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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

複雑な一日 

2015/07/29
Wed. 21:26

日本を代表する女流画家の重鎮、遠藤彰子画伯のパワフルな講評会があった。
島根を代表する女流彫刻家の吉田満寿美も、そのグループ展へ彫刻を4点も出品して、昨日はお手伝いが終わったところだ。
そして、本日はその展覧会の講評会が一般公開で開催された。
グループ展には、島根県の高校生の絵画や彫刻も展示されていて、会場は若い作家の若い感性で華やいでいた。
遠藤彰子さんの講評も、とても分かりやすくて丁寧で好感が持てた。
最後まで聞きたかったのだが、坊主の現実も避けられないし、お昼前に退席した。

講評会の最中に、ワイフが何処かへ消えてしまった。
どうしたのかと探してみると、自分の大きな彫刻の前で何処かの記者の取材を受けていた。
さすが、島根を代表する女流彫刻家だけのことはある。なかなか応対も堂々としたものだった。もっとも、どこまで記事のネタで採用されるのか、そのあたりは不透明だけどね。
島根の県庁所在地だけのことはあって、取材チームも大掛かりだった。
カメラ専門のおじさん。撮影時の照明係のアルバイト風お嬢さん。それに、やたら古いパソコンをつつきながらマニアックな取材をしていたオタッキーな年齢不詳。
グループ展の取材に3人もやってきた。
他にも、地元のケーブルテレビさんの取材があったりして、なかなか華やかなオープニングになっていた。

現代彫刻小品展とえらい違いだ。
今年は、台風のこともあったりしたのか、結局開催期間中1社も取材がなかった。
地元のケーブルテレビさんも、美術館のすぐ近所なのに、だけも来てくれなかった。
島根に埋もれた胡散臭い彫刻家らしき吉田正純ごときでは、取材の対象にも役不足なのだろう。全国から出品していただいた彫刻家諸氏に申し訳なくて、松江からの帰りは少しばかり気持ちが落ち込んだ。
そういうこともあって、昼食は久々にワイフと水入らずの外食で焼け食いしてしまった。
ラーメン定食に、デザートはアイスクリームで、打ち止めはコーヒー。
もう、他に入る余地の無いほど胃袋が膨らんだ。

万善寺へ着いたら、急に疲れが身体中に広がって意識が遠のいた。
ロフトに這い上がって、そのまま爆睡して約2時間。
おかみさんの撞く破れ鐘の音で目覚めた。
それから、シャワーでスッキリして、スパゲティーを茹でていたら、近所のおばさんがトマトとナスを差し入れしてくれて、早速それらを刻んでひき肉に併せて、和風味のミートソースもどきを作った。トマトケチャップにウスターソースに麺つゆ・・・万善寺にはその程度の調味料があるだけでもたいしたものだ。
特別旨い訳でもないが不味くて食べられないほどでもない。
なんとも曖昧な私の彫刻のようなスパゲティーをおかみさんと二人で食べた。
なんか、味気ない寺暮らしが再開した。

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みんな大人 

2015/07/29
Wed. 07:46

久々に・・・というより、10年ぶりに好きな人に逢うことが出来た。
こんなことをいうと、ワイフの角がいっきに伸びて大変なことになるだろうと心配の諸氏もいらっしゃるだろうが、そういうことはまずない。
その、好きな人とは遠藤彰子画伯。

毎年六本木へ彫刻を持っていっているが、遠藤彰子氏はその展覧会の絵画部の重鎮。
私ごとき田舎者の顔を覚えていてもらって、美術館のそこここで出会うとにっこり笑いかけてもらう程度の付き合いなのだが、その、覚えてもらっているということだけでただただ嬉しい。

何といっても、彼女の絵画のパワーが凄い。
絵画の前に立つとその世界に引き込まれるほどの求心力がある。
魅力を上げればキリがないが、それは何処かの誰かの絵画評かなにかに任せるとして、とにかく私好みの面白い絵を描く人なのだ。

浜田での現代彫刻小品展の撤収と搬出を終わって、その足でワイフの彫刻を松江の美術館へ運んだ。
ちょうど今年は、彫刻展の搬出の日が、山陰二紀展の搬入展示の日で、その山陰二紀展の公開講評の講師として神奈川から遠藤彰子さんが島根まで来てくれた。
前回の島根来訪は、かれこれ10年は前のことだろうと漠然と思っていたら、彼女曰く、12年前のことだったらしい。
きっと、今回島根に来ることが決まってから、昔の資料をアレコレ探して事前調査しておいたのだろうが、迎える側としてはやはり覚えていてもらったというだけで何かしら嬉しくなってしまう。

その12年前から今に至る歳月に彫刻家としての吉田正純にも色々なことがあった。
身勝手を承知の上で、周辺の美術家へずいぶん我がままを通してきた。
久々に逢った浜田さんは、良い意味で変わりなく話しかけてくれた。
今まで欠かさず現代彫刻小品展に作品提供してくれていた古市さんは大正14年生まれで今年90歳になったが、まだまだしっかりと二本の足で歩いている。
倉吉在住の磯江さんの優しげな作風は昔と変らない。
学生運動の活動家で強烈な思想を展開していた勝田さんは、少し小さくなったかなと思ったら、強靭な根性と生きる力で大きな手術を乗り越えて生還したらしい。
佐田さん、田中さん、竹田さん、楫さん・・・などなど、懐かしい顔ぶれが、不義理の私をあたたかく迎えてくれた。
本心はどうでも良いことだ。みんな本当に本物の大人だ。
遠藤彰子さんとも、たっぷり会話が出来た。
私のデシャバリに釘を打ち付けながら、それでもニコニコとして酔っ払いオヤジにつきあってくれたワイフの大人ぶりにもずいぶん助けられた。
とても楽しい酒で、良い思い出が一つ増えた。

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2015-07