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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

氷点下の朝 

2017/11/17
Fri. 23:16

約1ヶ月ほど続いた徳島中央公園での野外彫刻展が終わって、その彫刻搬出をした。
六本木の展覧会は搬入や搬出が大雨や台風にぶつかってなかなか厳しい思いをしたが、徳島は比較的穏やかな気候に巡り合って楽に作業をさせてもらった。
それでも、会期中は2回ほど大きな台風が四国を通り過ぎた。
主催代表の松永勉さんは野外彫刻展の会場管理に大変な苦労をされたことだろう。

この徳島野外彫刻展は、今回で55回を迎える長寿野外彫刻展だ。
スタートしてから半世紀以上になる55年の歳月は、とてつもなく凄いエネルギーを継続していると思う。
松永勉さんの野外彫刻は日本全国に散らばっていて、比較的シンプルで一貫性のある作風だからその気になって探すと、「あれは、松永さんの彫刻だな!」とすぐに分かる。
中国地方だと広島の呉にあるそうで、浜田市で現代彫刻小品展を開催していた時に会場を訪れた呉市からのお客さんが教えてくれた。
松永さんが野外彫刻で良い仕事を続けていられるのも、毎年台風が通過する徳島の過酷な野外環境に彫刻を設置し続けてきた実績があるからだと思う。
いずれは富山の棚田を借景にして松永さんのステンレス彫刻が観られるといいなぁと思っているが、こればかりは予算の現実もあるし、私のような非力な民間人ではどうにもならないことである。もしそういうことが実現するとなると、それは島根県大田市の富山町が野外彫刻のフィールドミュージアムとして世間に認知されたという証明であるともいえる。まぁ、自分が生きているうちは難しいだろうが、島根に根付く次の彫刻世代が盛り上がってくれれば実現の可能性が無いわけでもないと、一人で勝手にそう思って期待したりしている。

昨年から島根県を代表する女流彫刻家吉田満寿美の彫刻も徳島の野外彫刻展に出品させていただいている。いまのところ、彼女の彫刻は島根の野外環境に年間通して絶えられるだけの耐候性を有しているわけではないが、制作の工夫の努力もあって少しずつ丈夫な彫刻に仕上がりつつある。今年の徳島も、2度の台風に耐えて40日間の会期を乗り切ることが出来た。ワンボックスの箱バンに積み込んだ彫刻は、その日の夕方には万善寺へ持って帰って、しかるべく場所へ設置をすませた。
今年の春先まで元気だった母親が死んでからは、少しずつ万善寺の環境が自分の思うように変わってきていて、境内へ野外彫刻の設置も自分の自由に思うように出来るようになった。
私の鉄の彫刻は、昨年まで母親がアレコレ耕していた畑の一角へ置いた。
ワイフの彫刻は、保賀の谷を一望できて、冬の雪害を避けた境内地の南の端に設置した。さて、来年の春先まで彫刻が耐えられるか微妙な感じだが、研究実験のひとつだと思って経過観察を続けようと思っている。

石見銀山を出発すると、銀山街道にある温度計が1℃だった。飯南高原から出雲街道へ合流した辺りは−1℃だった。このシーズンで一番冷え込んだ朝は、ワイフの彫刻へビッシリと霜が張り付いていた。

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