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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

吉田家の夜 

2015/05/28
Thu. 22:55

彫刻がらみの新企画が動き始めた・・・と思っているのは私だけかも知れないが・・・
とにかく、企画書を提出してひとまず受理されたから、その採択の結果を待たないで少しずつ内容を煮詰めている。
こういう時期は、自分の考えていることをできるだけ具体的にシンプルに関係各所へ伝えてある程度事前に協力の約束をとりつけておかないと、事業が採択されて動き始めてかっらあとになって不具合が生じたりして収拾がつかなくなってしまう。そういうこともあって準備段階で一番気苦労が絶えない時期でもある。
その大事な時に、老僧の容体の心配もあるし、おかみさんの高齢者特有の我がままに相手しないといけないしで、さすがに気持ちが落ち込んで集中力も散漫になってしまう。

今度の企画はすでに廃校になった小学校の利活用が目標の一つになっているから、その使用許可を取り付けることができないと事業そのものが成立しなくなってしまう。
面白いもので、とっくに廃校になってしまった元小学校の管理者はいまだに市の教育委員会になっているという。私のような一般人は、政治や行政の事情など全くわからないで一般的な常識を基準にモノを考えてしまうから、どうもそのような状態のまま何年も手付かずで据え置かれてしまっているシステムの根拠がわからなくて苦労する。

それはさておき、教育委員会の担当者に事業での利用内容の説明をすることになって、急きょ招集がかかった。
その用事に乗じて仕事の書類など一式の大荷物をかかえて久々に石見銀山の自宅へ帰宅した。
案の定、脱走を企んでいたクロが最初に出迎えてくれた。
土間から居間へ入ると、包丁でまな板を叩く音が台所から聞こえてきた。
「お風呂わいてるわよ!」
「それはありがたい!」
・・・何とも絵に描いたようなホームドラマのノリだ。

寺では絶対にあり得ない手料理の数々に心で泣いた。
2缶目の500㎖ホワイトベルグにワイフの許可が下りた。
クロはめんどくさそうに嫌々ながらしばらくオヤジへつきあってくれた。
人間恐怖症のシロも緊張しながらゴロゴロとかたちばかりの媚を売っておとなしくだっこさせてくれた。
珍しく久々になっちゃんからオヤジ名指しで電話が入ったのはタイムリーだった。

計算され尽くした演出で仕組まれたような吉田家の一夜になった。
しばらく途絶えていた笑顔がもどった。

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2015-05