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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

年回法事 

2013/09/28
Sat. 07:02

そろそろ衣替えの時期。
夏物の白衣もひとまず今回の法事で最後かな?と思っていたら、夜になってお檀家さんから電話。
「今度の日曜日空いとりますかいねぇ・・」
滑り込みでセーフ!
本当は彫刻の制作も佳境に入って、今日明日の土日が勝負だったのです。
このぶんだと夜なべは避けられないでしょう。

万善寺のことで、彫刻を持ち出すわけにもいかないので、「はい!空いてますよ!」の返事も一瞬飲み込んでしまったりして、なかなか喉元をすんなり通過することが出来ませんでした。
幸い、比較的気軽につき合っている棟梁からのお話だったので、チョットだけ彫刻の事情を打ち明けて、早めにおいとまさせてもらおうと思っているところです。

それに比べて今日の法事は、何とも気が重い。
老僧夫婦と同年輩の施主さんは、今回の年回法事が年齢的にも最後になって、次の年回はとても法事にならないだろうと予測していらっしゃって、2年も3年も先の年回まで一緒に片付けようと思っていらっしゃる。
あまり細かい事にはこだわらない私でも、さすがに永年に渡って引き継いできた山寺の習わしのようなものもあるし、難しい立場にあるわけです。
このような法事のお願いが最近少しずつ増えていて、今の老僧だったら二つ返事で引き受けるかもしれませんが、まだ頭がしゃんとしている時だったらどのように答えるだろうと想像しつつ、お返事をさせてもらっています。

結局は最近の宗教離れと親子の間で仏事の引き継ぎが上手くいかなかった事が家庭の事情と云うヤツで済まされる事になるわけだと思っています。
今回も、お子様は一切関係無し。
施主様ご夫婦と付き添いの運転手がわりのご親族がお一人。
属にいう「あげ法事」というやつで、万善寺までわざわざお参りされての法事になります。

この、「あげ法事」は、昔々、大きな災害などで村一つが全滅するほどの被害にあった時、亡くなった人々をそのままにしておくわけにもいかないので、生き残ったみんなが一緒になって、近所のお寺さまにお願いして、今で云う合同慰霊祭のようなお葬式を執り行った・・ところがハジマリ・・・と聞いています。
真意はわかりませんが、それなりに納得出来る解釈かなと思っています。

街場や都市部では、お寺にお参りしてのご法事が一般的でしょうが、田舎の山寺などではよほどの事がないと寺で法事をつとめると云う事はありません。
やはり、その家のご先祖さまの年回法事は、その家のお仏壇に向かっておつとめすることが一番だと、老僧の考えでしたし、私もなんとなくそれを引き継いで今に至っているわけです。
これから先、なかなか答えの定まらない難しい仏事の現実が増えていきそうな予感がするところであります。

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2013-09