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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

坊主の愚痴 

2014/08/15
Fri. 08:45

万善寺のある集落の地名は「保賀(ほが)」という。
戸籍番地では下来島になっている。
一方、吉田家のある石見銀山は自治会名を「駒の足」という。
戸籍番地はカタカナのイロハで区分けされて、「ハ○○」となる。
何かと事情もあっただろうが、その裏事情の一つに、同和問題や差別被差別を払拭するために昔の地名を解体して記号番号に区分けする手段が島根県の各所に浸透して今に至っている。

田舎坊主は宗派関係なくお盆の棚行をお務めする。
この棚行には意味も謂れもあるが、それを言いはじめたら長くなるから割愛するとして、まぁ、とにかく一軒の家に多いところで4ヶ寺の棚行があったりする。
だから時々棚行の先で真宗さんと遭遇することがある。
だいたいがニアミスで回避するのだが、それが避けられない時もたまにある。
だから、私は真宗西本願寺さんのお経本を頭陀袋にしのばせている。
・・・ということは曹洞宗の坊主が、棚行で真宗門徒さんを訪問していることになる。
今どきに考えるとおかしな話に思われるかもしれないが、島根県赤来高原の坊主事情はそういう形でゆるやかな拘束の元に宗派を越えて交流がはかられている。
元を正せば神仏宗派なんもかんも行き着く先はだいたい同じところへ落ち着くわけだから、わざわざ意地や立場を通して堅苦しいことにならないでもいいだろう。

毎年のことだが、今年も棚行の先々でそのような昔の話題にシブシブ立ち入ることも多々あった。
逆に世間話の名のもとに、吉田家のプライベート事情へズカズカと立ち入られることもよくある。
疎遠なようで情報筒抜けの田舎暮らしではそこらへんのさじ加減がなかなか難しい付き合いになるから、田舎行政が補助金や助成金に飛びつくIターンやUターン事業の受け入れがうまくいかないところでもある。
なかなか残念なことだが、地域に根付く永年の風習のようなものは行政の統廃合で地名を変える程度のオマツリごとでなんとかなるようなものでもない。
やはり、新旧歩み寄って「こんなもんだ・・」というあたりからつつましくでしゃばらないでお付き合いを続けるしかないことだと思う。

このごろになって、坊主はどうもそのあたりでシャンとしなければいけないのかな・・と思うようになった。
万善寺近所の真宗さんの各寺院は、見事に住職交代が進んで世代が変った。
自分がボォ〜っとしていたら、一気に万善寺が年寄りになってしまった。
棚行の出合い頭でお互いに名乗りあわないとどこの坊主かわからないままに別れることになったりする。
お盆のUターンで里帰りも、どっちがアタマでどっちがシッポか分からないまま我が物顔に大騒ぎするお客様面の孫や曾孫に家主が振り回される。
たった2〜3日のことで身内の采配も難しいほど、先祖伝来の家土地を守る家主が老化しているし、若い坊さんは融通が利かないし、そんなドタバタでお盆も棚行もどうでも良くなる。
三日も持たないお盆Uターンのド田舎に、1年2年IターンUターン暮らしなど夢のような話で、そんなに甘いもんじゃないですよ・・・
いくら住処をあてがっても、気に入らなければすぐに出て行きますよ。
吉田家のネコチャンズなど、三食昼寝つきでも常に脱走を画策しているんだから。
まぁ、奴らはそのうち帰ってくるだけかわいいけどね・・・

棚行も終盤をむかえた軟弱在家坊主の愚痴でありました。

写真 1

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