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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

玄妙とは・・ 

2017/12/19
Tue. 23:22

用語解説をチェックすると、「玄妙(げんみょう)」とは、「道理や技芸のさえが、奥深く(=玄)すぐれている(=妙)こと」とか、「趣が深くすぐれていること。また、そのさま」とあり、単純でなく、容易でなく、素晴らしいこととある。
「玄」を手繰ると、中国の老荘思想では万物の根本であるとされ、俗な解説には、お坊さん・・つまり僧侶の俗称になっていて、その筋の夜遊びスポットあたりでは「玄さまぁ〜〜♡!」と呼ばれていたりしていたようだ。
「妙」とは、優れているとか、巧みであるとか、素晴らしいとか、そういう解釈が妥当であるようだが、いっぽうで、坊主的に解釈すると「妙」は「女」と「少」を分けると「少女」になるから、「坊主と極めて仲良くしている女性」という裏の意味も隠されていて面白い。
日常の私など、さしずめ「玄さまぁ~」などと妖艶な女性に呼ばれて鼻の下が伸び切っているようなだらしないナンチャッテ坊主だったりする気がしないでもないが、本人は極めて真面目に「玄妙のひと」でありたいと願っているのだ!

来年の万善寺カレンダーを制作中だ。
万善寺のオリジナルカレンダーを造りはじめて数年経って、やっとアチコチからなんとなく好意的に解釈できるような反応が返るようになって、それが少しずつ増えてきた。
カレンダーには、書道とは程遠いが、一応硯ですった墨でレタリングを書いている。
自分のことを棚に上げて偉そうなことを喋れるほどの度胸はないから、せめて1年に一度くらいは、密かに心の隅に仕舞い込んで温めている自分への戒めを整理しておくことも大事なことかもしれないと思って始めたことだ。
基本的にはお釈迦様以来現在に至る仏教の教典をベースにして、禅宗の禅語から引き出した自分なりの解釈を書かせてもらっているから、世間の仏教思想家や研究者の皆さんの高尚で正確な解説とは程遠いものになっているだろうことを自覚しつつ、年頭の挨拶代わりであったりする気持ちも込めて乗り切っている。
「玄妙」は、1月から3月までのページに用意しようと思っている。
前記のように、表の意味はなかなか奥深いものを感じていて、最近自分の中で気になっている言葉だ。ついでに、裏の意味もなかなかうなずけたりしてニヤケてしまうが、カレンダーの解説では伏せておくつもりだ。
周知のごとく、ひとりの人間が坊主であり彫刻家であるから、在家坊主も彫刻家も分けること無く微妙に関連しながら日々務めているつもりだ。

今年は、坊主である自分の身近な周囲で何時になく沢山のひとが死に沢山の年忌法要があった。母親の死亡、父親の三回忌、法類寺東堂さんの死亡、組寺住職さん夫妻の死亡などなど・・・そういう状態で、彫刻の制作スケジュールを組み込むことはかなりの試練だったと、今更に思う。
宗門の方丈は、毎年正月にその年の遺偈(弟子に残す遺言)を作成する習わしがある。
「オレは坊主の弟子はとらないが、彫刻の弟子はとるよ!」と常々公言しているから、別に自分の遺偈をしたためる責任もないが、それはそれとして、そろそろ宗門の伝承決まりに沿った書き置きでもしておこうかと思い始めている。

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