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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

瓶鉢の花 

2015/05/17
Sun. 21:03

このところ、とろけて醗酵した脳みそを駆使して作文に励んでいたら、知らない間に同じ姿勢が長く続いて、肩はこるし、膝のスジは伸びて疼くし、疲れ目で涙が止まらなくなるし、なんとなく無精髭も白髭が増えた気もするし、慢性の疲れが溜まり続けているようだ。

重い身体を引きずって結界君に仕事の書類や道具を積み込んでアクセルを踏み込んだら、右の足がつりそうになってあわてた。石見銀山の吉田家前は観光ガイドのスポットになっていて、ちょうど団体さんが町並みの狭い道幅いっぱいにあふれているところで、ひとつ間違えたら彼等のど真ん中へ結界君を突っ込んでしまうところだった。ちょうど軍艦島のことや近代の産業遺産のことで世間が世界遺産登録で盛り上がっている最中だし、すでに2007年だったかに登録済みの世界遺産石見銀山のど真ん中で「ナンチャッテ坊主が観光さんに結界君で突っ込んだ!」などと、でかいニュースになったろうなぁと思いつつ、慎重にノロノロと町並みを抜けて老僧の寝ている病院へ直行した。
結局断食はまだ継続中で、薬の時にお茶を一口含んだくらいで終わった。私が病室に入ったら、移動テーブルに載せてあったお昼の配膳が手付かずで残っていて、老僧はそれを見るのもイヤそうに早く下げてくれと看護師さんに我侭を言っていた。

五月にしては暑い1日だった。
夕方近くまで病室にいて寺へ移動した。
刈り倒した草や木がそろそろ乾燥していたので、たき火の続きを再開した。例の如くおかみさんはまた大騒ぎを始めたが、いちいち云う事を聞いてもいられないので、無視して作務を続けた。前回のように雨も降りそうにないから、日隠れて世間が暗くなった頃に火の様子を確かめておこうと思う。

日曜日の朝は政治の話でテレビが盛り上がっていた。
久しぶりにワイフと2人の朝食で、珍しくテレビの話題が通じた。
前々から思っていた事だか、あの総理大臣の話を始め、政治家のしゃべる事はどうも一般論の客観的な理論に裏付けされた正当論のように聞こえるところが面白い。まだ昭和の頃の今から50年くらい前だったら、日本国民も総理大臣のような偉い人の話だから云ってる事は間違いは無いはずだと善意で信用して理解する一般庶民がほとんどだったろうが、今の世の中は国民の知識教養レベルも高まっているし、なかなか簡単に「もっともそうだ!」と納得できないところも多くなっている気がする。
私など、それでなくても世間を斜めにねじ曲げて見てしまう方だから、政治家のことも詭弁の上手い胡散臭い奴らにしか見えなかったりする。あの総理大臣の話も、会話の至る所のセンテンスの始まりに「わたしは!」の一言を添え加えて主観的な意見だと思って聞いてみると、やたらと素直に「あぁ〜、そうなんだ!」と納得してしまったりする。まぁ、内容の善悪や正誤は別だけどね。

古語に、「権力を以って得るものは、瓶鉢の中の花の如し」とある。ようするに、「根のない花は、そのうちしぼんで枯れておしまいサ!」ということ。
確かに、まさに、そうだと思うけど、花瓶の花でも毒があったりあだ花だったりすると始末が悪い。いくら見た目がキレイでも、毒があったりすると恐いよね。今の日本国を見るに、私などもうけっこう仏様の世界が近づいているからそれなりに今の世の中へ諦めもつくけど、自分の子供や孫(まだ影も形もないけど・・)のことを思うと、かわいそうで心配になる。

ついでに、もう一つ花のたとえ・・・
「功業より来るものは、盆檻の中の花の如し」という。「事業の業績というヤツは、鉢植えや花壇の花のように、枯れたら捨てられたり、飽きたら植え替えられたり、いいタネや株は余所へ持って行かれたりして、落ち着かないね」ということ。営業成績の浮き沈みでドタバタしてる大手企業や、少し前のなんとか家具のお家騒動も醜いね。
それでも、瓶鉢の花よりはまだ根がついているだけマシかな。

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2015-05