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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

彫刻展最終日:美しいということ 

2020/06/04
Thu. 23:51

6月に入ってコロナの自粛意識が少し和らいだのか、年回法事の問い合わせがチラホラと増えてきた。
俗なことになるが、在家坊主の住職業としては、4〜5月の2ヶ月間はほぼ無収入状態が続いていたので、この調子で法事が2つくらい入ると今月は寺の光熱水費が「なんとかまかなえるかもしれない・・」と、少し気持ちが楽になった。
幾つかの寺務が重なったので久しぶりに寺で泊まった。
昼のうちはあいも変わらず境内地の整備作務が続いているからデスクワークは夜になる。
寺務書類がある寺のデスクトップを起動してデータの書類を開いているあいだに世間のニュース動画を一巡した。最近は地上波のニュースに限らず世界各地の種々の出来事がいつでも回覧できるから世の中の情報に取り残されないですむ。便利になったものだ。
東京の方は自粛解除があってからまたコロナ患者が増えている。そろそろ平常業務に戻りつつあった関東で暮らす娘たちのこともまだ心配が続く。
何気なく動画を見ていたらテロップに「コロナ禍」とあった。「禍」とはどう発音するのだろう?・・・「コロナワザワイ??」「コロナカ??」・・そんな言い回しがあったのをはじめて知った。たまにはテレビとか週刊誌とか新聞とか見たほうが良いのかなぁ??
自分ではこのたびのコロナウイルス世界蔓延を地球全体規模の異常気象や自然災害に類するようなものだと思っている。人々の傲慢な驕りや自然の正常な営みを人間の都合で強引に捻じ曲げた経済活動の行き過ぎへ地球が抵抗を具体的に行使し始めたように思える。
「なんて美しい星なのだろう!熾烈なる生命の戦いが極めて少ない!」・・・宇宙の遥か彼方から地球の砂漠へ降り立った宇宙人がそう感嘆した・・・ように地球の美しさを表現した半村良さんの小説を思い出した。また半村さんは「青々と自然豊かな山海に満ち溢れた生命が生き残りをかけて殺し合い淘汰しあう悍ましく醜い世界!」と宇宙人目線で言わせている。
なんて小説だったかなぁ〜?・・「産霊山秘録」「太陽の世界」「妖星伝」・・何だったかなぁ〜?・・随分昔に読んだから、細かいことまでは思い出せないが、とにかく「そういう見方もある気がするなぁ〜」と、印象深かったことはよく覚えている。あれから数十年の間に地球はどんどん温暖化が進行し、地球規模で砂漠化が進んで、半村さんの小説の世界が現実になりつつある。ある意味で、地球が本来の美しい星を取り戻しつつあるのかもしれない。

展覧会最終日は、彫刻の搬出があるから関東圏から出品者が来るだろうし、搬出時間ギリギリに会場へ居ればいいだろう。搬出作業はキーポンが手伝ってくれることになった。
会場へ到着すると「吉田さんのレリーフお買い上げです!」と実行委員長が教えてくれた。最終日に見に来てくれた彫刻仲間のKさんが買ってくれた。コロナのことで集客も厳しいだろうしまさか売れるとは思っていなかった。石見銀山のアートイベントで古民家へ展示しようと思っていたから若干予定変更になってしまったが、同業の彫刻家からそれなりの評価を頂いたことは嬉しかったし、自分の表現に間違いがないことを客観的に証明してもらえたように感じた。
彫刻の梱包をしていたら、ギリギリになって飛び込みの一般客さんが周藤さんの彫刻を買って行った。
周藤さんは数年前から現代彫刻の作家や作品を丁寧に研究している。その成果が少しずつ彼の彫刻へ現れているように思う。

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2020-06