工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

甘酸っぱい香り 

2012/01/31
Tue. 08:50

このあいだ終了した広島での展覧会ですが、その最終日は搬出作業もあるので、数少ない広島やその周辺の知人に招待券などを送ったりして、吉田もそれなりに地道な制作活動を続けていることをお知らせして、終日会場の受付近くでうろついているようにしています。

昨年は、丁度寺の仏事と重なって会場へ出かけることが出来なかったのですが、今年はそういうこともなく、雪の状態も良かったりしてすんなりと広島へ出かけることが出来ました。

友人知人の少ない吉田ですが、ありがたくもその方々の何人かは会場まで訪ねてきて頂いたりして恐縮です。

高校時代からの友人でことあるごとに気にかけてくれているM君も家族で来てくれました。
一気に40年過去へ若返ったように饒舌になったりしてしまいます。

瀬戸内の島々ではみかんの栽培が盛んに行われていて、積極的に品種改良などしたりしながら少しでも美味しいみかんを食べてもらおうとがんばっていらっしゃる方々が多いのですが、この度も、そのように丹誠込めて育てたみかんをお土産の差し入れにいただいたりしたところです。
積もる話の方が多くて、彫刻はチラ見程度で終わるのですが、それでも私の方は何の問題もなく、むしろお話をしたり聞いたりしていることの方が不義理の溝が浅くなるような気がして心地よかったりします。

最近は、美術館の会場へ生花のような生ものの差し入れを拒否するところが多くて、広島の美術館もその一つ。
わざわざの善意好意が門前払いされてしまうことが常識になってしまったりしています。
結局、美術館の管理事務所の薄暗い部屋の片隅で日の目を見ることなく管理され続けていた花を受け取って、そのまま通用口から人目を避けるように搬出しなければならない始末。
諸々の事情や理屈は理解出来ますが、味気ないことです。

帰りの車中は、甘酸っぱい花やみかんの香りにつつまれて、とてもリラックスさせてもらいました。
ネコヤナギを見たりすると、冬の真っ最中なのに春が来たように錯覚したりもします。

彫刻は絵画のように簡単に全国規模の移動が出来ないこともあって、なかなか一般の目に触れる好条件を維持出来ない状態が延々と続いています。
この度のような展覧会も、壁面を埋め尽くした絵画の邪魔にならないように構造強化の柱へ張り付くように小品が点在しているような状況です。
本展の六本木も似たようなものですが、それでも一部屋程は彫刻だけの展示があったりして他よりはマシかなとも思ったりします。

ほんの数年前までは、個展でも企画しない限り小品の彫刻を造ることはありませんでしたが、この頃になって、その気持ちも少しずつ変化して、今では小品彫刻を多作することで彫刻の魅力が世間に浸透するきっかけになるかも知れないとも思うようになりました。
彫刻に限らずどの道も、あまりアチコチに偏らない中道を見失わないようにしないといけないと戒めています。

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彫刻搬送 

2012/01/30
Mon. 09:22

広島での展覧会が終わって、島根のメンバーなど4人分の彫刻を運んで帰着したのが20時過ぎ。
おかげさまで心配した雪も小康状態で、比較的すんなりと石見銀山まで帰ることが出来ました。
ポンコツ君も本当に良く頑張ってくれて、壊れかけのベアリング音を響かせながらけなげに走り続けてくれました。

朝目覚めると、ほんのりと雪が降り積もっていて、1日違いの運の良さに感謝。
早速工場まで移動して彫刻を保管したところです。

これから本格的に現代彫刻小品展の事務処理がはじまります。
作家の皆さんからの彫刻データも返信されてきて、緊張も増します。
わざわざ島根の方まで作品を送ってもらう訳ですから、もろもろ失敗する訳にはいきません。
会期まであと2ヶ月程になりました。

気持ちを引き締めて、さて、仕事だ!と、工具の準備を終わってボンベのコックを捻ったらレベルメーターが軽く動くだけ・・
何と、肝心のガスが無くなっていました。
ついこの前まで問題なく使えていたのに・・
こちらの方は、運に恵まれなかった様子。
早速、ガスでお世話になっているS君に朝っぱらから電話してドタバタ。

結局いつもの間の抜けたオヤジの間の抜けた1日がはじまってしまいました。
先が思いやられます・・

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彫刻待ってます 

2012/01/29
Sun. 08:37

石見銀山のひと山超えた谷に伸びる町へ工場を借りていて、その2階が広い倉庫スペースになっていて、これも贅沢に借りていて、その場所を彫刻や展示台の収納スペースで使わせてもらっています。

彫刻展も乏しい経費で展覧会の備品確保もしながら続けていますが、気がつくと早いもので3年目を向かえています。
2回目の展覧会が終わった時、業者さんに修繕をお願いしたら、冬の間の仕事が少ない時に修理しましょうということで、現在、展示台の修理が続いているところです。

手作りの小さな展覧会かもしれませんが、出来るだけ良い条件で作家の皆様に気持ちよく彫刻を展示してもらいたいと思っています。
今年は、展覧会場も少し大きくなって、今まで以上に彫刻の展示に余裕ができました。
3月になったらぼつぼつ彫刻が届き始めるでしょう。
今から楽しみです。

さて、これから広島の展覧会の搬出にいってきます。
車検前のポンコツ君にはもう一仕事がんばってもらわなければいけません。
それじゃぁ、いってきまぁ~す。

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寒い時は・・ 

2012/01/28
Sat. 19:30

それなりに冬らしく寒い日が続いている石見銀山です。
そんな時は、久々に旧知の仲間が集まって鍋でもつつこうということになって、陶彫を作っているのりちゃんに話したら、それじゃぁうちの旦那の店で一杯やろうということに話が進んで、一杯どころかいっぱい飲んで楽しい一夜となりました。

のりちゃんの旦那のはるちゃんは、石見銀山の玄関口近くの町並みの入り口に小さなお食事のお店を出しています。
名前は「梅の店」といって、その名付け親は石見銀山に義肢義足製造会社を構える社長さん。

はるちゃんは私が石見銀山で暮らし始めた頃からの友人で、その頃は、近くの温泉町のお宿で料理長をしていたのですが、のりちゃんと知り合って目出たく結婚して独立して今の店を出したのです。
とても腕が良くて、特に日本海の魚を使ったシンプルな料理は、食材の旨味を上手に引き立てて絶品です。
調味料にもこだわって、見えないところにも気を使って手を抜かないからそれが料理のおいしさになっているのです。
今度の彫刻展の打ち上げは、ちょっと会費を奮発してはるちゃんに腕をふるってもらおうと思ったりもしています。

おぎちゃんはのりちゃんの友達で、高校の頃は二人とも美術部員で油絵やイラストなど、毎日のように美術室で何か描いていました。
私は、やっと彫刻の面白さがわかり始めた頃で、彼女たちが卒業した頃に、初めての個展を開きました。
おぎちゃんはとてもいいセンスをしていて、真面目で丁寧な油絵等をコツコツ描き続けていました。
のりちゃんは美術部の部長さんをつとめ上げてそのまま美術の世界に飛び込んで今に至っています。

うららちゃんは大阪の生まれなのに、仕事の関係で本社のある石見銀山で暮らすようになりました。
家がすぐ近くなので時々吉田家の夕食を食べにきたりして、楽しくお付き合いしています。
彼女も絵を描いていて、島根県のアチコチで精力的に個展を開いたりしてがんばっています。

すとうさんはカレコレ20年以上続いている島根県在住の彫刻仲間。
彼のような人がいてくれるから、軟弱ものの吉田もそれなりに踏ん張って彫刻を造り続けていられるのだと思います。

さてさて、顔と名前が一致しましたか?

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拈華微笑 

2012/01/27
Fri. 08:27

寒波が来るというので寺のおかみさんが石見銀山はどうかとか、雪道は危ないから車に乗るなとか、予定をキャンセルして雪がなくなってからにしてもらえとか色々心配の電話を行く先々へかけてきて、なかなか落ち着かなくて苦労します。
この間も、彫刻の搬入で広島へ行った次の日に早速何処かから情報をしいれてお叱りの電話が入ってきました。

一つ一つおかみさんの云うことを聞いていたら、家族が路頭に迷ってしまいます。
おかみさんのこのような心配性は、私が子供の頃からそうでしたが、この近年、万善寺の作務で深く関わるようになってから益々バージョンアップして、最近ではそれが病的に思えるほど激しくなりました。

思うに、「心配」することがおかみさん特有の生活信条になっている気がしています。
心配とは「心を配る」慎ましさがさり気なく醸し出されることによって、それが伝わることの心地よさに、お互いの連帯や信頼が芽生え、優しくなれる「感動」の一つだと思っています。

「老婆親切」は宗門僧侶の修行心得として重視される気遣いを云うところあたりからはじまった言葉のようですが、それも度が過ぎると修行の妨げになる諸刃の剣にもなりかねません。
最近、何処から見ても年齢的にも老婆と言っていいおかみさんの私に対する「心配」は、あれこれ気を使いすぎて、自ら不安の種を育ててしまっているような状態になっているのかもしれません。
もっとも、それが元気のもとになっているのかも知れませんが・・

一晩中降り続いてタップリ積もった雪景色の万善寺へ到着すると、すでにおかみさんが曲がった腰をさらに曲げて雪かきをしていました。
私のポンコツ君を境内まで上げることが目的のようです。
とても無理な話ですが、彼女にはそれなりの信念があるように思えます。

北風で足早に流れる雪雲の切れ間にスッキリと晴れ渡った青空を見上げながら大きく深く深呼吸を一つ。
芥子粒のようにチッポケなナンチャッテ坊主が、せめておかみさんの前だけでもと精一杯の「拈華微笑(ねんげみしょう)」も、見事に無視される始末。
なかなかお釈迦様のように簡単にはいきませんなぁ・・

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展覧会準備スタート 

2012/01/26
Thu. 03:55

キーポンが通う中学校の受験生仲間、つまり3年生は男女併せて11名。
男女入り乱れてアレコレくっついたり離れたり、それなりに色々あるようですが多感な思春期を仲良く乗り切っています。

今年に入って、私立の推薦入試がはじまってからそれぞれの受験が本格化し、その第2弾の公立高校推薦入試が終わったところです。
吉田家の末娘の甘えんぼうは、教育ママに変身したおかあさん相手に、のらりくらりと上手に立ち回りながら何時もより若干勉強時間も増えたりして、ひとまず受験生の体裁を取繕ったりしています。

オヤジの方も、かわいい我が娘のことなので証明写真の撮影をしたり中学校との事務連絡で自宅待機したり、ワイフの補佐で落ち着かない日々をおくっていましたが、それもひとまず一段落したので、強まる寒気南下の向こうを張って、今回の彫刻小品展の第1期会場である浜田のこども美術館へ広報宣伝用の写真撮影に出かけてきました。

さすがに道中は日本海からの北風も強くて、波の花の混ざった粘り気のある雪がフロントガラスに張り付いて視界を遮るのでハンドルを握る手も思わず力が入ったりしつつ、慎重運転でいつもより若干時間がかかったものの無事到着して、雪の止み間を待ちながら、使えそうな構図を探して連写したところです。

冬の風景を春から夏にかけての展覧会に併せてどのように加工しようか、悩みどころです。

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擁壁の苔 

2012/01/25
Wed. 08:51

例のごとく、受験生キーポンを中学校まで送っての帰り、我が家の目の前のよう壁に張り付いた苔の群れを発見。
そのよう壁は毎日見ているはずなのに、何時もは気付きもしないで完全に見逃していたみたいです。
きっと、苔の群れに積もった雪が教えてくれたのだと思います。

私が属に云う「一身上の都合」というヤツで20年ちょっと続いていた仕事をやめたのが5年ほど前。
丁度その頃、石見銀山が世界遺産登録になることになって、町内は至る所で土木工事がはじまって、狭い狭いメインストリートのアチコチが掘り返されたり、裏山の災害危険区域が改修されたりする時にそのよう壁も出来上がりました。
つまり、その苔たちは5年の歳月をかけてここまで広がったということになります。
「石の上にも3年」ならぬ、「よう壁に張り付いて5年」でこのサイズということです。

「石の上にも3年」・・・出典は定かではありませんが、何をするにも「3年間は辛抱しろ!」といことで、過去の偉人才人の実体験を反映した戒めなのでしょうが、我が宗門の中国禅開祖達磨大師など、悟りを開くために「面壁九年!」座り続けて手足が退化したとまで云われたりしているのですから、3年の歳月などアッという間の出来事レベルで終わってしまう程のものでしょう。

コツコツと5年かけてやっとここまで増殖する苔の地道なけなげさに、しばし見入ってしまいました。
彫刻の小品展も気がつけば3年目。
5年の継続を当面の目標にしていますが、果たして展覧会を5年継続して、目の前の苔たちのようにさり気なくもたくましい成長を遂げることが出来るのでしょうか?

ぼつぼつと、今年の彫刻小品展の出品回答が彫刻作家の皆様から返って来始めました。
作家の皆様のご協力が頼りで励みになります。

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本日快晴也 

2012/01/24
Tue. 03:04

吉田としては今年初めての美術展で彫刻を搬入してきました。
会場は広島県立美術館。
会期は1月29日の日曜17時まで。
内容は全国規模で展開される美術公募団体の二紀展彫刻部門。

島根県は相変わらず冬型気圧配置の悪天候で、搬入日前夜半の石見銀山では霰も降ったりしてにぎやかだったりしていましたが、彫刻の積み込みを始めた頃には若干天候も落ち着いて順調に作業完了。
結局一晩徹夜で封筒詰めした今年の小品彫刻展の最新版要項や出品票を、9時を待って郵便局で投函。
その後、ちょっと贅沢な朝シャワーでとろけた脳みそのクリアとオヤジの加齢臭を爽やか石鹸香でリフレッシュ。
ノッチから里帰りしたオヤジのダメージジーンズを作業服代わりにはいて出発の準備OK。
ワイフの愛情タップリだろう朝抽出しのコーヒーを何時ものポットに入れ替え、方向音痴の迷ナビゲーターのりちゃんの到着を待って石見銀山を出発したのが10時過ぎ。

途中、色々ありましたが、広島の町を遠望するあたりまでポンコツ君を走らせるとそこはポカポカ陽気の瀬戸内海気候。
ブルーシートで雨よけ厳重梱包した荷台の彫刻がチョット浮き気味。
会場の美術館へ到着すると、東京から駆けつけたグッちゃんと久々に再開。
開館を待って展示作業をしてキャプションなどで体裁を整えて、久々に再開の絵画の実力作家と世間話に花を咲かせ、代替わりした広島の支部長さんに一声かけてドタバタと美術館をあとにしてとんぼ返り。

道中、雪の悪天候を心配しながら韓国製のスタッドレスもどきを履いたポンコツ君を走らせていたら、島根県の県境あたりでタイヤ規制の検問。
性能はともかく、見た目でその場を無事通過して、石見銀山へはまだ明るいうちに帰り着くことが出来ました。

勉強中のキーポンにはお土産のお菓子。
ワイフには瀬戸内海の幸をブレンドしたふりかけ。
高齢犬はご主人様の帰宅も気づかないで爆睡。

「あら、早かったのネ。湧かし直しだけどお風呂湧いてるわョ」

瀬戸内の快晴にどうも落ち着かない1日でしたが、いつもと変わらない石見銀山の曇り空と吉田家の日常に、オヤジの疲れもとれました。

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石見銀山のお宿 

2012/01/23
Mon. 00:35

石見銀山の吉田家から少し町並みを下ると、同じ駒の足の町内に江戸期の地役人の武家屋敷をお宿に改築した「他郷阿部家」があります。

オーナーのMさんは、吉田の家族が石見銀山に暮らすようになる前からとてもよくしてもらっていて、家族ぐるみのおつき合いが今でも続いています。
その関係もあって、鉄のテーブルや小物などを造らせてもらったりして、そのことなどで吉田家の暮らしはずいぶん助かっています。

お泊まりのお客さんで稀に吉田の知りあいなどがあったりすると、時々夕食の席に呼んで頂いたりもして、そんな時は何とも言えない楽しい一夜を過ごすことが出来ます。
この度も、広島の方からのお客さんが私の知り合いだったりして、丁度今度の展覧会の招待券を送ったりしたあとだったのでMさんの方からお誘いをいただいたところです。

そのお宿の食事は、広い台所の土間のオクドさんの横の大きなテーブルに集まって、手作りの家庭料理をみんなで一緒にいただきます。
このような宿泊システムのお宿はそうアチコチにある訳ではないので、遠来のお客様方も夢のような一夜を過ごして大満足で旅立っていかれます。

島根の片田舎の時代に取り残されたような小さな町にも、このようなオシャレでハイセンスなお宿があったりする、石見銀山はとても不思議な魅力のある町だったりします。

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散歩 

2012/01/22
Sun. 09:42

月曜日には広島へ彫刻の搬入があるのに、ラニーニャ現象の関係でこれからしばらくは天候も荒れ模様になって大雪の予想が出ていたりして、このところ続いていた好天も望めなくなってしまうようです。

一気に片付けつつある現代彫刻の小品展準備事務処理もしだいに先が見えて来始めたので、気持ちを切り替えて散歩へ出かけることにしました。
といっても、それは痴呆の入った高齢犬シェパ爺のこと。

けたたましい夜泣きは依然と続いていて、犬も人間もなかなか眠れない夜を過ごしていますが、面白いものでそれもだんだん慣れてきて、最近では目覚めてはいるものの知らんフリをして一晩スルーすることも出来るようになりました。
一時期はもうダメだろうとお医者さんもサジを投げてしまったくらいの重篤な状況も、しぶとい生命力の御陰でどうやら回避することが出来たようで、最近の散歩は若かった頃のルートに戻ってきて、唯一残った嗅覚を駆使しながらマーキングのまねごとを繰り返しつつ、のんびりと歩き続けています。

裏日本の方では冬の晴れ間も珍しいことですから、またしばらくは雪や雨が降り続くことになるでしょう。
シェパ爺も、この冬を乗り切って春になって桜が咲いてそれがツツジやサツキの花に変わる頃まで生きていたら目出度く二十歳を迎えることになります。
それまで体力と心臓が保つかどうかわかりませんが、あれだけ大きな声の夜泣きが続いている間は、特に心配することもないでしょう。

観光さんも見当たらない週末だったので、フリーウォーキングを楽しませてやりました。
久々のことだったので、本人は若干緊張義気でしたが・・

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現代小品彫刻展始動 

2012/01/21
Sat. 07:56

我が家の居間の出入り口横の仮設書斎も、しだいに定位置が確定しつつある今日この頃・・・

2回にわたって発送をさせて頂いた小品彫刻展の出品依頼の回答がおおよそ出そろったところで、本格的な第3弾の書類作成に取掛かり始めています。
なにせ、作業の場所が吉田家のメインストリートでもあるので家族の通行の障害にならないように細心の注意を払いながら事務処理を進めているつもりですが、気がつくと自分の周辺グルリに書類の山が出来ていたりして、ヒヤヒヤものです。

なかなか過酷な環境ですが、ふんばって乗り切るしかありません。
今年は、石見銀山も世界遺産に登録されてから5周年を迎えます。
小品彫刻展は3年目になりました。企画のほうも発展させつつ準備を進めているところです。

皆様乞うご期待を!

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幽玄のデスクトップ 

2012/01/20
Fri. 08:37

せっかく好天だったのにさんざんな1日が過ぎて万善寺老夫婦の生活を補助するために買い物などしてほぼ1日を使い、なかなか落ち着いて仕事に集中出来ない2日間を使ってしまいました。

寺からの帰りに、気持ちを切り替えようと銀山街道沿いのアチコチをカメラ取材して、幾つか気に入った風景をゲットすることが出来ました。

そのうちの一つをさっそくデスクトップに入れ替えて気分一新です。

東京の方は初雪が降っているようですが、島根の寺や銀山街道の辺りはとっても暖かくて終日雨が雪に変わることはありませんでした。
このような冬の日は、街道の谷から立ち上るガスが山並みの植林や葉を落とした雑木林に巻き付いて、刻々と変化する美しい風景を見ることが出来ます。

何時もはなんの変哲もない谷間の田舎風景ですが、その気になって探してみるとたまには日本画の名画を見るような素晴らしい姿を見せてくれることがあります。
これからしばらくの間、居間の出入り口に仮設の書斎に籠って彫刻展広報第3弾の事務処理にとりかかります。
来週の半ばには出品協力の作家宛に書類が届くはずです。
関係の皆様、郵便物が届いたら状差しやゴミ箱に直行させないで封を切ってやって下さい。

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散々な一日 

2012/01/19
Thu. 02:16

この時期に2日続けて青空の見えるよい天気が続いていることはとても珍しいことです。
もっとも、それは島根県でも私が暮らしている石見銀山や工場のある仁万の辺りだけのことかもしれませんが・・

ということで、その好天2日目のこと。
以下は、吉田のある日の顛末記。
どうでも良い「人事(ひとごと)」の話なので、お忙しい方はサッサと通り過ぎて下さい。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

小品の彫刻が1点完成したので、停滞している万善寺の護持会会計書類の作成と、年賀状データベースを片付けてしまおうと、例のストーブ脇のデスク周りを片付けて生活の痕跡を整理して何となく指で囲ったフレームから覗いた範囲だけでも書斎らしく見えるようしてからワイフが用意しておいてくれたコーヒーを一杯。

・・・そんな感じではじまった1日でしたが、昨日彫刻の仕事中に入ったじゅん君の用事を思い出して急きょバタバタと準備して8時過ぎには開いているホームセンターで「吉田」の認め印を探し出してそのまま銀行へ直行。
新規にじゅん君の通帳を作ろうと思ったら、窓口のおねえさんが中学校の保護者つながりの知り合い。
正純がじゅん君の通帳を作るには、じゅん君の身分確認が必要だということになって躓き始め、そこは知り合いだからということでしつこく食い下がっていたら奥から支店長さんがやってきて、すでに口座のあるもう一つの支店だったら旨く行くかもしれないと軽くあしらわれそうになったので、またもネバってそれじゃぁ先方の担当と事前に話を付けてくれたらこれからそちらの支店へ移動しましょうということでひとまず交渉成立。
お昼前にはキーポンの推薦入試終了にあわせて会場の高校まで迎えにいく手筈になっていてその時間も迫ってくるし、回されたもう一つの支店の私よりちょっと若めの担当のおねえさんのノンビリした対応に若干イラつきつつもアレコレ必要書類を記入したり身分証明を提出したりじゅん君の勤務先へ電話確認をしたりして全て終了したのがキーポン待ち合わせ時間の3分前。
銀行からポンコツ君を駆使して狭い生活道路を無理矢理走行してひとまず約束の時間に駐車場到着。
面接など終わって若干緊張していたのだろうホッペタに赤みの残ったキーポンを乗せてそのまま中学校へ送迎。

銀行も学校も、最近はやたらと規制が厳しくて、知った仲でも公私の壁が高くて立前しか通用しなくなって、本当に無駄が増えて暮らしにくくなったなぁと痛感します。
もっとも、立場が逆だとそのようにキチンと業務をこなすことで我が身の保身に繋がるのですから、これも仕方の無いことなのかもしれませんが・・・。

残り物でお昼をすませてから、さてこれからスイッチを切り替えてデスクワークに入ろうとアレコレ関係書類を整理してみると、肝心の大切な書類ファイルだけがいくら探しても見当たらない。
この1ヶ月の間、私の定位置が移動し続けているので、ひょっとしたら寺の方へ残して来たのかも知れないと、そんな不安を抱えつつ、家の中をウロウロ探しまわること数時間。
そのうちワイフが仕事から帰ってきて、それが運気の転換だったのか、あれほど散々探しまわって見つからなかったファイルが書類の山からスルリと出てきて一件落着。

本当に、こんな1日もあるものなんですねぇ。

どうやら、続いていた好天も終わりのようです。
ストーブの薪が弾ける音に、屋根をたたく雨の音が混ざってきました。
朝になったら万善寺へ移動です。あちらのほうは雪になっているかもしれません。

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そういえば、世間の公的機関所属の方々はそろそろ「人事(じんじ)」のシーズンですね。
なかなか落ち着かない日々が続くかもしれませんが、気を引き締めて乗り切りましょう。


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構想○年! 

2012/01/18
Wed. 06:56

本日の工場は久々の晴天なり。

日本海まで5分とかからない所に間借りしている工場は、冬の時期でも雪が積もることはめったになくて、青空工房の制作には都合の良い場所なのですが、残念ながら冬の間は裏日本特有の西高東低気圧配置の影響で、空がカラリと晴れ渡るほどの晴天は望めません。

小品とはいえ、工場通いを再開して彫刻の制作に取掛かった頃から良い天気が続いているので、作業の方も何となくウキウキして気持ち良くはかどっていきます。

最近の私は、アチコチ移動が多かったり、不規則に回ってくる用事が多かったりしてなかなか彫刻のことばかり考えながら暮らしている訳にもいかなくなったので、小さな鞄に取引先の金融機関や何処かの保険会社などからもらったメモ帳とボールペンを常備して、思いついた時々に線描きのメモを残すようにしています。
時にはクラフトだったり、時には連作の大作だったり、時には個展のテーマだったり色々ですが、そのようなメモを描き続けていると、そのうち少しずつシンプルな線描きのイメージが具体的な素材や工法に置き換わってきて、頭の中でスケールが固まってくるまでになってきます。
そうなってくると、彫刻の感覚がリアルなうちに一気に制作に突入して素材に取掛かります。

今回も、そのような流れに乗って構想○年、制作○日でひとまず1点完成。
この勢いで一連の数点をメモから素材に造り変えようと思っています。

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彫刻始動 

2012/01/17
Tue. 08:06

工場へはチョクチョク出入りしているのですが、なかなか集中して彫刻の制作に取掛かれないまま、小物のパーツなど造りためていったら、気がつくと1月も半分終わっていました。

何日かに分けて仁万の海岸で小石を採取して工場の鉄板へ広げてみると、それだけで面白かったりして眺め続けていることの方が多かったのですが、やっといくつかのメモと具体的な素材がシンクロし始めたので、一気に仕事が進み始めました。

1日が暮れる頃にはおおよそ全体の形が見えてき始めたので、次の日の制作始動を助ける作業を若干のこしてひとまず終了。
そうしておくと、次の日に迷いなく前日の流れを継続させることができるので都合が良いのです。

工場にいると1日がアッという間に終わってしまいます。

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春陽会山陰研究会展 

2012/01/16
Mon. 04:10

ワイフが新聞の記事で見つけ出してくれて、滑り込みセーフで間に合いました。

春陽会の山陰メンバーの研究会展が松江の県立美術館で開催されていて、それに出かけたところです。
昔から知った作家の作風の変化などを久しぶりに観ることが出来て刺激になりました。

私の方も、来週は広島の美術館へ小品の搬入が待っています。
今年も、制作と展覧会の繰り返しがはじまりました。
今までのようにそればかり追いかけている訳にはいかない状況もありますが、目先の現実に流されないようにしたいものです。
作家と坊主は生涯現役、日々修行・・といったところでしょうか。

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IMG_2476.jpg制作出品している知人とあうことも出来ました

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まっちゃんシェフ 

2012/01/15
Sun. 07:46

もう幾日ぶりだろう・・と、大げさなことと思いつつとろけた脳みそで記憶の糸をたどっても、結局前回休みだった土日を思い出すことが出来ませんでした。
最近の吉田は日にちで動くことがほとんどで、いつの間にか曜日の感覚が何処かへ飛んでいってしまったようです。

それほど忙しい訳でもないのに、何となく気忙しく動いていたらいつの間にか月半ばになっていて、久しぶりに石見銀山の自宅で落ち着いて、1日何にもしないでストーブの世話をしながら受験生キーポンの番人をしていたら、気がつくと夕方間近。
「あぁ~、これが休日なんだなぁ~」
と、その頃になってやっと数年前の感覚が甦って、それからあとは少し意識して久々の休日を楽しもうと気持ちを切り替えました。

昨年末に四畳半の書斎を弾かれてキーポンに明け渡してから、デスクワークはストーブ横で居間の出入り口に移動した自作のテーブルに移ったのですが、最近になって気がつくと、受験生キーポンもいつの間にかリビングの隅に設置したこれも自作の書架兼用のラックにこたつ兼用のテーブルで勉強をするようになっていて、肝心の書斎はどうなったかというと、ワイフのくつろぎの巣になっていきつつありました。
しばらく家を留守にするとは、こういうものかと分かったような気がします。

時々現在唯一のくつろぎの個室にこもって安西水丸を読み返したりしてダラダラ過ごした1日の〆は、何と!まっちゃんシェフの豪華ディナー。

どうしたことかとビックリしていると、どうやら長男のじゅん君が久々に自宅で夕食を食べることになって、その関係の豪華料理になったようです。
じゅん君の家庭教師もセンター試験で一段落の様子。
そういえば、今頃が受験生たちにとっては一番忙しい時期なんだなあと、これも久々に思い出しました。
もっとも、我が家のキーポンも受験生の端くれなんですが・・、こちらの方はいまだにどうも緊張感に欠けています。

色々ありますが、美味しい豪華料理の締めくくりで久々にくつろげた休日になりました。
お疲れさんのまっちゃんシェフの御陰です。ごちそうさまでした。

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石見銀山の夜 

2012/01/14
Sat. 11:03

久々に石見銀山の夜を迎えました。

痴呆の入った我が家の老犬は、それでも私のことを覚えているようで、何となくすり寄ったりして散歩やおしっこの催促をしているように見えますが、内心はわかりません。

脳みそ構造が先祖帰りして野生が目覚めるのか、夜になるとやたらと元気になって雄叫びをあげながら狭い土間の徘徊が続きます。
ナイーブな私はなかなか寝付けなくて、結局一晩に何本も映画を見たりしてしまいます。

寺では老僧が突然雄叫びをあげたり、時には夜中のデスクワークがはじまったりと、結構賑やかな夜になっています。
年末には老犬がおむつデビューを果たしました。
それに引き続いて、幾つかの小粒錠剤に睡眠薬が半粒増えました。
老僧もおむつと睡眠薬のお世話になる日が近いかも知れません。

我が家の老犬に明日の我が身を見る思いです。
長生きが幸せなのか考えものです。

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立久恵峡 

2012/01/13
Fri. 07:46

相変わらずパッとしない天気が続いています。
それでも、出雲の方まで出ると雪が無くて、長靴にジーパンを入れ込んだ姿がどうも人目を引いているようです。
寺の辺りは周囲が真っ白で、ポンコツ君の駐車場も切り返しの轍が消え残っています。
それに一晩で降る雪が少しずつ積もりますから、結局長靴が脱げない毎日が続いている訳です。

寺の谷には琴引山の地下水を集めた保賀川が流れていて、小さな谷の水田と上水の一部をまかなっています。
谷川を下った水は、やがて幾つかの支流と合流しながら神戸川に注ぎます。
「神戸川」と書いて「かんどがわ」と読むその川は、出雲から斐川の平野の農業用水に利用されつつ、出雲大社の日本海へ流れ出ています。

大まかに云うと、この神戸川に沿った道が、まだ今のように車も無い時代に瀬戸内方面から出雲大社への参詣に使われた「出雲街道」になります。
万善寺から車で5分ほど広島方面へ走ると県境の峠があって、その峠を島根県側へ下った辺りが出雲大社と石見銀山への分岐点になっていて、そこから二つに分かれた街道の一つが石見銀山まで続く「銀山街道」になる訳です。

最近の私は、その二つの街道を行ったり来たりしています。
そんな訳で、毎日のように地味な歴史名所めぐりをしています。
中でも、比較的知名度の高いのが出雲街道沿いにある「立久恵峡(たちくえきょう)」。
神戸川の渓流脇に集塊岩を浸食した奇岩がそびえる景勝地です。

もっとも、ポンコツ君を走らせている私の方は、のんびりと景勝観光の余裕もありませんが・・・

ちなみに、一口に「出雲街道」といっても、様々なルートがあります。
びっくりしたのは、昨年彫刻の展覧会でお世話になった兵庫県の竹野町へ往復していた時の道中で「出雲街道」のサインをちょくちょく見かけたことです。
そんなこともあったりすると、行く先々で何となく親近感を感じたりして、長距離ドライブの疲労が和らいだりします。

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ホワイトアウト 

2012/01/12
Thu. 08:01

東堂老師は見た目で特に悪いところも無いし、普通の健康な老人のようですが、いろいろ検査をすると極端に数値が高かったりして身体の何処かにあまり良くない病気をかかえているようです。

そんなこともあって、ちょくちょく通院のお供をしている訳ですが、総合病院は待ち時間が長くて、結局1日がつぶれます。
その上、4週間分の薬が軽く2万円を超えたりするので、寺の家計を圧迫します。
幸い、幸か不幸か、老師の方はアルツ君の症状も入っているので、本人はとても気楽に毎日を過ごし、通院もお昼の外食を楽しみにしたりしています。

一方、私の方は、働こうにも働けない状態で老師の昼食に付き合ったりしている訳ですから、薄い財布にはお札の代わりにレシートが厚くたまっていきます。
もう、かなり前からこのような状態が続いていますが、この状況ばかりはなかなか気楽に慣れることが出来ないでいます。

このたびもCTの検査があって、たった20分程度のために往復2時間以上も使って通院したところです。
寺の辺りは、だらしなくパラパラと雪が降り続いていてどうしても引きこもりがちになっている老師の機嫌があまり思わしくないので、病院の帰りに例のごとく「うまいうまい」とお昼を食べたあと、少し遠回りをして温泉に行ってきました。
雪の全く見当たらない海岸沿いの温泉は露天風呂もあったりして、雪ばかり見て暮らしている老師の気持ちが少し晴れたようです。
「あぁ~疲れが取れたわぁ」と何に疲れているか分かりませんが、帰りの車中はそんなことを繰り返しながらしばしご満悦でした。

寺が近づいた頃、どうやら寒気の淵に入ったようで一気に空が暗転し、一瞬でホワイトアウト。
道路脇の歩道を集団下校する小学生の列は、そんな天候を特に気にする様子もなく、風上に向かって元気に雪中行軍していました。

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なっちゃんからの手紙 

2012/01/11
Wed. 07:59

東堂老師の検査通院が続く関係で寺暮らしをしているところへ、どちらかというと電話嫌いのワイフがいやにウキウキ声で電話をかけてきたので何事かと思ったら、東京で一人暮らしのなっちゃんから手紙と小包が届いたとのこと。

その後、受験生キーポンからいやに凝った加工のiPod touch画像が届いて、
「あぁ~、なっちゃんらしいなぁ~」
と、久々に見る彼女のイラストでジジババの相手が続いて疲れ気味だった気持ちが見事に癒されました。

「早く手紙を読みたいなぁ~・・」
と思いつつ、一方でなっちゃんからの厳しくて辛辣な叱咤のお言葉にビビったりしているオヤジなのでありました。


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なっちゃんからの手紙達( ´ ▽ ` )ノ

image-2.jpgキーポンへのプレゼントは結構有名なブランドの服らしい
うちえの洋服( ´ ▽ ` )ノ

I love Nazumi!
We love Nazumi!
Thank you very much.♡

by.☆きすみ☆

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冬の里山 

2012/01/10
Tue. 00:15

通勤坊主が続いていますが、道中の楽しみはiPodの音楽を聞きながら流れる季節の風景を見ること。

いつもは特に時間が指定されて急いでいる訳でもないので、流れる風景に面白いものを感じると、時々ポンコツ君を停めて写真を撮ったりなどしています。

キレイだと思うのは、冬の雑木林。
寺の近所の山々はほとんどが針葉樹の植林になっていて、何処を見ても特にこれといって季節の変化を感じることはありませんが、往復の道中には何の変哲もない普通の風景に、何故か引き込まれるほどの意外な美しさがあったりしてドキリとすることもしばしばです。

それは、朝日の薄日を遮る谷間に漂う霞だったり、遠くの山の向こうから沸立つ雲だったり、一面の蕎麦畑や麦畑だったりと様々ですが、なかでも、冬の葉を落した雑木林に雪が張り付いている様子の具合がとてもキレイに見えたりして好きだったりします。

葉を落してむき出しにさらされた木々の中心軸を辿ると、その木の成長の勢いの力強さに心が引きつけられます。
吹雪いて張り付いた雪がコントラストをより強めてくれたりします。
下草に積もった雪のお陰で山肌の様子が手に取るようにハッキリと見えてきて地形の起伏が自然と人工の境界を強調させます。
そのあたりに土地の人々の営みが見えたりして、隠すものがありません。

とても正直な裸の風景が見られるのは、晩秋から初春のこの時期しかないような気がします。

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日本海の石 

2012/01/09
Mon. 09:06

このところの冬の日本海の天候は小康状態で比較的波も穏やかな日が続いています。

日が沈むには少し間があったので、通勤坊主の帰りにそのまま石見銀山を素通りして日本海へ直行。
空はドンヨリと曇っているものの、風はそれほど冷たくもないので彫刻に使う石を探してみることにしました。

何時も採取していた海岸に石が無くなっていてから半年近く経っているので、もしかして元に戻っているかも知れないとささやかな期待をしながら行って見るとやはりほとんど消えたまま。
何処か新しい採取場所を見つけなければいけないようです。

石見銀山は島根県のほぼ中ほどにありますが、その西北あたりが仁万(にま)から温泉津(ゆのつ)にかけての海岸になります。
そのあたりには、福光石という濡れると緑色になる石があって、ひと頃は、墓石から石臼や基礎石まで、用途を選ばないで加工消費されていました。
彫刻を彫ることも比較的楽なので良く使っていた石ですが、私がまだ陶芸をしていた時にはその石の廃材パウダーを釉薬代わりにしたりして器を焼いたりもしていました。

濡れると緑になる石が、焼くと茶色になるので、たぶん鉄分も結構含まれているのではないかと思っています。
そういえば、そのあたりの海岸線には海砂鉄を採取した、たたら製錬所の遺構が点在していたりもします。
何か関係があるかも知れないと、そんなことを総合して昔の風景を想像したりしながら石を探したりしています。

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IMG_9378.jpgこの中に濡れると緑になる石がいっぱいあったのに・・・

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把手の嫁入り 

2012/01/08
Sun. 02:13

東京のTさんから注文をいただいていた把手を送付したのが昨年末のこと。

いつものオヤジの詰めの甘さをマタマタ露呈して、ビスが何処かに飛んでいってしまったりしながらも、何とかやりくりしてひとまず年内に目出度く嫁ぎ先へ落ち着くことが出来ました。
無事に納まるところへ納まった様子がTさんから返信されてきて、やっと一安心です。

お子さんのタンスに鉄の把手が欲しいということだったので、チョットした時に掴まれるような補助アームも兼ねた把手を2つと、少し大きくなってから手慰みで遊べるようなものを2つ造ってみました。

特に〆切りがなかったので、クリスマスのプレゼント感覚で送らせてもらおうと、坊主なのにサンタさんになった気分でニヤニヤしながら送付の準備をしていたのに、結局いつもの計画性の無いドタバタで遅刻。
いろいろあって、いろいろ迷惑をかけてしまった次第です。

そんなドタバタを知ってか知らずか、Tさんから把手のついたタンスの写真と感想のメールが届きました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ビス、届きました!!
取り付け完了しました!!

把手は、毎回、触れるのでいいですね。
こんなに鉄を触り続けることはなかったように思います。
石にも触れるし。

鉄は、なんとなく人工物の仲間かと思っていました。
今回、自然の仲間とはっきり感じました。

毎日が楽しくなるのは、すごいことですね。
どうもありがとうございました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私には過分なお言葉。
こちらこそ、楽しい仕事をさせていただいてどうもありがとうございました。

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雪の心配 

2012/01/07
Sat. 09:21

8日は今年の初薬師ご縁日ということもあって仏事がとぎれとぎれに続いているこのごろです。
私の方は、高い油代を垂れ流すかのように消費しながらポンコツ君の4WDを駆使して、日夜通勤坊主が続いています。

万善寺ではすでに代替わりして1年近く経っているはずなのに、日常の暮らしの其処此処で古き良き現役時代の記憶がよみがえって、私が知らないところで老僧の瞑想ならぬ名僧ならぬ迷走がはじまります。

石見銀山の自宅はというと、消えた書斎が復活する気配もなく、私の居場所どころか寝場所も占拠されてしまいそうな状況で次第に肩身が狭くなっていますが、例の避難場所である個室だけはいつもの状態が変わらず残されていて、少し気が楽になります。

この時期、寺と石見銀山を往復していると、道中の風景の変化を体感します。
雪の舞う万善寺の辺りから圧雪の道を走り続けて石見銀山へ到着すると、ポンコツ君が運んだ雪の山がやたらと目立って恥ずかしくなってきます。
出来るだけ人目を避けるようにソソクサと玄関に駆け込んでしまったりもします。

冬の時期ほど天候の地域差を強く実感することはありません。
若い頃から出不精で、年をとってそれに益々磨きのかかったおかみさんは、寺の周辺事情がそのまま家族への心配事に置き換わります。
おかみさんの頭の中には石見銀山の町並み風景もポンコツ君に積もった雪と同じように映っていることだと思います。
日々の私の移動の度に止めどなく繰り返されるおかみさんの雪の心配が、またこのひと冬も続くことでしょう。

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駒の足新年会 

2012/01/06
Fri. 08:39

先頃、恒例の駒の足新年会がありました。

現在、駒の足自治会の会長であるワイフが、昨年から弁当の手配や出席の確認などこまめに取り仕切って、その当日は会場の準備をしたりと、忙しく動き回っていましたが、その成果もあって出席率もさることながら、奥様方の出席が約3分の2。

石見銀山には9つの自治会がありますが、駒の足ほど女性参加が多い自治会は他にないでしょう。
女性自治会長さんも駒の足だけ。
とりあえず、男性のはしくれである私も含めて、駒の足の男どもは、元気のよいお母さんがたにずいぶんと助けられています。

とっても感謝しています。
この調子で今年1年、はりきって乗り切りましょう!

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通勤坊主 

2012/01/05
Thu. 09:19

島根県も狭いようでなかなか広いなぁと感じたりもします。
石見銀山と万善寺の距離はポンコツ君で40分位のものですが、冬の時期はそれが1時間くらいになります。

坊主と彫刻や金属クラフト以外、特にこれといって時間に拘束される定職がある訳でもないのですが、おおかたの世間の皆さんはすでに平常勤務で働いていらっしゃる訳ですから、私もそれなりに何となくボォーッとしていることも落ち着かなくて、通勤坊主に気持ちを切り替えることにしたのが昨日のこと。

一夜明けた石見銀山の自宅を朝早くから起きだして、まずは工場の様子を確認し、その後万善寺へポンコツ君を走らせます。
工場の方は積雪ゼロ。
道も乾いていて雪のカケラもありません。
そこから2つトンネルを潜ると轍が3本の雪道に変わります。
たった10分かそこらで周辺の風景が冬景色。

寺へ到着すると一晩で50センチ位積もっていて、タイヤが雪で見えない状態。
もちろん、ドアもそのままでは開かないので、路上駐車の場所を確保するための除雪作業からはじめます。
そんな訳で、やっと万善寺屋根裏部屋の書斎件寝室の炬燵に潜り込んだのがこの時間です。

これから年始の参詣状況をまとめて帳面を作成します。
その後、歴代大和尚の古い漢字をワープロ文字に置き換える作業。
それから、昨年1年の収支整理の準備に入ります。
年始のお参りがあればそのお付き合いもあったりするので、本日の万善寺業務はこの位で手一杯でしょう。

2月の役員会へ向けての書類作成がこれからしばらく続きます。

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坊主正月 

2012/01/04
Wed. 08:31

正月3日は、万善寺の自治会地域を年始回りします。
昔は、長靴に藁沓とカンジキを準備したほぼ1日かけての雪中行軍で、檀家さんへの年始回りをしていたそうですが、私はほとんど覚えていません。

今は、ポンコツ君にキーポンを乗せてぐるりと村内15軒を30分程度で一周して終り。
「あけましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いします!」
家内安全のご祈祷札と、暦冊子、万善寺からの粗品をもってキーポンが可愛い声で挨拶しながら一軒ずつ訪問して回ってくれます。

東堂老師の頃は、ご祈祷札も印刷したものを大量購入して正月朝課諷経で薫香したものを配っていましたが、このたびは、久しぶりに3代前の大和尚代製造の明治の版木を持ちだして1枚1枚刷り上げた手造りお札を配って歩きました。
昔は、田舎地域の何処にでも1軒2軒は版木の製作所があったりして、その版木も隣町の職人さんが当時の住職に依頼されて造ったものだと記帳されています。
やはり、印刷の味気なさに比べるとどことなく暖かさを感じたりして、私などは手間ひまかけてでもこのような手造りは残しておいた方がよいと思っています。

寺のお正月3日間は色々それなりに忙しく過ぎていきます。
そんなこともあって、万善寺の場合は正月4日目を「坊主正月」として、1日をゆっくりとだらしなく過ごすことを習わしにしていて、朝食もゆっくりといただき、時には朝からお神酒なども出たりしてノンビリ過ごします。

さて、そろそろ布団から起きだして朝ご飯でもいただきましょうかねぇ。

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祝・2年目 

2012/01/03
Tue. 02:17

知らないうちに寝ていたようで、何処か遠くの方で雷が鳴っているなぁとボンヤリ思いながらウツラウツラの状態がしばらく続いて、そのうち書斎兼用の寝室の天窓が寒風でガタガタ鳴りはじめ、雷も本格的にハッキリと聞こえはじめ、現実を意識したのが朝の3時チョット前。
それから、顔を洗ったりお茶を沸かしたりしながら身体を慣らして年始2日目の朝課諷経を始めました。
縁側のガラス窓の向こうは一面の雪景色で、ゴロゴロ鳴っていた雷はどうやら雪起こしになっていたようです。

正月2日は、万善寺の年始会が恒例で、今年は20人チョットの参詣がありました。
夜明けまで荒れ模様の天気だったのが、お昼前には雪も上がって比較的暖かい陽気になりました。
といっても、冬の裏日本の島根のあたりのことですからそれなりに寒かったりもしていますが・・

総会や年始会の席で、昨年1年の仏事行事の取り計らいなどで檀家役員の方から痛烈な批判もあったりして、チッポケな寺でもそれなりに運営の難しさがついて回っていることを再確認したりもしました。
何れにしても、反応や考えは色々でも寺のことで本気で一生懸命になっていただいている事には感謝です。

あらためて、1日をふり返りながらブログチェックをしていると、早いもので丁度2年前の1月から思い切ってブログスタートさせていたことを思いだしました。
あの頃は、私の頭も彫刻の事ばかりが占領していて、テーマの追求も結構過激でした。
展覧会での受賞もいただいて、それに甘えてはいけないと肩に力が入っていたことも思いだします。

たった2年の経過の中で、吉田の身辺もずいぶんと様変わりしました。
最近の彫刻制作は、唯一自分を素直に解放出来る逃避の手段になっているような気もします。
そのことが、今の自分にとって良いか悪いかの判断は難しいですが、当分の間はこのような制作の背景はぬぐえないでしょう。
結果はついてくるものですから、そのうち周辺の何処かで誰かが吉田の現状と行く末をチェックしてくれるでしょう。
今出来る事は、彫刻の制作を継続すること・・そんなところでしょうか・・

さて、それではこれから顔でも洗ってチョット早めの3日目の朝課諷経に入りましょう。

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万善寺年始会 

2012/01/02
Mon. 05:09

万善寺正月2日は檀信徒の皆さんの参詣年始会が恒例になっています。

住職は正月3が日の朝課諷経から引き続いて、本堂や庫裡の掃除等を行い皆さんの参詣を待ちます。
お昼前からお正月の祈念法要をしてその後年始会になります。

ひと頃は50人を超える参詣があってにぎやかな年始会の時もありましたが、最近は「飲んだら乗るな!」の社会情勢もあったりして、ずいぶんとお参りの檀信徒さんが減りました。
この近年はそれに豪雪が加わったりして足元も不自由なので、それに追い討ちをかけています。

年始会には、祈念法要で薫香したお札をはじめとして、ささやかな年始の品をお渡しします。
今年は、住職交代後のはじめての正月にもなるので、思い切って万善寺カレンダーを印刷しました。
暮れの押し迫った忙しい時に思いついて、デザインから印刷原稿まで用意して、それから島根県の地元の印刷屋さんを泣き落として、かなりの無理を聞いてもらって刷り上がったカレンダーの出来に、東堂老師はかなり満足して喜んでいました。

今も、万善寺のあたりは雪が降っています。
さて、この雪の中、今年の年始のお参りはどのようになりますか・・・

1・2ー印刷原稿

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2012-01