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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

鉄の女(ひと) 

2012/05/29
Tue. 08:46

このところ吉田の周辺はご不幸が多くて、お通夜と葬儀が連続しています。

といっても、その半分はお寺のほうでの坊主手伝い。
万善寺の属する宗門は葬儀の時に「引導」や「香語」が必要なので、それを考えるのも一苦労です。無い知恵を絞って、個人の生前の功績を飾る一文を考えるのはなかなか至難の業です。

そして、もう半分は石見銀山町内のご不幸が続いていること。
天寿を全うして永眠された葬儀は、ご親族の方もおおむね気持ちの切り替えも出来て、落ち着いて静かに時が流れる感じですが、ご病気などで若くして亡くなられたりすると、なかなか気持ちの整理もつかなくて心痛の思いが痛々しく伝わってきます。

最近では、地域や自治会のおつき合いも、高齢化が進んだ関係でずいぶんと希薄になりました。
葬儀社のマニュアル通りの司会進行や、湯茶から弁当、香典返し、 生花など、ほとんどがセット価格で決められていたり、隣近所の誰のお世話も受けないで、淡々と身内と業者だけで進行する通夜から葬儀もどきの告別式に参列する機会が多くなりました。

私など、東堂さんに付いて歩いていた副住職の頃から、施主さんのご自宅や地域の会館で、祭壇の飾り付けから受付や斎膳のまかないまで地域手作りの葬儀に招かれることが多かったので、最近のように坊主もコマの一つで動かされていくようなシステムには、なかなかすぐになじめないところもあったりして苦労します。

というわけで、今夜も町内のお通夜に参列してきます。
慶弔ごとは、何をさしおいてでもおつき合いを優先することが、暮らしの助け合いの基本と思っています。
このようなおつき合いが出来るから、地域全体他人の集合体であってもお互いに我慢も出来るし、大きな摩擦もなく静かに暮すことが出来るわけです。

さて、そんなこんなで、どんどん予定のスケジュールがずれ込んでワークショップの参加者募集に陰りが見え始めてきました。
多勢に無勢、実動部隊がほとんど組織化されないまま日数だけが無駄に過ぎていきます。
予測不能の事態も予測するくらいの余裕がないとダメですね。
今になってから反省し始めています。
現代彫刻小品展も今回で4回目になるわけですから、過去の失敗を繰り返さないように気を付けておけばいいものを、どうしても目先の都合で忘れたりするんですよね。

京都の伊勢さんは、展覧会の1回目から彫刻を提供してもらっている常連さんです。
彼女は、背の小さいわりには(ごめんなさい。小さくてキュートでかわいいですよ)バカデカイ鉄の野外彫刻を作られたりして、私も同じように鉄の彫刻などつくっている者にとってはなかなかの驚異です。
京都を中心に定期的な展覧会や個展など制作を続けていらして、その精力的な活動に、田舎で地道に制作をしている私などはとても励まされています。
小品のほうは主にステンレスを使った、とてもオシャレな彫刻に仕上がっています。
彫刻の大小に関係なく、延びのある方向性と、広がりのある構成力は彼女の持って生まれた造形センスに起因するものと思います。
いつまでも、若々しい、ハッとするような彫刻を造り続けてほしいと思っています。

伊勢信子 2005年作 「Relation」

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2012-05