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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

秋の祭日 

2019/11/24
Sun. 11:59

保賀の山王さんの神事が無事に終わった。
毎年、秋の11月23日が祭日に決まっていて、三年に一回当番が上組へ回ってくる。1週間ほど前から寄り合って交換用のしめ縄を作ったりして準備の用事が続いていた。
万善寺は上組に属しているから、本来なら当然集落のお手伝いをすることになるが、今まで「お寺さんが神事に関わるのはいかがなものか??」という、地域の古老のお考えと「寺は神事に手出し口出しをするべきではない!」という、歴代住職の考えが一つになって、少なくても私が子供の頃から記憶にある限り、地域の氏神様のお祭に万善寺が参加したことはなかった。
寺の住職交代があってから後も、先代夫婦が健在なうちは過去からの伝承を引き継いでいたが、もう大祥忌の法要も過ぎたことだし、そろそろ当代住職の考えで地域とお付き合いしても良いだろうと気持ちを切り替えた。
毎年、神事の時期は小品彫刻展と重なるので会場受付を優先するから当日は欠席することになる。それで、今回は都合をみて山王神社境内の草刈りを引き受けた。
お祭りは、保賀の集落から家族の殆どがにぎやかに参集して宮司さんにお祓いをしてもらう。山王神社での神事が終わったら地域の集会所へ移動して宮司さんを囲ってささやかな酒宴が始まるのだが、私がその酒宴へ合流できたのは今年の当番だった上組の連中だけが残って、あとはみんな解散したあとだった。

もう、100年以上前から山王神社の神事と縁が切れたままになっていた万善寺の立場を自分の代で切り替えたことになる。
堅苦しく思うと現代仏教の宗教家として常識を若干逸脱したことになるかも知れないが、元々の日本仏教は神仏習合に起源するから、自分としては民衆信仰の本来の様式に立ち還っただけの事だと思っている。

そろそろ日が暮れる頃になるまで上組の連中と他愛ない話題を肴に酒宴が続いた。
それほど深酒にもならないで程よく気持ちよくなったところで適当に切り上げた。
途中、お地蔵さんの前でご真言をお唱えして、参道を登っていると尻尾の長い黒猫と出くわした。一瞬お互いの視線が合って、それから猫は勝手知った様子でなんのためらいもなく本堂の階段脇から座の下へ入っていった。その黒猫とはこれで3回ほど接近遭遇している。今のところ寺の本堂や庫裏が黒猫の巡回コースの一部になっているようだ。そのせいだろうか?最近ネズミがいなくなったし庭先で野鳥の姿も見られなくなった。
もう、随分前のことになるが、一時期、本堂の座の下で狸の母子が暮らしていたことがあった。その頃は、毎日決まったように寺の周囲の決まった場所へ3cmほどの小さなウンコが転がっていた。ソレが母狸の縄張りだったのだろう。その狸は子育てが終わると何処かへ去っていって、帰ってくることはなかった。
さて、黒猫の巡回はいつまで続くのだろう・・・

夕暮れの日差しに照らされた満天星が真っ赤に色づいて燃えているようだ。
昔はマメに剪定をしていたが、何年もほったらかしているうちに幹も見事に太って野生になっていた。裏山が年々万善寺へ迫っている。

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