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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

贅行もまた良し 

2014/08/07
Thu. 10:12

いくつか用事があって久しぶりに石見銀山の吉田家で一晩過ごした。

赤来高原の万善寺を出発する頃は久々に雨も上がって蒸し暑さだけが残っていた。
万善寺営繕の草刈りも長雨で手付かずのままだったので、本当はこういう時に少しでも片づけてしまいたかったのだが、なかなか自然を相手に自分の思うようにはいかないものだ。

おかみさんの小言になかなか閑居もできないまま盆月になって、日頃から朝晩の本堂献茶湯を日課にしている老僧のおつとめもしだいに熱が入って丁寧になってきた。
老僧と前後して私が本堂務めなど始めるとかえって彼の日課を乱すことになりかねないので、静観を常にして合間を見て風通しなどをしたりしているが、この降り続く長雨のおかげでそれもままならない。

日頃、老夫婦の二人暮らしに慣れているから、親子とは云え私のような異分子が入り込むと色々不具合が生じて暮らしが乱れる。
いい歳をした大人ジジババのたった三人だけの暮らしなのに、不思議なほど日常の平静が乱れる。
三人三様、それぞれ思うこと考えることが違って、そのズレが広がるいっぽうになる。

一人ひとりにとっては意味のある正しい行いだと思っていても、他人にとってはそれが邪魔に感じたり余計に思ったりすることがよくある。
こういうことは、隣近所の遠近はあっても社会生活の至る所に横行しているから、他人の付き合いには「そんなもんだよ・・」的バリアを張り巡らしておたがいの干渉を最小に食い止める努力があるから、深刻な事態になるまえに回避できる術を心得て暮している。
ところが、家族となるとそこまでクールにつきあえない現実がある。
これがなかなか厄介なことだ。

石見銀山の吉田家も、現在3人家族で暮している。
こちらの方はキーポンがそれなりにいい具合にオヤジとワイフの間を泳いで都合よく反抗期を使い分けて我がままを通している。
彼女なりの処世を心得ているところがある。

案の定、久々の四畳半オヤジの書斎は留守を良いことにキーポングッズであふれていた。
聞くところによると、ネコチャンズまで自由に狭い書斎へ出入りしてアチコチでゴロゴロくつろいでいるらしい。
吹奏楽の島根県大会があと2~3日に迫っているキーポンは、昨夜もホール練習で10時過ぎに帰宅した。

テーブルには制作途中の縁起グッズが散乱している。
現在の彼女の頭には、課題曲や自由曲の音符がビッシリ詰め込まれているのだろう。
書斎を乗っ取られたオヤジにとっては無駄な行為にしかみえないキーポンの痕跡も、現在の彼女にとってはそれなりに十分意味のある重要な行為なのだろう。

親子の歳の差はいつまでも縮まることがない。
親はいつまでも親で、子はいつまでも子であるわけだが・・・
家族の付き合いは、なかなかシンプルに自分の都合のいいままであることもできないもんですなぁ・・

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2014-08