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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

古本のすすめ 

2012/03/09
Fri. 06:46

キーポンの受験も一段落して、吉田家は3人しかいないのに、なかなかにぎやかで騒がしい夜が増えました。

ワイフとキーポンはテレビが好きで、彼女たちがいるとだいたい寝るまでスイッチが入りっぱなし。
時代がデジタル化してテレビもケーブルや地デジ対応に変わったりして、そのあたりの更新投資に乗り遅れた感じの吉田家には、ひと昔前の14型ポータブルテレビが1台あるのみ。
あとは、使わなくなったビデオデッキが1台、アナログのアンプと年代物のスピーカーなど、まだまだ昭和が色濃く漂っています。

一方私の方は、テレビ番組の希薄な内容がなかなか趣味に合わなくて、自分からスイッチを入れることは数えるしかありません。
一身上の都合でフリーになってから、新聞は見ない、テレビは見ない、ラジオは電波が入らない・・・といった暮らしが続いています。
そのわりに世間の情報も過不足なく入り込んでくるのは、やはりテレビ好きの彼女たちが見ている番組からの情報が漏れ聞こえてきたりすることも影響していると思います。

そんな暮らしぶりですが、だからといって趣味が無いわけではなくて、どちらかというと、逆に趣味にはまっていると云った方が良いばかりのオヤジなのであります。
デスクワーク中は、もっぱらインターネットラジオの垂れ流しで好きな音楽に包まれ、夕食後のくつろぎタイムはこれもインターネット経由の映画鑑賞。布団に入って寝る前の読書。それに、例の個室に籠っての読書、時々坊主の戒を破って風呂で暖まりながら読書。ひどい時は、音楽を聴きながら読書。

つまり最近のオヤジには、しばらくぶりに「読書」が復活の兆しを見せているわけです。

学生の頃は1週間に1度は神保町を訪問していて、端から端まで約1kmの古本屋さんを戸別訪問していたものです。
それに、ほぼ毎日のように出入りしていたのが、新宿中央口から右回りに南口に向かって甲州街道のチョット手前にある「鈴木書店」。
マメに2~3ヶ月通い続けていると、だいたいお目当ての本が古本で安く手に入っていたので重宝していました。

古本が良いなぁと思うのは、自分の前に読んでいた人の痕跡が残っていることです。
書き込みがしてあったり、線が引いてあったり、ページの角が折ってあったり、時には手書きのメモが挟んであったり、チューインガムの袋がしおり代わりになっていたり、センベイの粉がつぶれていたり・・と、自分が読みたかった好きな作家の本を、何となく同じように好きで読んでいたのだろうもう一人の知らない誰かのことが伝わってきて、勝手に親近感を感じたりしてニヤついてしまう。

この間も、例の個室で安西水丸を完読して余韻に浸りつつページをめくっていたら、最後の索引のページのアチコチに○がしてあって、その本を持っていた誰かが、どの映画を見ていたのか全部分かって、とても楽しめたりしました。
2度美味しい思いをしたその本は手放すことが出来なくなってしまいました。

古本にはそんなバックヤードを垣間見ることがあって、何となくはまってしまうのです。

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2012-03