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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

彫刻坊主 

2013/10/05
Sat. 08:32

天気予報だと午前中は曇りだったはずなのに、キーポンを学校まで送ろうと自宅を出たら石見銀山の町並みはすでに雨で濡れています。
このところ青空工房の彫刻制作が続いていて、何とか今日も午前中には大きなパーツを切り出して、雨が降る頃には6畳の工場で細かい仕事でもしようと計画していたら、それもどうやら難しくなってきました。

私の造る大きな部類の彫刻は、ほとんどが野外設置とか野外展示をを条件にしています。
「こだわり」と云えば重たく感じるかもしれませんが、残念ながら日頃から勉強不足の彫刻家にそんな高尚で奥深い主張などありません。
強いていえば、最初から青空の下で制作を始めている彫刻には、それなりのスケール感と周辺との協調関係のようなものが出来上がっているということ。
そのような環境で見慣れた彫刻には、やはり室内の照明やら閉鎖的な空間の構造やら色々なものが見た目の障害になってしまうことがわかっているからです。

この歳になると、何となく積年の感覚の蓄積が彫刻の癖になっているようなところもあって、周辺を山で囲まれた小さな空とか、適度なゆるやかさで入り組んだ坂の多い地形とか、それなりに点在する人家や建造物の密度の具合とか、そのようなものが彫刻の借景になって、さり気なく絡み合っていたりするところに、発見があったり、形の意外性が見えたりして、それが何となく心地よかったりもするわけです。

六本木の彫刻を送り出してから、気持ちを切り替えて次の彫刻に取掛かり始めました。
今日のように雨の降る日もあって、制作の進行にあわせるように少しずつ秋が深まっていきます。
ワイフが用意してくれた昼食をとりながら、そろそろと桜やねむの木の枯れ葉が鉄板のパーツに舞落ちてきたりするところをボンヤリ眺めたりしています。
別に深く悩む事でもなく、思いついたままにどんどん形にしていけばいいようなものかもしれませんが、どうもすんなりそのようにはいかなくて、仕事がつまづいたりする事もしょっちゅうです。
どこかしら、自分では、「これじゃぁいけない」とか、「もっと良い形があるはずだ」とか、そのようなことを思うから仕事の手が止まっているのでしょう。
まぁ、それも制作のうちということで、アセらないイソがない・・

秋のぬけるような青空のもと・・柔らかい日差しを受けながら造りかけの彫刻の脇にボォ〜〜っとたたずむオヤジを見かけたら、「あぁ〜、和尚さんが瞑想していらっしゃる・・」と都合良く解釈して、見逃してやって下さい。

IMG_0289.jpg

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