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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

東堂語 

2014/01/04
Sat. 09:27

正月3日も何事もなく終わるだろうと思っていたら、それは甘い考えでした。
年が変わって最初の訪問介護があって、東堂さんの不具合が見つかって、色々問い合わせていただくなどしてもらって、新年初通院日となりました。

病院はまだおやすみ状態なので、窓口は救急受付になります。
ちょうど、運良く手術をしていただいた主治医の当直日だったので、ひと安心。
年始回りを早めに終わらせて、昼食後結界君に東堂さんを乗せて出かけました。
救急外来は、たぶんインフルエンザだろう患者さんがひしめいていて、その上それこそ救急搬送の患者さんが割り込んだりと、なかなかの忙しさです。
結局2時間ほど待って診察を受けて点滴をまた2時間ほどして、万善寺へ到着したのは20:00。
なんとも忘れられない1月3日となりました。

そんなわけで、夕食も食欲がないし、いつものロフトに引き上げて昼のうちに出来なかった万善寺デスクワークを始めるも集中出来ないし、シュラフに潜り込んでもなかなか寝付けないし、なにやら気が高ぶって目が冴えてくるばかりになるし、時々東堂さんのうなり声と、それに反応して話しかけるおかみさんの大声に益々刺激されて、もうほとんど徹夜に近い状態で朝を迎えました。

最近の東堂さんは、何かの拍子に、何処かのスイッチが入ると、延々と「東堂語」をしゃべり続けるようになりました。
そんな様子を見ていると、絵に描いたように見事な高齢者になってきているなぁと感じます。

「シュヒュッ、ヒェッ、ヒェッ、シュ、シュッ、シュヒュッ・・・」
「アミゥゥゥ、ムォウン、ムォウン、ムォウン、アミゥゥゥ、アム、ヒュッ、ヒュッ、ヒェッ・・・」
「ウヒョ、ヒヒョ、ヒヒョヒョ、、ヒョヒョヒョ・・・」
「ハァァァア、ウホン、ククグ、グホ、ゲヘヘ、ギホォ、グホ・・」
「ハッ、ハッハ、ハッホ、ウゥ、ゥウ、ホッホッ・・・」

そうやって、東堂語をしゃべっている時は、きっと思考の何処かでモヤモヤとした説明のつきにくい瞑想の世界に入り込んでいるのかもしれません。
自分が平静に落ち着いている状態であるのかもしれません。
ひょっとしたら、その東堂語の世界に逃避することで、自分の心の乱れを抑制し、リラックスさせようとしているのかもしれません。

いずれにしても、そのような仕草が、無音でないだけにまわりの者は結構気になることはたしかです。
おかみさんも、しょっちゅうぶち切れて大声を出したりしています。
私も、気にはなりますが、それでも、出来るだけ無視して気にしないようにしています。

老化すると云うことは、こういうことでもあるのでしょう。
長い年月で積み重ねられた、色々な小さな癖が少しずつ淘汰され、一方で増幅され、それらが幾つかの目に見え、耳で聞こえる仕草になって、なかなか終わらない無限のリピートに変化しているのだと思います。

いずれ東堂さんは、日常の正常な暮らしから、東堂語が機能する瞑想世界の暮らしに取って代わる日がやってくるかもしれません。
ひょっとして、そのような人の老化の変化は、此岸の世界から彼岸の世界に移り住むための準備期間であり、その練習をしているのかもしれません。
既成の概念で「日常の正常な暮らし」と思っていることが、はたして正しいのかどうなのか・・
今の私には、マダマダ理解不能の難しい問題です。

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