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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

鉄のにおい 

2013/09/13
Fri. 08:56

久々に出勤の遅いワイフが、セッセと掃除機をかけています。
ネコチャンズは興味津々でその様子を眺めています。
登校が30分早くなった理由も知らないまま、キーポンを学校まで送っても、結局2〜3分は遅刻。
都合のいいことに、自分の朝のモタモタのしわ寄せがオヤジの方に回ってきます。
「急いでよ!もっと!」
・・・そんなこと云うんだったら、あと5分早く起きれば良いじゃないか・・・
と思うんだけど、こればかりは自分で自覚しないとどうしようもないことはよく分かっているから、別に気にもしないふうを装いながら、粛々と運転に集中するのです。

いつもといえば、いつも通りの朝を向かえるわけです。
それでも、最近はどちらかと云うと寺より工場へ出勤することが多くなって、何となく気持ちが華やぎます。
・・と云ってしまえば、修行の日々の坊主家業にあるまじき煩悩と叱られそうですが、やはり正直にウキウキしてしまうのです。
何もないところから形をつくり出すことの面白さは、何にも代え難いことと思います。
この歳になっても、純粋にドキドキしてきます。
日常のさり気ない色々なことが、何時もより随分と新鮮で刺激的なものに感じます。
身体が思うように動かなくなって、力も随分弱ったことを実感する最近では、さり気ない微小の刺激にも敏感になっているような気もしますが、そこまで来ると単なる錯覚かもしれません。
何か、感動的になるとか、些細なことで感情的になるとか、喜怒哀楽が激しくなるとか、それらのことを全て含んで、「歳をとったなぁ・・」と云うことなのかもしれません。

工場で、鉄の仕事(今は彫刻)をしていると、久々に雨が落ちてきました。
あれほど降り続いていた雨で、さすがに少々憂鬱になっていたのに、しばらく良い天気が続いてみると、パラッと落ちる雨が恋しくなっていたりします。
面白いものです。
焼けた鉄板の上に落ちる雨粒が一気に蒸発して、鉄のにおいを周囲にまき散らします。何とも云えない血なまぐさいにおいが漂い始めてやがて重なった雨粒が集まって広がって、あたり一面がぬれる頃には、刈り取って稲ハデに干された稲の乾燥のにおいが湿った風に乗ってやってきます。
ほんの5分10分程度のことなのに、随分と長い時間に感じたりします。
「あぁ〜〜、このボォ〜〜っとした時間が何ともいいんだよなぁ〜〜」

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