FC2ブログ

工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

自分流 

2015/05/11
Mon. 23:47

寺暮らしが始まってから、デスクワークのスタイルが一気にアナログになって、印刷するのもプリンタを動かすだけで苦労する。何事も日進月歩というか、全国レベルではまだ発展途上の島根県の石見銀山で使っているインターネット回線でも、気がつかない間にずいぶんスピードが速くなったし、何といってもこういう時に無線のありがたさを身をもって感じる。
世間の変化についていくのがやっとだと思っていたのに、気がつけば結構それなりに順応できている自分がいたりして少しばかり嬉しかったりもする。複雑だ。
とにかく、そんなこんなで予定のスケジュールが大幅に狂って今日になってやっと今年の展覧会要項を発送することが出来た。

台風の影響だと思われる風が朝からしだいに強くなってきた。
荒れ寺の現実を見ないフリですます訳にはいかないし、見た目だけでも小奇麗に維持しておこうと草刈りをはじめた。
連休前に刈った草や切り倒した桜や剪定したサツキや松を集めて山盛りにして火をつけた。
いい感じで風が少々強いから、アッと言う間に火が回る。
先ほど刈り倒した生の草を火の上にかぶせると勢いよく燃えていた火が一気に濃厚な煙に変る。
煙の勢いが無くなるとそれがまた火に変る。
この頃にまた乾燥した枯れ草を集めてその上にかぶせる。
一気に火が立ち上がったらまた先ほどの生草を集めて火にかぶせる。
・・・これを延々とくり返して、時々山を崩してまた同じことを延々とくり返す。
これが自分流のたき火で、ワイフと結婚してから現在まで色々工夫した結果、この方法が最も効率良く短時間でたき火が終わるし、消化も自然鎮火を待てばすむし、最後の灰の処理も比較的楽に終わる。

そんなことをしていたらおかみさんが大慌ての大声で叫び狂いはじめた。
風が強いからまわりの土をかぶせてたき火をすぐに消せと言っている。
もう昔からこんなに風が強い時は絶対たき火はダメだというコトになってるんだと叫んでいる。
膝が曲がらないままヨチヨチ歩きで寺の参道を降りてきそうな勢いだ。
90歳のばあさんが60歳のジジイを叱り飛ばしている。

色々工夫して見つけ出した自分のオリジナルを全否定されてしまっているようで無性に腹が立った。
昔ながらの自分流をかたくなに守り続けるのも良いかも知れないが、人にはひとそれぞれの工夫や方法もあって当然のこと。
「オレだってちゃんと自分流があるんだよ!」

彫刻を造りはじめてから30年以上、延々と火と付き合ってそれなりに自分流に工夫して今に至っている。
誰に何を云われても、変えたくないことの一つや二つはありますよ。私にだってね。

IMG_5160.jpg

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

2015-05