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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

坊主の秋 

2014/09/21
Sun. 05:30

溶接焼けで真っ赤な顔がまだ落ち着かないまま改良衣に着替えて出かけた。
早朝の石見銀山の町並みは、観光さんもいないしお店のオープンもまだだし、とても静かだ。
セキレイが鳴いている。
朝の風がヒンヤリしている。
結界君の窓は昨夜の冷気が露になっている。
もうすっかり秋になった気がする。
エアコンのクーラーも使わないですむようになった。

銀山街道をひたすら上って中国山地の赤来高原へ着くと、稲の実った田んぼのアチコチでコンバインが動いている。
最近のお百姓さんはほとんど100%に近いほど兼業農家ばかりだから、週末から土日にかけて一気にお百姓仕事を片づけることになる。
高齢化の進む集落のほとんどは営農組織を作って委託農業になった。
ひと頃は農作物の年収で楽に暮せていたが、今では補助金と年金に頼ってその中から委託料も支払うことになって、なかなか厳しい暮らしになったそうだ。
「それでも、毎日新鮮な野菜が食べられて、病院と薬代が払えるけぇ、まぁそれで良しとせにゃいけんですがぁ」
米を作りながらメロンをやめ、大和芋をやめ、今は腰に負担のかからないハウスピオーネに変えてJAに出荷しているお百姓さんがそういっていた。

「こんにちわぁ〜、おかげんどぉ〜ですかぁ〜」
「お地蔵さんの数珠くりのご案内置いときますけぇねぇ〜」
「ほぉ〜、今頃が剪定の時期ですかぁ〜」
ひと月遅れの地蔵盆法要の案内を持って、万善寺を中心に近場の集落の家々を戸別訪問した。
例の如くで、ほとんどのお宅が秋の稲刈り真っ最中。
お留守番のお年寄りに声をかけたり、お昼休みでくつろぐおじいさんと世間話をしたりしながら2時間くらいでぐるっと一周した。
途中、寺務の用事があって久々に総代さんへ会った。
東堂さんと同じ歳なのにかくしゃくとして頭もしっかりしている。
お金の絡むデリケートな話をさせてもらった。
なかなか渋い顔つきで笑顔が苦い。

それから東堂さん夫婦の様子を見に寺へ寄ったら、その東堂さんがベットで寝ていた。
昨夜から体調が悪くなったらしい。
せっかくだから休日診療へ誘ったが、それも面倒なほど気弱になっていた。
もう90歳近いし、いつどうなるかもわからないから、そろそろ先のことも心配しておかなければいけないなと思った。

お昼のティータイム近くになって帰宅した。
石見銀山の町並みは観光さんであふれて自宅前の駐車場へたどり着くまでひと苦労した。
赤名高原で出会った人たちの10倍はいただろう・・・いや、もっとだな、きっと!

IMG_2703.jpg

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