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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

島根の重鎮 

2013/06/09
Sun. 07:18

もうずいぶん前から田中さんのことは知っていて・・といっても、島根に暮らしている彫刻家にとって田中さんを知らないとモグリだといわれても何も言えないほど有名なので、当然と云えば当たり前。

その田中さんが奥さんと一緒に現代彫刻小品展を見に来てくれたのが昨年のこと。
ちょうどその少し前に田中さんの大規模な個展が島根の西の方であって、それを見に行っていたものだから、ご本人を石見銀山の現代彫刻小品展会場で見かけた時は正直「ヤッタゼ!」と思ったものでした。

前から云っているように、島根県で開いている現代彫刻小品展は、
「具象抽象問わず現在リアルタイムで彫刻の制作を続けている彫刻家が制作した小品を島根に集め、日本の片田舎で地道に制作を続けている島根の彫刻家達を刺激する為の彫刻展」
なので、そのような趣旨の展覧会には田中さんの彫刻が無いと意味が無いと、出品依頼の機会を探していたところでした。
おかげさまで、絶好の機会をいただき、彫刻のことや展覧会のことなど色々お話しも出来て、その1年後の彫刻出品が実現しました。

今や、日本を代表する石見根付け彫刻家の重鎮。
今年の彫刻展のメダマのひとつと云えるでしょう。
紹介記事を添えておきます。
お暇な時に、是非ご一読を・・・

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『伝統工芸「根付」後世に』
山陰中央新報2006年11月14日「いわみ談話室」掲載

先日、「石見根付」の技術を、唯一継承されている、江津市在住の田中俊キさんにお会いすることができました。
「根付」とは、着物を着ていた時代に、お金を入れるための巾着や煙草入れ、また水戸黄門でもおなじみの印籠などの提げ物を、帯から落ちないようにひもで結び付けていた留め具のことです。石見地域には、素晴らしい根付師がいたため「石見根付」と呼ばれる伝統芸術が栄えたそうです。
けれども、その存在すら、地元でも知る人が少ないのが実情です。伺うところによると、石見根付は、ヨーロッパでは百年以上も前から上流階級のコレクションの対象となっているほど珍重されています。しかし残念ながら、その石見根付のほとんどが海外に流出し、オークションなどでも驚くような高値で取引されているそうです。まさに、石見が世界に誇る幻の芸術品と言えるでしょう。十二月十六日から一月二十九日まで、益田市の石見美術館で「高円宮家所蔵 雅・みやび宮中装束と根付展」が開催され、根付類五百五十点も展示されますし、同時に同館所有の貴重な石見根付も、別の展示室で見ることができますので、ぜひ一度、ご覧ください。
この伝統芸術をただ一人で守っている田中さんは、「もっと多くの方に石見根付の素晴らしさを伝えていきたい。そのためなら、いくらでも私の技をお教えしたい」とおっしゃっていました。そして、「石見の人には、この素晴らしい技を受け継ぎ、発揮できるDNAを持っているんだ」と。石見が世界に誇る匠の技を、そしてこのままでは本当に消えてしまうかもしれない伝統を、何とか多くの次の世代にもつなげていけないものかと、お話を伺いながら切に思いました。とくに、「石見の人のDNA」という言葉が、私の心に大きく響きました。そして、こう思ったのです。
たとえば、子供たちに石見根付になじみ親しんでもらい、技術面においても田中さんにご指導いただくことはできないかと。そうすれば、その中から素晴らしい継承者が育つかもしれません。何より、石見のDNAを持つ子供たちが、自分たちのふるさとに誇りを持ち、愛する心も育んでいけるのではないでしょうか。石見人のDNAは、石見根付はもちろんのこと、石州和紙、こて絵、石見焼など、豊かな伝統芸術をたくさん生み育ててきたのです。
 このところ、悲しいことに子供たちのいじめや自殺などの痛ましいニュースが続いています。とくに島根県は、文部科学省の調査によると、平成十七年度の公立小中学生の不登校率が、全国一位という現実を抱えています。子供たちに、もっと夢や希望を持ってもらいたい。そのためにも私たちは、この素晴らしい故郷の宝物を、いついつまでも後世に伝えていかなければなりません。故郷の未来を担う、大切な大切な子供たちのためにも。
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