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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

1年1作 

2013/10/03
Thu. 09:41

試験週間がはじまったあたりからキーポンの登校時間が少しずつ遅れはじめて、最近では自宅を出るのが8時を軽く過ぎるまでになりました。
高校に入学の当初は8時には学校へついていたくらいですから、1時間近くズレ込んできたことになります。
このままだと、冬に入って路面が凍結などしはじめたら、
「おとうさん、急いで!」
「ハイ分かりました!」
と云うわけにもいかなくなって間違いなく遅刻。
彫刻制作も一段落して、朝の時間に余裕が戻りつつあって、やっとそんな現状に気付いたところです。
それなりに都合の良い反抗期らしき状況で、どのようにさりげなく軌道修正するかが試案のしどころです。
このような、ささやかな悩みが絶え間なく繰り返される家庭の事情も、それなりの刺激になって、微妙な緊張感もあるし、そういうことが暮らしの張合いになっていたりします。
こどもがいないと分からない事でしょうけど・・

さて、これから10日もすると六本木の陳列作業があって、それから展覧会が始まります。
彫刻の仲間とほぼ1年ぶりで久々に再会します。
気がつけば、今年もあと3ヶ月を切りました。
11月には久しぶりに鉄の彫刻個展を始めようと計画しています。
寺務手帳も10月に入ってほぼ真っ白。
これから1ヶ月余りは、毎日工場通いを続けることになりそうです。
万善寺の住職交代前後から、大きな彫刻は1年に1作ペースが定着した感じになっていて、何とかこの循環を崩す必要を感じつつ日々を怠惰に暮らしているようなところを反省する時期が来たように思います。

稲刈りの時期の法要の折り、高齢化でリタイヤのお百姓さん曰く・・
「百姓もここまで機械化が進むと、ワシらにゃぁいつ何をやりゃぁいいのかサッパリ分からんようになりましたわぁ。米造るなんちゅうのは、毎年毎年が同じようなわけにゃぁいきませんけぇ〜ねぇ〜。いくら歳とっても、分からん事だらけですがねぇ。1年に何ヶ月もかけて田んぼ造って、結局死ぬまで歳の数ほども米つくっとらんのですけぇ〜ね〜」
・・・なるほどと思いました。
若い頃には、デッサンは「質より量が大事なんだ!」などと言いふらしていましたが、お米の百姓さんなど、1年に1回の収穫。
このペースが延々と続いても生涯で100回も米造りが出来ないと云う事が分かっているという確かな現実があるわけです。

1年1作ペースの彫刻造りでドォ〜のコォ〜の屁理屈云っているようじゃ話しにもならんな・・と云う事ですね。
ほんの10年ほど前までは、自分が死んでも100年、200年残るような彫刻を造る事に気持ちが向いていましたが、結局は、その彫刻が心に残るかどうかが大事なわけで、形ばかりが延々と残っても、それが彫刻とも言えないような粗大ゴミになってしまったらどうしようもなく意味がないわけです。
まぁ、そんなことを思いながら眼前の事実と向き合おうと思っています。

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2013-10