FC2ブログ

工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

8月の長雨 

2014/08/06
Wed. 07:09

万善寺ロフトで眠れない1夜を過ごした。
このところ、赤来高原から島根県中国山地の山間部は連日雨が降り続いている。
棚行や坊主の手間替え法要も雨続きで、雪駄と足袋がどんどん汚れるし、洗濯をしても乾かないし、坊主には坊主なりの心配苦労が絶えない。

心配というと万善寺裏山の地盤のこと。
この半世紀の間に都合3回は地崩れしていて、その度に境内の地形が変わって、少しずつ山が庫裏に迫ってきている。
万善寺の境内地には、東西に渡って3箇所ほどの地下水脈が南北に走っている。
本堂を正面に、左はおかみさんがせっせと耕している畑地の西端。
その畑も昔は田んぼで稲を作っていた。
その頃は水田用の水が大事なこともあって、斜面からしみ出る地下水脈と用水路の併用で高台にある水田の水量を維持していた。
マサ土を透ったきれいな水だったから天然のワサビも育っていた。
中央の水脈は、本堂東端割れ梵鐘の真下を走っている。
農耕地を駐車場に切り替えた工事の時に湧き出ていた地下水があまりにもキレイだったので、水質検査をしてもらって井戸を新設した。
年間通して枯れることがないほどの水量が確保されている。
一番東端の水脈は、駐車場のもっと東にある隣の農耕地と隣接する境界のあたりにある。
この水脈も西端とおなじで、斜面からしみ出た水が水田の用水に程よい役割を続けていたが、その水田を耕作放棄してからは厄介な湿地になってしまった。

ようするに結構な水量の地下水脈の恩恵を受けて水に困ることがないまま万善寺とその一帯に続く農耕地の歴史が今に至っているわけだが、一方でこうした長雨が続くと、いつもはありがたい水がいきおい心配のタネに変ってしまう。

おかみさんの発案で本堂裏山の松と雑木の林を伐採してから、とたんに中央の地下水脈が増量した。
それの影響か、裏山を支える石垣が少しずつ膨らんできて、崩壊の危険が増してきた。
本堂の東側が少しずつ沈んできて縦柱の基礎石沈下が加速している。
伐採のことをひと言檀家さんに相談してもらえれば、もっと良い案もあったかもしれない。
いまさらアレコレむし返してもどうしょうもないことだが、自然の営みは正直だと思う。

降り続く雨の保水力も限界になったところで、今どきのゲリラ豪雨などが一気にやってきたらチッポケな山寺などひとたまりもないだろう。
ロフトの天窓の向こうに降り続く雨音を聞きながらそんなことを思っていたから眠れなくなってしまった。
雪駄や足袋が汚れる程度のことの苦労など別にどうでもイイヤ・・と気にならなくなったところで白々と夜が明けてきた。

IMG_2510.jpg

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

2014-08