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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

彫刻展6日目:複雑な心境 

2020/06/03
Wed. 19:05

銀山街道を沢谷から酒谷をぬけて飯南高原へ登りきった辺りから正面に瀬戸山城跡が見える。城跡は尼子に組みして毛利と戦った赤穴氏の山城で、年に何回か地元の保存会有志のみなさんが登山口から下草を刈りながら登山道を登って城跡の石垣や堀郭跡などが遠望できるまでキレイに整備される。
昔は瀬戸山城全体がスッキリと雄大に見渡せていたが、植林の檜や杉が成長して伸びて年々見晴らしが悪くなって、その上5年くらい前に銀山街道の古道近くへJA農協の巨大なプラントが出来ていよいよ見通しが悪くなった。地元の様子を知った住民でないと車で走りながらほんの一瞬くらいしか見えなくなった山城跡を確認することは難しいと思う。
銀山街道はもう何年もの間拡張工事が続いているが、いまだに中央ラインを引くことが出来ないほど道幅の狭い急カーブの連続する場所が数kmほど残っている。最近はほぼ毎日往復して、もう走り慣れてカーブの様子が頭に入っているから、特に緊張するでもなく銀くんの窓を開けて四季折々の自然の変化を五感で楽しんでいる。

ワイフが定期検診の通院日だったから出雲の病院まで送った。幾つかの検査があるのでお昼は過ぎるだろうと思ってコメダ珈琲でのんびりとコーヒーでも飲みながらワイフを待つことにした。コロナで外出自粛が続いていたから出雲もコメダ珈琲も随分久しぶりだ。
いつも山ばかり見ているから久しぶりに見る日本海に感動した。
彫刻制作で工場へ通っている時は時々お昼休みに海を見ながら休憩することもあるのだが、今は寺の営繕作務が終わらないから海も2ヶ月以上ご無沙汰になっていた。
日本海と云うと、運良く刺し身でも大丈夫という立派な島根沖産真鯛をゲットした。たまには、スーパーのハシゴをするのも良い。

展覧会6日目は会場がオープンしてすぐに、飛び込みのお客さんがあった。
美術鑑賞が趣味であるようで、コロナの蔓延で「上野も休館、六本木も休み、銀座を歩いてもギャラリーほとんど開いてなくて・・・」やっと見つけたのが彫刻のグループ展だったと、一つ一つ一点一点とても丁寧にじっくり見てもらえた。受付のカウンター越しに美術絡みの話が盛り上がっていつまでも続いて終わらなくなって、結局お昼ごはんはギャラリーの近くで見つけたお蕎麦屋さんを楽しみにしていたのに食べそこねてしまった。
帰り際に「あなた、とても話題が豊富ですねぇ〜、なにかお話のお仕事でもされると良いんじゃないですか?とっても楽しかったなぁ〜」と褒めて??頂いた。ボクの彫刻も褒めてほしかったけど・・・なにか、複雑な心境でドッと疲れた。
それからしばらくして知り合いのOさんが来てくれた。
彼女は、生活するための仕事をしながらスケジュールを調整してテラコッタの具象彫刻を造っている。もう何年も前に結婚して東京暮らしが始まった当時は気持ちも暮らしの余裕もなくてなかなか彫刻制作をすることが出来ないでいたが、それでも毎年島根の小品彫刻展だけは休まないで出品を続けてくれていた。今思うとそれが良かったのかもしれない、小さな彫刻を造り続けていたことで制作へのモチベーションが途切れないでいられたのかもしれない。彼女の最近の彫刻を見ると少しずつ自分なりのテーマを掴みかけてきた気がする。
色々あった1日だったが、こういうこともあるから受付業務も大事なことだと思う。

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2020-06