FC2ブログ

工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

棟梁の心意気 

2013/08/01
Thu. 08:41

このところ家業の話題ばかりが尽きなくて、しだいに香のかおりが染み付き始めたように感じるのは自分だけなのでしょうか?
ことのハジマリは・・・などと今更ふりかえってもしょうがないほど、この1週間はあっという間に過ぎた気がします。
それに加えて、島根県は豪雨災害に見舞われて、現在も山陰本線が1部区間で運休状態。
幸い、石見銀山の吉田家周辺と、赤名高原の万善寺周辺は、今のところ大きな被害も無く推移していますが、これでドカッとひと雨くればそれもどうなることやら。
工場や倉庫の方も気になるのですが、仏事の連続でそこまで足を伸ばす元気も無く、未だ未確認。
浜田の彫刻展に向けて展示台やら彫刻の積み込み搬入もあるし、先の読めない現状で、結構鍛えられる毎日です。

さて、そのようなドタバタの中、久々に角塔婆を書かせてもらいました。
万善寺では50年の年回からは、塔婆を板から角に代えるよう檀家さんにお話をしています。
なんとなく老僧の頃からの習わしになっているような感じで、熱心なお檀家さんの墓地では、角塔婆が何本も林立して、今時のこと、なかなか異彩を放つ光景となっています。
だいたい、信心深くて角塔婆を造るほどの檀家さんは、町内の決まった大工さんへお願いされることが多くて、このたびも、1ヶ月ほど前に依頼を受けた大工さんから電話が入りました。
「また、角塔婆造ってくれぇ云われたが、どの程度のものがええのんかいねぇ?」
「はぁ、それはご苦労様なことです。そぉ〜ですねぇ、まぁ、出来るだけ節の無いもので長さは1.5mはほしいですねぇ。巾は板塔婆にあわせてもらっても良いですが・・」
といった感じのやり取りがあって、例の如く「お薬師さんのお堂へ入れておくから何時でも持って行ってくれ」と、話しが決まって引き取りに行ったら、なんと、五輪の切り溝へ丁寧に金泥が塗ってあります。
今時のことで、節の無い角材を探すだけでも大変なのに、手の込んだ仕事までしていただいて、坊主冥利に尽きるありがたさです。
日常の念のこもったお仕事は、必ずいつか報われる時がきます。
市販の塔婆を使うことが日常の坊主暮らしで、手造り塔婆を書かせていただくありがたさを改めて感じたところです。
・・・そんなわけで、結構重たいし、墨がなかなか乾かないし、運ぶのも一苦労だったりして、「やっぱり、施主さんの家にお邪魔してから書いた方が楽だったかなぁ〜」と、若干反省しつつ、大汗かいて書きあげたしだいです。

IMG_1757.jpg

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://tetujin29.blog31.fc2.com/tb.php/1313-6c1020cf
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2020-07