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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

1年ぶり 

2014/07/05
Sat. 08:56

石見銀山で暮しているオシャレな夫婦が声をかけてくれて、ほぼ1年ぶりに三瓶山のきっ川へジンギスカンを食べに行った。
「三瓶山へ行くから部活はやめに切り上げてくれ」とキーポンに頼んだらいまひとつのり気のない曖昧な返事だったので、「ジンギスカンなんだけど」と付け加えると、案の定とたんに食いついてきた。
定刻に学校の駐車場へ行ったらキーポンも珍しく定刻にやってきた。
いつもだったらその時間から45分くらい過ぎないと学校から出てこないのに、まったくゲンキンなやつだ。

夕方の三瓶山は梅雨空の霧にかくれて見えない。
途中の坂道も急に視界が悪くなったりして絵に描いたような山の天気になっていた。
きっ川のジンギスカンは地元では有名で、遠くは広島の方までファンが広がっているらしい。
島根県との県境近くにある万善寺のお檀家さんも知っていて、斎膳の席で話題に上ったりする。
肉は分厚く角切りされていて、そのあたりのスーパーで見かけるマトンとは全く違う。
生ビールは今どき珍しい昔ながらの大ジョッキが残っていて、その大きさがなんとも懐かしい。
もうかれこれ1年ぶりくらいだったのに、店のおかみさんは私の顔を覚えていてくれた。

誘ってくれたご夫婦の旦那さんが誕生日だったので、鉄の彫刻家の造った鉄のクラフトを見つくろってプレゼントにした。
奥さんも一緒になってまあまあ喜んでくれたようだ。
石見銀山の近所で住み暮しているのに、なかなか会話がないまま過ぎていた月日が一瞬で縮まる。
年々こういう付き合いから遠ざかっているところもあって、おたがい歳をとるとそんなもんなのかなぁと納得してしまう。

このジンギスカンの会には私と同い年のオヤジがいつも加わっている。
今キーポンが弾いているアップライトのピアノは、そのオヤジの家から移動してきたもので、屈強の大人が4人くらい手伝ってくれてやっと吉田家リビングの今の場所へ運び入れた。
高校3年生になる今まで、もう10年以上使わせてもらっている。
時の過ぎるのは早いものだ。
そのピアノもあと1年もしないでまた次の場所へ移る事になるだろう。

考えてみると、彫刻を造っている仲間でもそうしょっちゅう会っているわけでもないし、だいたいが年賀状のやりとり程度ですませている付き合いが圧倒的に多い。
ひとの付き合いなどせいぜいその程度のことで過ぎていくのだろう。
だからといって別に寂しいとも思わないし、改めてどうこうする事もないが、1年に1回くらい巡ってくる彫刻展は、それなりに自分への刺激にもなるし、出来上がった彫刻からかもし出される作家の容姿や過去の出会い付き合いなどが思い出されたりする。

今夜は万善寺のある赤名高原で半夏祭りがある。
天気が良ければ花火があがって吉本のお笑いや地元の神楽などのイベントもあって赤名の町並みへ出店屋台がずらりと並ぶ。
即席のビアガーデンも出来るはずでオヤジはそれを楽しみにしている。
そもそも「半夏」は仏教用語のようなもので90日続く坊さんの夏安居期間中の中日に当たる日をいう。
私のような末寺の在家坊主は、夏の90日間修行三昧も出来ないから夏安居とは縁がないまま毎年が過ぎていくが、こうやってナンチャッテ坊主がジンギスカンや生ビールに花火見物などで浮かれているあいだに、エリート修行僧の皆さんはとても大切な期間を過ごしていらっしゃるわけだ。
七夕も元をいえば仏事行事で、縁側に作った即席の祭壇棚へ幡を飾ってご先祖の精霊を迎える供養仏事から始まったもので、だから「棚幡」と書いたりも出来て盂蘭盆会の行事ともいえる。
まぁ長い日本の歴史の中でいろいろあって、例のあの伝説と合体などして今のように賑やかな七夕祭りになったものだ。

ことの大小公私いろいろあるが、自分の気持ちの切り替えや戒めや思い出にもなるし、1年に1度の節目行事は出来るだけ自分の都合で外さない方がいいなあと思う。

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