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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

土曜日の憂鬱 

2014/06/21
Sat. 09:41

洗面所や台所の流しや洗濯機の蛇口と今年になってから水回りの給水や排水がどんどん壊れて一気に更新することになった。
思えば石見銀山の町並みに面した今の家に移り住んでから10年以上になった。
ものが壊れたり調子悪くなったりする耐久度はそのくらいなのかなと普通に納得もするが、一方で、私が高校で一人暮らしを始める時に今の東堂さんに買ってもらった掃除機は、いまだに工場の作業台の鉄粉をキッチリ吸い取ってくれている。
そのナショナルの掃除機は、もうかれこれ半世紀近く動き続けていることになるからたいしたものだ。

前に乗っていたポンコツ君1号と2号はダットサンだったが、どちらも走行距離15万kmあたりでウインカーのギヤがちびて昔ながらの手動で操作することになった。
そのくらいの走行距離になる前に車本体を更新することがほとんどだろうから、私の使い倒しが尋常でないのかもしれないが、ようするにダットサンのウインカーのパーツの耐久度がそのくらいのものだったということがわかる。

万善寺で毎日使っているナショナルの洗濯機は、私が島根に帰って仕事を始めた頃におかみさんの使っていた古い洗濯機が壊れたので買ったものだ。
もう1槽式の全自動洗濯機が主流になっていたが、おかみさんが使い難そうだからとわざわざ昔ながらの2槽式洗濯機にした。
それも買ってからかれこれ30年は使い続けていて、いまだに壊れる気配がない。

ワイフと結婚する時買ってもらった東芝の洗濯機や、そのあと何回か引っ越しして買い替えた日立の洗濯機は比較的簡単に壊れて、つい最近更新して使っているシャープですでに4代目になる。使い方にもよるだろうがおおよそ計算すると10年に1度更新していることになる。

寺の冷蔵庫は大小2台を使い分けていて、これも1台ずつ更新を繰り返しつつ、すでに20年以上使い続けている。
吉田家の3ドアや4ドアのデカイ冷蔵庫は今の自宅に住みはじめてから買い替えているしもう2・3回更新したはずだ。

まだ昭和の時代からつき合い始めている近所の陶芸家の生活雑器はやたら丈夫で壊れることがない。
初代が萩で修行して地元に帰って築窯して、丈夫な石見の土を使って登り窯で丁寧に焼き上げていたものをもとに、2代目が引き継いで登り窯からガス窯と灯油窯に変えて品質を安定させつつ作り続けている食器がとにかく丈夫なのだ。
「いつまでも壊れないで使ってもらえるのも良し悪しで・・・」
本人は曖昧に愚痴をこぼしていらっしゃる。
その気持ちがとてもよくわかる。

あげればキリがないほど現代人は消費社会にどっぷりと浸かっている。
生産者の都合か、経済界の取り決めか、国の政策か・・せいぜい10年でモノが壊れるように作られているようにしか思えない。
これほど多様化した時代に、人の暮らしだけは自分の意思でモノを選別することが出来なくなっている実態をみると、人間そのものも産業社会のベルトコンベアに乗せられて暮しているような気になってしまう。

半世紀前に造られたものの丈夫さとそのための技術や素材がそのまま現在に維持できていたら、ここまでゴミで苦労することも無かったような気もする。

最近は自動感知で止まる自動車が製造されているようだ。
私のような古い人間はいまだにクラッチ付きの貨物車に乗っている。
人の都合関係なく自分で勝手に止まる自動車と一緒に公道を走らなければいけないからそれなりにドライブテクニックを磨かないといけない。
ドへたくそなドライバーがどんどん増えるから困ってしまう。
ようするに、「親切安全」という名目で人間のファジーな適応力まで経済社会が食いつぶしていることになる。

現代の社会はどこまで堕落していくのだろう。
このままいけば自分はあと20年程度でおさらばだろうから我慢も出来るが、孫・子の世代のことを思うと複雑で気持ちも萎える・・・・
このような日本社会にしてしまったのも、自分の責任なんだろうなぁ・・・

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