんでした。

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2011-08