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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

修智慧 

2020/01/03
Fri. 22:03

正月3日で新年の祝献朝課法要がひとまず終了した。
流石にほぼ徹夜状態が3日も続くと身体に応える。毎年変わらないことだからとにかく体調を整えて寿命の続く限り乗り切るしか無い。

2日の檀信徒新年会は例年並みで15名のお参り出席だった。檀家総数も実質50軒を切って、万善寺の運営もいよいよ風前の灯となってきた。この調子で行くと、お参りがひと桁になる日もそう遠くはなさそうだ。
もともと自分の性格は営業向きではないから、今になって万善寺の運営を立て直そうなどと夢や理想を持っているわけもなく、まぁ「人生なるようにしかならない・・・」くらいの気持ちでジタバタすることもない。贅沢をしなければ、万善寺の運営も自分の年金と彫刻の売り上げを切り崩していけばなんとか1年を乗り越えるくらいはできているが、それもいつまで続くかわからない。新年早々、気分の滅入る現実を心配してもどうなるものでもないから、そういう悲観は考えないように決めている。

それにしても、良い天気が続いている。もう3日も連続で雨雪がない。
保賀地内の年始回りも、いつもだったら早朝に寺を出かけて雪をかき分けて戸別訪問して一巡してやっとお昼前くらいに寺の参道を登るくらいになる。今年もそのつもりで9時前に寺を出たら、何の苦労もしないで簡単に呆気無く1時間位で年始回りが終了した。地球全体はどうかわからないが島根の飯南高原では確実に温暖化が進んでいる。
年始回りの世間話でも雪のことが話題になった。冬の今の時期に、春から夏にかけての農繁期で田んぼの水が心配なのだ。自然の天気を相手にして水の心配をしてもどうなるものでもないことはわかっているはずなのに、それでも心配をしない訳にはいかない農業の現実が目の前にぶら下がっている。
坊主のお寺参りの心配と農業の水の心配では要因の接点もなんにもなくて比べようもないことに思えるが、実はまんざらそうでもないことでもある。地球の環境変動を前にして人の知恵や行動など取るに足らない「些細な抵抗くらいのことだ!」ということが、おおよそなんとなくわかっているから諦めもついて踏ん張りも効く。物欲のダメージはそれはそれでそれなりに辛いが精神のダメージより回復が早い。
人は我が身の非力を自覚した時、それまでの自分から少しだけ強くなれる・・・そういうことを、日常の暮らしの現実を通して少しずつ学習しているのだ・・・ということ。
日常で四苦八苦と対峙しているのは坊主の修行だけではない。この世の人全てが四苦八苦と向き合って生きているはずなのだ。

修智慧~しゅうちえ~
知識は教え教わることの積み重ね
知恵は考え工夫し身につけること
知識が増えれば知恵も深まり
知恵が深まれば心が豊かになる
心が豊かになればものの道理がみえる
物事を正しく判断し見極められるようにありたいものです

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7~9月印刷原稿2020

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2020-01