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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

書斎の一夜 

2014/02/18
Tue. 09:09

天気予報によると島根県は曇りで、雪や雨もパラつくかもしれないし寒い1日になるだろう・・などと、なんとも曖昧な予測なので、昨日のうちにこの数日間の春めいた気候で乾いた薪を刻んだのでありました。
ところが、本日になってキーポンを学校まで送るために石見銀山の町並みへ出てみると、青空ものぞいてなかなかいい天気です。
「八雲立つ出雲」からは結構離れている石見銀山ですが、なかなか予測の難しい日々が続いています。

予測が難しいのは天気ばかりではなくて、人間の心の動きや行動のことになると、計り知れないほど複雑に絡み合っていて、世間知らずの私など糸の口を見分ける事も不可能と、そんな世間付き合いをさっさとあきらめてしまいます。
もっとも、家族や身内のこととなるとそういうわけにもいかないので、せめてそのくらいはキチンと責任を持って付き合っていこうと思っています。
こうして、朝も早くから結構めんどくさい事を思いめぐらしながら今日の1日が始まりつつあります。

昨日からキーポンが学年末試験の試験週間に入りました。
部活も休みになったので、いつもより3時間近く早くから迎えの催促電話が入って、大急ぎで工場から学校まで駆けつけました。
まだ薪を刻み終わっていなかったので、自宅へキーポンを送り届けてから、また工場へ戻ってひとまずは結界君のデッキへ一杯の薪を積み込んで1日の作業を終了させました。
彫刻の制作や作業の繋がりがブツリと途絶えてきれぎれになってしまって集中力も切れて、結局積み込んだ薪と一緒に早々と帰宅することにしました。

何となく曖昧な時間が出来てしまったので、久々に書斎の模様替えをしました。
これから、彫刻の仕事が少し落ち着いたらしばらくデスクワークが集中して続きます。
自分を中心に色々な書類が散乱しはじめることになるので、四畳半の書斎を有効に利用するために、2畳分の空きスペースをつくったところです。
若干片付いた四畳半は、なにか視界が新鮮で、今まで見慣れた書斎風景が少しばかり違った感じに見えて、これからメンドクサイデスクワークが続ことにウンザリしつつも、何となく気持ちが華やいでしまったりします。

移動した新しい定位置で文芸春秋の芥川賞選考評を読んでいたら、村上龍さんが現在の日本社会の構造を客観的にクールに分析集約して定義づけられたなかなかグッとくる文章を書いていらっしゃいました。
村上さんは、たぶん学生の頃に青梅線や武蔵野の何処かですれ違っていただろうほど、私と年齢も行動もかなりかぶっていて、「限りなく透明に近いブルー」な世界を横目で見ながら暮らしていた自分の青春を思い出させてくれます。
そんなこともあってか、今回の選考評で村上さんの考えている事がとても自分に近い事と解って、何か、最近の自分のネガティブ思考が若干改善されたような気がします。

究極と云っても良いほどマイナーに暮らす吉田にとって、超ど級メジャーの村上さんがとっても近い存在に思えて、「世間の器」の狭さを実感したりもしたところです。
やっぱりこの世に暮らには、似たような事を考えていても、マイナーの発言など耳障りで鬱陶しいだけのことですよね。
またまた「仏の器」の奥深さを痛感した書斎の一夜でありました。

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2014-02