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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

四摂法(ししょうぼう 

2013/09/21
Sat. 08:23

玄関の雨戸を引き開けて石見銀山の町並みへ出ると、ダレきって収縮を忘れたようなシミだらけの皮膚が、早朝の澄んだ空気にさらされて、久々に若かった頃の感覚を取り戻したように、ギュッと引き締まってくるのを感じます。

そんな秋らしい朝が続くようになってくると、あれほど厳しかったはずの猛暑も記憶の何処かへ押し込まれて、すぐには思い出すことも出来ないほどになっています。
本当に毎日の営みがだらしなく緊張感のないものになっているんだなぁと気がつきます。

暑かった夏を、みごとに乗り切った感のある万善寺の老僧夫婦は、ありがたくもいまだに朝夕のおつとめや水茶のお供えを欠かすことなく繰り返しています。
いずれはそのつとめも私の番がやってくることになりますが、その時になって、老僧夫婦のように日々務まるかどうか、はなはだ疑問であったりします。

早朝から改良衣に着替えて、万善寺より遥かに山深い寺へ出かけてきました。
開山400年を迎えた時に、大改修を行い、無住の兼務寺へ若いご住職をお迎えになり、そしてこの度の特派布教巡回の会場を受けるほどの大役を取り仕切られたお檀家役員の皆さんはじめ檀信徒の皆さんのご尽力は計り知れないものがあっただろうと推察するところであります。
もっとも、万善寺のような小さな寺とは違って、お檀家さんも100軒を越えるほどの規模なので、それはそれで若いご住職の単身暮らし程度だと副業もなく仏事だけでそこそこ慎ましく暮らしていけるでしょう。
檀家役員の皆さんも、万善寺と比較にならないくらい若々しく、将来の仏法興隆が楽しみなところであります。

特派布教のご老師は福島県の方で、未曾有の大震災から原発事故の復旧までひとごとならぬ体験をされ、そのような生々しいお話をつぶさに聞かせていただく良い機会を得たと思います。
後半あたりから、福島の震災直後の状況に絡めながら「智慧の獲得と慈悲の実践」に「四摂法(ししょうぼう)」のお話(このあたりは、興味があればご自分で検索などしてみて下さいね)があって、最後は、「坐禅に救われました!」と、お話を結ばれました。

何かにつけてその場限りのノリで生きるだらしないナンチャッテ坊主の私には、とてもとてもその道1本で生き抜くことなど無理な話ですが、それでも日々精進と心に思っているところもあって、彫刻の制作には習学と実践をバランスよくとりはからっていけるよう意識するようにしています。
近いところでは「言うは易し・・云々」て云うヤツでしょうか。
歳をとると、身体が動きにくくなるぶん、弁が先走るようなところもあって、周囲の迷惑が見えないまま、去り時を見失って延々と現職にしがみついたりして、気がつけば思考能力低下と判断力の劣化に視野の狭さが増幅して支離滅裂状態・・・なんてことになる前にサッサと一歩身体を引き下げる位でないと後が育たないまま閉塞退化してしまいかねない。
四摂法に年齢の別はない。
出来る時に出来る事を出来る人が行う・・そんなことなのかなぁ・・と、老師のお話から感じたところであります。

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