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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

荒れる日曜日 

2015/07/12
Sun. 20:43

曹洞宗住職クラス僧侶の葬儀に欠かせないのが、本葬の葬儀次第案内状。
昭和の昔は、手書きのがり版ズリでわら半紙へ印刷した遺影もないシンプルなものだった。
老僧の密葬以来、万善寺のアチコチへ散らばった老僧保管の資料を整理したら、そういう書き物を幾つか発見できた。
現在は、A3サイズの上質紙裏表両面印刷を中折りした立派な本葬案内状が主流で、表紙にはちゃんと立派な遺影と遺偈も添えられている。
個人的には、遺影というものがあまり好きではないので、無理して掲載しなくてもいいと思っていたが、法類僧侶の皆さんのあいだでは、遺影写真は当然はずす事の出来ないデータのひとつとして決まったデザイン様式にすでに組み込まれていた。そういう、宗門の常識から大きく逸脱することも出来ないから、それなりに苦労して次第原稿を作成して週末にやっと印刷データを仕上げた。いつも展覧会などでお世話になっている印刷屋さんへ入稿して校正をしたり打ち合わせをしたりして、一週間が終わった。

今週後半から現代彫刻小品展がスタートする。来週には本葬の当日を迎える。
自分の身体がいくつあってもこれらの用事ひとつを一人で遺漏無くこなすのは無理な事だから、アチコチ頼みやすい方面へ泣きついて無理を聞いてもらっている。
こういう事態は、自分の人生にそう何度も巡ってくる事でもないだろうから、ひたすら眼前の事実に向き合って、出来る事を精いっぱい出来るなりに済ませていくしかない。

メールやFAXや電話がさみだれで舞い込んで、そのひとつずつをひとつずつ片づけていたら、彫刻展の会場でお世話になる浜田世界こども美術館からチラシが無くなったという知らせが舞い込んだ。初回の手渡しの時に、もう少し多めに渡しておけばあと一週間は何とかなっただろうと思ったが、済んだ事は取り戻せない。
台風の影響だろうか、それとも梅雨のせいなのか、雨が降り続く日本海沿岸の国道を浜田へ走って、今度は十分過ぎるほどのチラシを美術館へ託してきた。
眠気と戦いながら寺へ向かう銀山街道へ入った時は雨が降り続いていたのに、南下するにつれて空がどんどん明るくなって、道も乾いてきた。
そのうち、風が強く舞って街道沿いの雑木が激しく揺れて折れた小枝やちぎれた木の葉が路上で渦巻いている。
おかみさんに聞いたら、寺の辺りは1日一滴も雨が降らなかったそうだ。
疲れがドッとやってきて、しばらく三畳へ篭っていたが疲労が勝って、ロフトへ這い上がってバタリと寝た。
夕食前まで3時間近く寝たかもしれない。簡単におかずらしきものを作って夕食をすませてカメラデータをチェックしていたら、クロくんが現れた。

一週間ぶりに週末を石見銀山の自宅で過ごしたはずなのに、心の癒しになるほどもないままあわただしく過ぎた。
マイペースで、ブレないクロの暮しぶりをみると、何処かしら隠者の風格を感じた。
今の私は、心身ともに体調不良が改善できないままドタバタと落ち着かない。こういう時ほど、ドシリと落ち着いて時の流れに身を任せるしかない!・・そう、クロに教わった。

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2015-07