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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

歳相応 

2014/09/03
Wed. 07:55

東堂さんの物覚えが少しずつ悪くなりはじめて、日常の生活にはそれほど困らないが、万善寺の寺務は少しおぼつかないといった状態になってかれこれ10年近くになるだろう。

当初はイライラしたおかみさんが耐え切れなくなって汚い言葉で罵りはじめたものだから、そのまま安らかに歳を重ねてもらうことが難しいと考えて総合病院へ連れて行った。
総合受付で問い合わせたら神経内科がいいだろうということになって、紹介なしの初診受付から受診がスタートした。
当時は、1ヶ月に2回通院しながら検査と診察をくり返して、適当な薬を処方してもらって、それを数ヶ月くり返したあと、半年に1回の通院になってそれを数年間くり返して、結局、痴呆なのかアルツハイマーなのかなんなのかよく断定できないまま、普通に歳相応にぼけている程度だろうということになって、それでも薬を飲み続けた方が良いだろうし、その程度なら近所の病院でも差し障りないからと紹介状をもらって転院してから現在に至っている。

まだ80歳になったばかりの頃だったから、不具合はあるもののそれなりに頭がシャンとしていて、検査項目の読み書き計算はけっこう出来ていた様子だった。
「ひとをバカにして、小学生みたいなことさせやがる!!」と、過激に苛立っていた。
米寿を迎えた今でも当時とそれほど変らないで物忘れ症状は進行していないと思っているが、住職の交代もあったりして仏事への気持ちの張りが緩んだことで、刺激のない毎日を過ごすことが増えてきた。

今の私が神経内科で受診検査を受けたら、東堂さん程度では済まされないほど立派な痴呆症と認定されることだろう。
それほど、読み書き計算が出来なくなっている・・というより、しなくなった。
ワープロがあれば知らない漢字でも簡単に読み書きできるし、辞書機能で意味も掴める。
表計算のソフトがあれば、納税申告や会計報告程度の用は数字の入力だけで出来てしまう。
パソコンの使い方を忘れないでいれば、少々ぼけていても日常の暮らし程度だったらなんとかしのげるような気がしてしまう。
先日も、戒名を考えることがあって漢字の辞書機能を駆使したところだ。
参列の皆さんに、戒名で使った漢字の意味なども丁寧に説明した。

東堂さんにつき会って診察を受けていると、ドクターはパソコンのモニター画面に表示される血液検査の結果数値を見て症状をチェックする程度。
あとは助手の看護士さんがプチプチキーボードをたたいてデータ入力。
今どきのドクターは患者さんに向き合って顔色を伺うこともなくなってしまった。

さて、ドクターと私と、どちらがパソコンを使いこなしているのだろう・・・
使うアプリが違うからなんとも比べ難いところではあるが、そのドクターに認知症検査されるのだけはイヤだな。
「イロイロ検査させてもらいましたが、オタクは残念ながら痴呆が入っていますね!」
などといわれても、素直に「あぁ〜そぁ〜ですか・・」と納得できないな、きっと・・

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