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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

世間の器 

2014/07/13
Sun. 02:36

久しぶりに墨を擦った。
祥月命日にはまだ間があるが、ご親族の都合もあるのだろう休日に併せて一周忌の法事をすることになった。
墨を擦って塔婆を書いていると、1年前の今頃のことを思い出す。
ご逝去の知らせが入ったのは、栃木の方の彫刻展へ出品した彫刻を搬出したすぐ後のことだった。
もう少しで8月の盆月になるし、色々お盆の準備にとりかかろうと計画をたてていた頃のことだった。

1年前の島根県はよく雨が降っていた。
というより、ゲリラ豪雨というやつが頻繁にやってきて気の抜けない日が何日もあった。
今年は大きな台風が来ると大騒ぎをしたわりには風雨も気が抜けるほど普通に過ぎてしまったりして、まとまった雨になることもないままの梅雨が続いている。

法事は松江であるから、朝早くに自宅を出発することになる。
キーポンが仕度を素早く済ませてくれたら、学校へ送り届けた足で松江へ向かえばいいのだが・・・さて、どうなることやら・・・
7月に入って高速道路の通行料が改正された。
早朝割引がなくなったり、休日割引の%が変わったり、自営業にとってはかなりの打撃になった。
燃料も高騰しているし、檀家さんが中国山地一帯に点在する山寺の和尚さんとしては、必要経費の行動費をどうやっておさえようか頭が痛い。
ひとまず、今回の松江往復は下道走破を考えている。
帰りは仏具屋さんへよって頼まれている用事をすまそうと思っている。

面白いテレビがあるとかで、午前0時近くまで賑やかだったからなかなか集中もできないまま書斎にこもっていて、やっと吉田家が静かになったから塔婆を書く気になった。
裏書きには「水急不流月」と書かせてもらった。
どんなに急な水の流れでも、そこに映る月は流されることがない・・・といった感じ。

今の日本社会は、政治にしても経済にしても、あまりにも目まぐるしくコロコロと色々な事物が変化しすぎているような気がする。
世間の器も小さくなったものだ。
眼前の事物の停滞を恐れて無駄にジタバタして泥沼にはまっている。
不動であったり不変であったりすることは決して悪い事ではないし、むしろ深遠の重さがある。
95歳で眠るが如く大往生だったこのたびの居士さんは、何かと頑固だったが読書家で勉強家のなかなかの人物だったなぁ・・・

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2014-07