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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

石見銀山ギャラリートーク 

2018/04/19
Thu. 23:56

「和尚さん、お元気ですか?」
京都在住のアメリカ人Bさんから、まだ春には程遠く雪も降る寒い時に連絡が入った。

彼は、主にアメリカの旅行者を相手のツアーコンダクターをしている。
年に何回か石見銀山へ旅行者の団体を引き連れてやってきた時、時間が上手く調整できれば吉田の方へも声がかかる。彫刻のことや鉄の制作のことを少しほど話たりする程度だが、そういう彫刻のことに強く興味を持ったツアー客が何人かいたりすると、近くの宿泊施設まで呼び出されて一杯やりながら男芸者風に付き合うこともある。
知り合ってからもう20年近く経つかもしれない。それほど、古い付き合いということになる。

そのBさんが、また似たようなツアーを組み立ててそれが石見銀山へやってくることになった。今回は、彼の友人が代わりに旅行者の案内をすることになっていて、そのためのスケジュール管理がなかなかシビアなものになった。寺のこととか、すでに幾つか用事を決めていたのだが、そのことでツアーのスケジュールをいじるのも面倒だし、SNSを駆使して、難局を乗り切った。
今回の旅の仕切人さんはメチャクチャ真面目な人で予定の待ち合わせ時間の30分前には吉田家玄関前で打ち合わせをするくらいだった。こちらも、どこかしら相手の真面目な雰囲気に引き込まれる形になって、5分刻みのスケジュールを組み立ててから、急いで待ち合わせの場所へ移動した。

日頃、だいたい毎日のように石見銀山で寝ているから、長く留守をしているわけでもないのだが、朝早くに自宅を出て夕方日が暮れてから帰宅するような状態が続くと、どうしても昼の石見銀山と疎遠になる。少し早めに待ち合わせ場所へ着いて、ノンビリとツバメの飛び交う様子を眺めて過ごすことなど、久しぶりのことだった。
目の前に広がる田んぼには己生えだろうレンゲの花がまだらに咲いている。朝も早いのにすでに観光さんがうろついていて、近くのレンタサイクルが忙しそうにやり取りをしている。銀山川の反対側から吉田家の裏庭がみえる。春のめぼしい花はすでに終わっていて、つい少し前まで薄っすらと萌黄に染まった程度の下草が一気に伸びていた。5月の連休までには裏庭の整備をしておかないと後が厄介になるだろうとボンヤリそんなことを思っていたら、遠くからツアーのみなさんがゾロゾロと歩いてやってきた。総勢20人くらいだろうか、60代から80歳近い高齢の方もいらっしゃるように思ったが、欧米の人たちは年齢がつかみにくいから、もう少し若いのかもしれない。

石見銀山の谷間に点在している吉田の彫刻から幾つかをピックアップしてギャラリートークした。鉄の素材のこととか、造形のこととか、そういう彫刻の専門的なことより、どういう経緯で石見銀山の谷へ彫刻を設置し始めたのかとか、どうして吉田が石見銀山を始めとした島根の地域に密着した野外彫刻を制作し続けているのかとか、そういうことを中心に話した。
よくわからないが、質問も幾つかあって、皆さんの反応はまずまずだったと思う。

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2018-04