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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

五穀豊穰 

2015/01/09
Fri. 07:11

正月用に手刷りした五穀豊穰家内安全のおふだは万善寺のお檀家さんと保賀自治会の各家へお年始でお配りした。
私が住職になってからしばらくして今から5代前の住職代の明治の頃の木版版木が見つかって、それを復刻しようと決めた。
最近になって、手づくりの万善寺オリジナルカレンダーと立春大吉のおふだも増刷して配布するようになってから、お檀家さんの玄関先やお仏壇まわりがなんとなく万善寺色で賑わうような感じになってきた。

正月の万善寺行事が一段落して石見銀山の自宅に帰ってから、新年度第2弾のおふだ増刷作業にとりかかった。
まずは、遠方のお檀家さんや石見銀山でお世話になっている方々やその他最寄りの懇意にしていただいている皆様へのお年始がわりにお配りする。
保賀地区のとんどさんで御炊き上げの法要をする機会にあわせて、万善寺のご本尊さんへお供えして法要して香を潜らせて、配布はその後になる。
家内安全とか身体健康とかなにかしら実態の見えない願い事は、こうしておふだのような目に見えるかたちにおきかえるとそれなりに信心の対象がはっきりして気持ちが少しは楽になるところもある。

高齢と大雪のせいで年始を欠席されたお宅へおふだを配ってお伺いしたら、「まあまあせっかくだからお茶でも一杯」ということになって、しばらく茶飲み話をした。
日頃はとても無口なおじいさんで、家の切り盛りのほとんどはお子さんに譲っていらっしゃる。
「五穀豊穰がなによりですけぇ〜ねぇ〜」
おふだを手渡ししたらそうおっしゃった。政治も経済も商売も人間が人間の力で発展させることが出来て今のような日本になったが、人間も食べることに不自由したらそれもままならない。だからなにより五穀豊穰を願うことが大切でまずはそこからことがはじまってる・・・おじいさんが訥々とそうおっしゃった。
なるほどと思った。
明治の版木を復刻した意味がこのようなかたちで生きてくるとは気がつかないことだった。
五穀豊穰の意味をもういちど真摯に受け止めて見直す時期にきているのかも知れない。

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2015-01