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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

鍛えられます 

2013/12/10
Tue. 08:10

鍛えられます・・・
この歳で、鍛えられます・・・
この歳だから、鍛えられます・・・

東堂老師の手術前検査に1日つき合って、グッタリ疲れて帰宅すると、吉田正純 鉄の彫刻展 の案内状で使わせていただこうと少し前に頼んでおいた文章がメールで着信していました。
依頼の主は、栃木県在住の彫刻家日原公大氏。

彼のまさかの「リキ・ラリアート」(古い!)にノックダウンです。
以下原文特別公開です。今後皆様の手元に届く案内状にご期待を・・・

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吉田正純の造形
 一般的に鍛金と言われて即座に何の事かイメージが出来る人はそう多くは居ないのではないだろうか?
鉄や銅などの素材を直接ハンマーで叩きのばし,時として火の助けを借り、鍛えて形作る方法である。この画期的な方法により、人間は多くの必要な道具を手に入れることが出来る様になり人間の文化に多大な進歩をもたらした。
吉田の彫刻は鍛金という古来より伝わる技法を使い、鉄で抽象的な形を作る。鉄は固いが石のような脆さはない。粘り強く,叩けば叩く程、伸びて行き密度を増す。更に火を伴えば液状になり自在にその姿を変える。柔らかく大きく膨らんだ鉄の表面は、重いハンマーとバーナーに炙られて伸びたり縮んだりしながら終着点を探している。
一見、単純な作業でシンプルに出来上がっているかに見える鍛金彫刻は、実は叩き方の方向や強弱により様々な形に変化する微妙な技術を内包している。1年やそこらで習得できる代物ではない。
天空にさりげなく延び続け、風に飛ばされないように,はたまた地面を力強く這う鉄彫刻に吉田は何を托そうとしているのか?
木彫、石彫は、素材の表面を鑿で削り成形するが、鍛金の特殊性は、絶えず内側から外側に向かっての根力が直接形を作り上げる。造形の基本と成る確固たる美意識を持ち、その美意識が正しいか否かを、何度も叩き、伸ばし、膨らませて試行を重ねている。
この制作方法こそが吉田の哲学を表現する唯一の道なのである。

日原公大 (宇都宮大学名誉教授・一般社団法人二紀会副理事長・彫刻家)

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