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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

女流彫刻家 

2014/11/11
Tue. 09:42

日曜日まで降り続いていた雨があがって月曜日は朝からいい天気になった。
ずいぶん前から富山町での文化活動に少しでも協力できないかと思って相談していたら、11月の文化祭に彫刻展示をしてみないかとお話を頂いたので、1日がかりで女流彫刻家吉田満寿美の彫刻を4点ばかり搬入した。

会場は旧富山小学校の1・2年教室。
ほぼ正方形のこぢんまりしたかわいい部屋が生徒昇降口の隣にあって、廊下側の前後と、直接昇降口側のテラスへ出られる大きな引き戸が3箇所にある至れり尽くせりの教室になっている。
校舎に入らないで直接テラスから教室へ出入りできるところが開放的でいい。
富山町の子供たちがこの小学校へ通っていた頃は毎日が賑やかで楽しい学校生活をおくっていたのだろうなぁと思いつつ、部屋の掃き掃除をした。

いつもお世話になっている大工の棟梁の軽トラックを借りて2往復した。
吉田満寿美の彫刻は、柔らかい感じのほぼ球体に近い三次曲面を基本的な核にして、植物の花弁や葉のような形態がそれにつながるロマンチックで幻想的で印象的なかたちをつくり出している。
こういうタイプの立体造形は、「彫刻」という概念的な形状の解説では説明できない、有る意味で彫刻らしからぬ現代彫刻であると思っている。
反面、見た目の形態の柔らかさから想像できないほど結構丈夫にできていて重量もある。
軽トラックにこの大きなまあるいかたまりを二つ三つ乗せて国道を走っていると相当量の視線を感じる。
だいたいが日頃からなにかにつけて見とがめられることに慣れているからいつもは気にもならないが、むくつけき運転手とあまりにもタイプの違うワイフの清楚な彫刻を運んだりしていると、さすがにどことなく恥ずかしい。

自分で彫刻を造っているわりに、あまり彫刻のことを勉強していないからなんとも言いにくいことだが、私はワイフのこのようなタイプの彫刻を高く評価している。
少しばかりその気になって各種現代彫刻を見たり、そういう展覧会を観たりするとわかると思うが、彼女の彫刻は素材や表現全体にしっかりと彫刻家吉田満寿美としての一つのジャンルタイプをつくり出していると思う。
もう何十年も彼女の制作を見続けていると、制作中の集中力と持続力、それにブレの無い方向性を強く感じる。
いろいろな忙しい仕事の合間をぬって短期間につくり出す造形力の安定した確かさもなかなかのものだと思っている。

あまり積極的に発表の機会をつくることもしないで、コツコツとコンスタントに地道に制作を続けているから、今回のように大作をまとめる機会もそんなに多くない。
女性作家で制作を続けていることも珍しい。
そんな吉田満寿美の影響もあってか、島根県では少しずつ若い女性の彫刻家が育っている。
こんどの文化祭には、彼女の大学の後輩で大田市在住のノリちゃんも自分の彫刻を展示する。
数少ない機会だから近所の人は是非旧富山小学校の会場へ見にきて欲しい。
11月16日の日曜日が富山町の文化祭です。

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