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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

年々好日々好 

2020/01/01
Wed. 12:16

謹賀新年!
佛紀2586年、令和2年元日の万善寺は穏やかな朝となりました。

12月31日は朝から雪の1日となって、やっといつもの冬が戻ってきた感じだったが、上空の薄い雲から保賀の谷へ舞い落ちる雪は結局夕方から夜になっても本格的に積もることはなかった。
年が変わる少し前から本堂や庫裏の其処此処へお蕎麦や湯茶のお供えをし、太鼓を叩いて令和元年最後の祝献祈祷のお経を唱えた。
それから割れた銅鑼の音梵鐘を三分の一ほど数えながらついてワイフとじゅん君に引き継いで任せたあと、新年のお水取りをして湯茶に沸かし本尊様へお供えした。
大衣に着替えて、本堂から庫裏のお仏壇等を巡って最後に典座寮を守ってくださる韋駄天さまへお参りをして約二時間続いた元日の朝課祈念法要が一段落したのは、朝の3時過ぎだった。
特に冷え込むこともなく、在家住職業就任以来1・2を争うほど楽な祝献法要になった。
この早朝(・・といっても真夜中だけど・・)の法要は正月3日まで続く。

日頃は万善寺で気楽なオヤジの一人暮らしでいるのだが、お寺のお正月とお盆の数日はワイフが手伝いで泊まってくれる。それに、じゅん君も年越しから正月にかけて寺へ泊まって除夜の鐘とお檀家さん年始会を手伝ってくれる。
まだ先代住職夫婦が元気で吉田家の子供たちも小さかった頃は、寺の寺務作務法要等をしながら在家と変わらない賑やかなお正月だったが、子供たちが成人してからは現在のような何時もと変わらない住職業務中心の粛々とした日々が過ぎる。
別段忙しいわけでもないが、大晦日と元日は年が一つ変わるという改まった節目でもあるから、何時もの日常の連続とは違って見た目も気持ちも目先の現実と向き合ってとても具体的に切り替える必要もあって、それが少々あわただしい。

「忙しい忙しい・・って言いながらコーヒー飲んでる隙があるんだから、まぁその程度のもんサ。本当に仕事のできる奴は(忙しい!)なんて口に出さないもんヨ・・」
上京した18歳の秋、まかない飯目当てに始めたお昼の1時間だけのバイト先のマスターがカウンターの換気扇下でタバコを吸いながら皿洗いのボクに向かって独り言のように耳打ちしたことをよく覚えている。
お昼のランチもある珈琲屋に近い喫茶店は、丸ノ内線新宿三丁目と新宿御苑のほぼ中間にあった。中小の企業が同居する雑居ビルがたくさんあって、甲州街道が靖国通りと合流するあたりには世界堂新宿店があった。要町には末広亭があって、近くの厚生年金会館ではジャンル問わず何かしらのライブコンサートがあった。近くは新宿二丁目で、途中にストリップ劇場もあった。サラリーマン諸氏から夜の仕事が終わった二丁目のお姉さん方や、時々ストリップの妖艶な踊り子さんたちもコーヒーを飲みに来店していた、そういう喫茶店だった。
マスターが入れるコーヒーで、はじめて珈琲の旨さを知った。それと「~忙しい!~は云わないようにしよう!」と決めた。でも気付かないまま口が滑ってしまってるけどネ・・

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