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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

健さん逝く 

2014/11/19
Wed. 09:11

赤瀬川さんの次は健さんです。
坊主という職業柄ひとの生死には比較的クールにお付き合いしているつもりだが、やはり何かと思うところもあってしばらくは頭を離れることがない。
春先には安西さんが亡くなって、その時はさすがに少々落ち込んだ。

ひとは生まれた時を起点にしてどんどん年々歳を重ねる。
あたりまえのことだからごく当然のように避けることのできない死を意識しているはずなのだが、やはり日常の暮らしの猥雑さの中でそのことを忘れたまま毎日を過ごしていることが多い。
つい先日、崩れかけた本棚から引き出した一冊の本は、懐かしさのこともあって一気に読み返してしまった。
その本の作家もずいぶん前に亡くなった。
こうして過去をふり返ってみると造形にしても映画にしても小説にしても、表現されたものはいつまでたってもその時々の時代を背景に鮮度を保ったまま老化すること無く光り続けているんだなぁと改めて実感できる。

この度の健さんの死も、避けて通ることのできない事実として受け止めるしかない。
それでも自分の中では、健さんはいつまでもその時々のスクリーンの中で生き続けていることも確かな事実で、その気になればいつでも逢えるという気楽さがないわけでもない。
スクリーンの健さんは、いつまでたっても歳をとることがない。
赤瀬川さんの千円札にしても半村さんの仙田にしても健さんの島勇作にしても上京して間も無い20歳の自分を思い出させてくれる。
日々悶々としつつ、かといって極度に落ち込むこともなく、それなりに刺激のある毎日をくり返していた頃の新鮮な自分を思い出させてくれる。

良いも悪いも含めて、今をコツコツと生きていくことが出来ていればそれでいいと思う。
安西さんのようにバタリと、健さんのように潔く死にたいものだね。
見苦しく死んでいくことだけはしたくないな。

健さん、たくさんの感動をありがとうございました。
こころから冥福を祈ります・・・合掌

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