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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

福不可受尽 

2017/12/20
Wed. 18:37

勢不可使尽~いきおい、つかいつくすべからず~
調子よく物事がうまくいっているときこそ、自分の立ち位置をシッカリ確かめて盤石なものにしていくことが大事。
だいたいにおいて、人の暮らしは順風満帆であるばかりではない。
いいときもあれば、どうしようもなくうまくいかないときもある。
ムリヤリ無理を通しして無理しすぎると、そのうち力尽きておしまい。
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上記は、2017年1月から3月までのカレンダーへ書いた言葉で、中国宋代の偉い偉い高僧のお言葉をいただいたもの。
1年経って改めて読み直すと、自分自身はそれほど調子よく物事が上手くいかないことがほとんどだった。それでも、先の言葉を戒めにしておいたおかげでそれなりに納得できる事も多々あったし、それでよかったと今は思っている。
その高僧曰く、この言葉に「福不可受尽」と続く。
だいたい意味はわかると思うが、そういう、「勢」とか「福」の限界を見失うというか、見極め損なうというか、今の世間はそういうことが普通になっている気がしてならない。
分相応の謙虚な気持ちが何処かに忘れられて、驕り高ぶり慢心や場をわきまえないプライドであふれ、簡単に妥協し諦め納得し限界を認めたりする。
個々人のレベルに留まればそれでいいが、それが公共に蔓延してしまうと収集がつかない。
自分の慢心を振り返って反省するほどの余裕が大事だと思う。

先日、島大を卒業(在学中もいた)した若い彫刻家4人と一緒に周藤さんやタケちゃんも加わって飲んだ・・・といっても、飲んだのはオヤジたちばかりだったけど・・
私は、飲むと自分を見失って説教臭いことばかり喋り始めるところがあるから、これから将来のある若い人たちの爽やかに伸び続ける芽を摘む訳にいかないと、そういう使命のもとにひたすら飲み続けて説教する前に酔った。
自分が彼等くらいの年齢だった時はもっとイキガッてもっとナマイキに世間を見下していたように覚えている。もちろん、彫刻で自分自身それなりのジレンマや悩みを持っていたし、不安もあって自信などかけらもないまま、口先だけで我身の無能を必死になって取り繕っていたことも自覚している。そういう自分と比較できるわけもないが、彼等若い彫刻家を見て、本当に謙虚に慎ましく生きているなぁと思った。
彫刻を制作するような者は、どこかしら狂気を秘め正常でないものを持つことも必要なことだと思う。そういうものがあるから、それが制作のエネルギーやテーマの方向性につながる基盤になる。
彼等は、「SHIMANE創刻」という若い彫刻集団を立ち上げた。これからその4人がコアなメンバーとなって島根に根付いた彫刻主体の色々な事業を企画実践することになるはずだ。
私など、この歳になってもいまだに一人で体制に向かってギャァギャァわめき騒いでばかりいる程度だから、彼等のクールに且つ、内に秘めた熱いエネルギーを爆発させようという試みに感銘するし尊敬してしまう。

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1~3月見本2 (1)

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