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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

坊主の話 

2013/01/27
Sun. 09:47

石見銀山にも、久々に申し訳程度の雪が降りました。
そんな中、いつもより若干早くキーポンを学校まで送って、帰ってきたところです。

土日も返上で練習を続けていた部活ですが、その発表会が本日午後から始まります。
ポンコツ君での道中は、歌劇カルメンが高らかと破れたスピーカーから鳴り響き、キーポンはハミングしながら聴き入っていました。
朝から何時もの吉田家とはひとあじ違った空気が漂っています。

昨日の私は、久々の49日法要を、冷や汗かきつつ一見涼しげな顔で乗り切り、寺の雑用を片づけ、しゃべる元気も出ないほどいつになくドッと疲れてそのままキーポンを迎えに行ったりして、彫刻の試作も小休止のあわただしい1日となりました。

斎膳の席では、お決まりの時事問題などが話題になって、日頃からメディアを遠ざけている私はしどろもどろ。
アルジェリアや体罰や早期退職の話題をさり気なくお釈迦様の方向へワープさせたり、ついでに、在家坊主のマメ知識などを小出しにしたりして乗り切ったところです。

「えぇ〜、このあたりのお寺は真宗さんが多いですから、みなさんはどちらかというとお寺さんを(ごいんげさん)とおっしゃることがほとんどと思いますが、うちのような曹洞宗では(おしょうさん)と言ったりしています。この和尚さんを、密教などでは同じ和尚と書いて(わじょう)とか(かしょう)とか呼んだりしていますが、我々どうしでは、偉い和尚さんを(大和尚)と呼んで、開山忌の時などは、歴代大和尚さんの戒名を読み上げたりしているんですよ」
「へぇ〜〜〜」
「この、(おしょうさん)は、お寺の住職さんの敬称のようなものでして、住職とは名ばかりのチンピラのような私などは、もっぱら(ぼうず)とか(おぼうさん)程度に呼ばれたほうが気楽で良かったりしますね」
「ほぉ〜〜〜」
「昔々は、お寺の別宅出張所というか出先機関のような小さい掘っ立て小屋程度の建物があって、それを(坊)とか(庵)とか言っていたんですが、その別宅をお守りしている人を(坊主)とか(庵主」とか言っていた訳ですね。ようするに、住職に及ばない立場とか住職をリタイヤした連中を総称して(ぼうず)といっているようなものですわぁ・・」
「はぁ〜〜〜」
「もっとも、私などはうちの娘や、近所の子供たちからは(ハゲ)とよく言われてますが、短くても、髪はキッチリ生えているので、まだ禿げてはいませんね。まぁ、そんな訳で、(ぼうず)と(ハゲ)は、また意味が全然違うんですなぁ・・。どうもややこしい話になって申し訳ありませんでした」
「いやぁ〜〜〜」
「はっはっはっはっ・・、まぁ、皆さんはどうか心ゆくまで故人を偲びながら昔話でも続けて頂くとして、坊主はこのあたりで中座させていただくこととしましょう・・」

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2013-01