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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

水田風景 

2012/05/18
Fri. 10:10

久しぶりということが良いことかどうなのか判断に苦しむところではありますが、おおよそ3ヶ月ぶりに東堂さん通院のお供をさせていただきました。

気になる数値はやはり薬をやめると上昇していて、主治医さんは複雑な表情ですが、本人は薬を飲まない気楽さで体調もよろしいようです。
今後、服用を再開するとしたら今より効果があるが副作用も強くなるという薬の服用を検討してみましょうということで診察終了。

最近の東堂さんは、私と主治医さんの判断に我が身をゆだねているようなところがあって、それはそれで、こちらとしても意思決定の難しさに気が重くなったりして、そのあたりを客観的にクールに乗り切っているドクターの皆さんの心労も並大抵でないと思いつつ、一方でそのくらいの心臓の強さを維持しておかないと、医者の重職も勤まらないのだろうと思ったりもする1日でありした。

東堂さんを寺まで送り届けていると、一天にわかにかき曇って、雷も鳴り始め、大粒の雨も落ち始めたりして来ます。
注文していた鉄材が届く日でもあるし、雨に当てると後が厄介になるので、あわてて石見銀山へ帰路を急ぐことになりました。
結局、途中大きな天候の崩れもなく、無事に鉄材の始末をすることが出来たのですが、ちょっと前まで寒い日が続いていたかと思うと、夏の夕立のような天気になったりして、今年の島根県はどこかおかしい感じです。

寺の周辺は、それでも田植えが終わって春の農繁期は峠を越えた様子。
あぜ道を水当てしながら歩いているお百姓さんを見かけると、また今年も1年かけて稲の成長と付き合っていくのだろうと、人事ながら気の抜けない農業の大変さに頭の下がる思いです。

この間も、冬の雪深いときに年回法要を済ませた後、塔婆の墓参は雪が解けてからにしようと後伸ばしになっていた施主さんから連絡が入って、しろかきが終わって田植え前のある日、墓参勤めに行ってきました。
もろもろおつとめも終わって、あぜ道を通って墓参が終わって、お茶の一息。
「去年から今年は田の水がありませんでねぇ〜」
「そうですかぁ〜。雪も多かったし、水で困ることないでしょう?」
「それが違うんですがぁ〜・・栄農(組合)さんがつくっとられる田んぼは稲やら豆やら連作せんように使い分けられますけぇね〜。豆の年が間に入ると田んぼが透いて水が抜けていくんですがのぉ〜」
「そういやぁ、栄農さんが増えましたねぇ」
「まぁ、わしらもじねんに年とりますけぇねぇ〜、昔のように家族で田んぼしよう思うても若いもんは勤めがありますけぇねぇ〜。休みん時に仕事手伝ってもらうぐらいしか、しょうがありませんがぁ〜。そがぁ〜なことばっかりで、自分の田んぼを栄農さんに任せることが増えましたがね。栄農さんは谷水のようすがどがぁ流れとるか関係ないですけぇねぇ・・。うちの田んぼなんか、この谷の一番下ですがぁ〜。いつまで待っとっても水が透いて溜まらんで困りますがぁ〜。ほかの田んぼでつくった米と混ざったようなものを後から分けてもろうても田んぼつくった気になりませんがねぇ。やっぱり念入りに育てた米は、味が違いますけぇね〜」

ようするに、農家の皆さんも高齢化が進んで、農協絡みの外郭団体とでも言いましょうか、そういう耕作代行会社の方へ自分の田んぼ作りを預けられる方が増えたということです。
日本の農業も昔に比べるとずいぶん機械化が進み、棚田のように機械の入らない所は猛スピードで荒れ地に変わって行きます。

一度草を伸ばしてしまった田んぼは3年かけないと元の水田に戻して使うことが出来ないのだそうです。
吉田の彫刻のように、構想3年制作3週間など、日本の稲作に比べたら屁の突っ張りにもならないカスみたいなモノです。

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2012-05