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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

石見銀山の現実 

2015/10/15
Thu. 22:16

六本木の彫刻展示でしばらく留守にしている間に、大切なウエブメールがいくつかと、ポストに投げ込まれたアナログメールがいくつかあった。
石見銀山の自宅に落ち着いて、ワイフに六本木の報告などしてしばらくしてそれらをひとつずつ整理した。
ほとんどは確認程度で済むことであったが幾つかは具体的なやりとりの必要があって、そんなことをしていたらお昼になって、その頃はワイフも出かけていて、気が付くと吉田家はネコチャンズが静かに昼寝をしているくらいでやたらと静かになっていた。
まだ24時間も経っていない。
つい少し前は、人通りも耐えることのない東京の六本木や八重洲あたりをうろついていたことがウソのようだ。

ワイフからの伝言の一つでストーブの煙突設置の問い合わせがあった。
昨年のストーブシーズンオフに撤去する時は、その店の担当者があれほどしつこく写真に記録していたはずなのに、それがなんの役にも立っていなかったようだということがわかった。その人が悪いわけでも何でもなくて、それまで何年も私が自分でコツコツやりくりしてその時々を無難に過ぎてしまっていたわけだから、まぁ、少しばかりめんどくさく追求すれば責任の元は自分にあるなぁと、反省しながら煙突を90%ばかり組み立てて、あとはその店の従業員さんに投げておいた。
相手は可愛げなお姉さんだし、少しばかり後ろめたいところもあったが、だからといってなれなれしくニヤけたオヤジ根性で付き合ってもなんの見返りもないことはわかっているから、クールに見捨ててサッサと終わりにして自宅に引き上げた。

しばらく遠ざかっていたYouTubeをチェックしていたら、時々フッと記憶が抜けることがあって、その間隔が頻繁になって、ついに耐えられなくなってバタリと寝てしまった。
やっぱり、シャンとしているようで現実は確実にジジイになっている。
自分の精神力に体力がついていっていないようで、爆睡すること約2時間・・・気がついたらいつの間にかワイフが帰宅していた。

とにかく、明日からは「とみ山彫刻フィールドアートワーク」の現実が待っている。
早速9時の約束を取り付けて1日が始まる。
六本木のように、至れり尽くせりみんなが助けてくれることがない。
全て一切合切自分で自力でノリ切らなければいけない。この一週間は準備段階の正念場になる。さんざんアチコチに迷惑をかけているから、失敗は許されない。
珍しくクロが自分から擦り寄ってきた。
しばらく私の隣で虚ろにもの思いにふけっていたがいつの間にかいなくなっていた。
気持ちの通じることというのはこんな感じなのかもしれない。どこかしら面倒だったり不安だったり懐疑的だったりと、自分の弱さが身体中から垂れ流れていることをクロが敏感に察知してくれたような気がした。
結局、自分一人では何もまともにできていないんだよ・・・というか、できないんだよね一人では・・

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世代交代 

2015/10/15
Thu. 07:05

六本木の彫刻陳列が終わって、その夜慰労懇親会があった。
展示が早く終わって少し時間があったから、数人の仲間で慰労会の予行練習を始めたら、それなりに結構盛り上がって、本番前にしっかり出来上がってしまった。
都合、10時間位は飲み続けていたかもしれない。
そんなわけで、展覧会初日は二日酔いでもなかったが、どちらかと言うと寝不足気味でお昼すぎになってもなにかぼんやりしていた。
島根に帰ったその年から出品を始めた展覧会がいまだに続いていて、東京でこういう1日を過ごすのはもうその頃からのことだ。

島根から一緒に彫刻を出品している仲間の周藤さんがお昼を付き合ってくれて、イタリアワインのボトルを1本空けた。
おかしいもので、あれほどいっぱいアルコール漬けになっていたのに、日が変わるとなんの問題もなくワインが身体に入って美味しく飲めてしまう。
色々と環境の違う大都会の空気に酔わされているのかもしれない。

六本木の細い裏道で大きな高級外車がスルスルと滑るように近づいてくる。どの車も埃汚れ一つなくてピカピカ!
ふと、ボクの愛しの結界くんを思い出してしまった。
作業着に長靴スタイルだったり、改良衣に雪駄履きだったり、容赦なく使い倒している結界くんが可哀想になってきた。もう、何年も洗車していないから、車体のいたるところへ張り付いた埃汚れに青苔がつき始めている。塗装の端っこからサビも浮き始めた。
そういえば、田舎のお百姓さんの軽トラはだいたいにやたらと綺麗に光っているなぁと、東京のど真ん中の六本木の街を歩きながらそんなことまで思いだしていた。

東京駅八重洲口から高速夜行バスに乗った。寝ている間に周藤さんからメールが入っていた。彼がやっと会員になってくれた。
島根では吉田正純と吉田満壽美夫婦が揃って彫刻を造り続けているが、北陸でも石彫を造り続けている彫刻家夫婦がいる。
彼らが、揃って受賞したそうだ。
まだ若い二人だし、これからが楽しみになる。
吉田夫婦も、今は随分と年季を重ねて年をとった。
こうして、いい感じに次へ世代が交代していく様子が見えてくると、そろそろ、自分の踏ん張りも無駄な力が抜けて、気楽にいられるようになる。
島根の彫刻界も、周藤さんから後がどうなっていくか、楽しみなってきた。夜行バスを降りた時は、いつもは寝不足でフラフラになっているが、今朝は日差しも眩しい晴天で頭がシャンとしている。ワイフにすぐ電話した。
「周藤さんが会員になったよ!」
「それはそれは・・・」
島根在住彫刻家吉田夫婦の人生もこれから少し変わってくるかな?・・
さて、久々の日本海を見ながら石見銀山へ帰りますかね・・

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