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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

お皿型燭台 

2014/03/21
Fri. 05:29

今年の春彼岸は雪が降るようなことをいっています。
もう雪も降らないだろうとタイヤを履き替えたばかりなのに、最近の天気は予測不能です。

色々準備を進めて、やっとお参りのお檀家さんへの粗品を造り終えました。
日常の暮らしの中で、毎日お仏壇やご本尊さんへ向かって手を合わせることも難しくなってきたご高齢のおとしよりのことを考えて、アロマキャンドルをご灯明の変わりに出来ないかと思いついてみました。
一度火をつけると、4時間から長いもので8時間も連続で小さな灯火がついているというすぐれものです。
実験してみると、輸入物の粗悪なものでも結構しぶとく延々と灯火が長持ちするし、これ1個あれば、舎利礼門を1回お唱えするくらいの朝夕のおつとめなら軽く1ヶ月はもちそうだし、せいぜい1年で10個もあれば十分。
100円ショップだと200円と消費税で1年分以上の灯明が手に入ることになります。

私が本堂でウロウロしていると、おかみさんが這うようにやってきて、朝晩の茶灯鐘つきのことで「もうやめればいいのに」と愚痴をこぼします。
東堂さんが毎日やりたいように線香蝋燭に火をつけてアチコチ焦がしたりして危なくてしょうがないからなのです。

つい2年ほど前にも、お檀家さんの隣の新築の家で火事がありました。
新建材を使って2×4で組み立てられた洋風の真新しい家が、見事に(失礼!)室内だけ燃えてしまったのだそうです。
消防団の人達も、家の外から放水しても何の役にもたたなかったようで、消火活動が難航したそうです。
その出火の原因はお仏壇でつけっぱなしにしていた蝋燭が何かの拍子で座布団の上にたおれてしまったことだったとのこと。

指先の不具合は60歳の私でも老化を感じます。
寺のおかみさんは、節々全てが瘤のようにかたまって、ライターの石をすることも難しいほどです。
マッチも何度か失敗を繰り返しながら火をつけます。
1本の線香は折れないようにつまみ上げることが至難です。
短く縮んだ身体で、長い燭台のそのまた上の長い蝋燭に火を灯すなど、想像以上の重労働になっています。

そのような、高齢者の日常から思いついたのが今回のお皿型燭台。
いつもは、こちらの方を使って朝課つとめなどしてもらえるといいなぁと思っているところですが、さて、習慣を変えることに病的な頑固さで拒否を続けるおかみさんが、何をいってくるか・・見物です。
きっと、春彼岸を終わって、わたしが日常の暮らしに戻った頃には、お皿型燭台もどこかにしまい込まれてしまうのでしょうねぇ・・

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2014-03