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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

勲章 

2015/01/19
Mon. 10:16

ワイフが広島に用事があるということで朝早くから出かけた。
珍しく夜にシャワーをすませたキーポンがおかぁさんにつられたかたちで比較的早くから登校の準備を始めたので、なんとなくいつもより朝にゆとりが出来た感じだ。

つきっぱなしのテレビを見ていたら勲章をもらったらしい桑田さんが何やらやらかしたらしい。前後のいきさつがよくわからないから何ともいえないが、大人げないことだと思いつつ、一方で平和に慣れてしまった日本国民を絵に描いたような話題だと、ふと思ったりした。
勲章というと、母方のおじいちゃんも私が高校生だったかの頃に勲章をもらった。本人はもうずいぶん前に亡くなっているが、家におじゃますると仏壇の上に勲章を授与しましたという証明書のような賞状のような紙が額縁に入って飾られてある。現物はいまだに目にしたことがないからよほど大事にしまわれてあるのだろう。
そういえば、その時期勲章の話が寺でもされていたような気がする。地元の有識者かなにかが集まって推薦か何かして本人に確認したりしてそういうことが毎年続いて順番が回って期が熟した頃に決定通知のようなものが届いてそれからがお祭り騒ぎになるのだそうだ。今の選考法式は昔と違っているかも知れないが、何か年功序列の予定調和的ノリが感じられて自分としてはどうも素直に喜べないところもあったようにおぼえている。もっとも、あの当時はことごとく世間に反抗していた時期だから余計に社会構造へのわだかまりが強かったのかも知れない。

私など、どうころんでも勲章とは縁のない人間だから気楽なものだが、やはりそういうものを狙って日々鋭意努力していらっしゃる諸氏も多いのだろう。
もうずいぶん前のことでまだ私が副住職の時、お盆の棚行で出かけた先のお宅で名品の陶器を見せていただいた。そこのご主人は、幸か不幸か浄土真宗の信者さんだから直接万善寺とは関わりが薄いのだが、当時はまだ住職だった今の東堂さんと仲が良かったようだ。私が彫刻を造っていることは赤来高原でも知る人ぞ知る存在だから、どうも私にその陶器を見せたかったらしい。
立派な桐箱に入った器は萩の茶わんだった。全体が肌色がかった酸化焼成に若干還元がかったところがあって、萩らしい夏茶わんに仕上がっていた。陶芸もするがそれほど本気で勉強している訳でもないから本格的なことは分からないものの、それほど悪くもない普通の器に思えたから、そのような感想などしゃべっていたら、実はそのご主人は桐箱の裏書きを見てほしかったようだ。読むと、文部大臣賞受賞○○○○作とある。わざわざ、箱書きにそう書いてある。
私から見るとべつにだからどうしたという話だが、ご主人にとっては器よりむしろその桐箱の銘が重要であるように思えて、急に気持ちが逸れた。

ものの価値というものは、なにかしら目に見える証明が必要になって、そういうところでしか価値判断出来ないことになってしまっているのだろうか。
工芸品の茶わんなんて使ってナンボのものが、銘ひとつで美術品になってしまう・・・なんかおかしなことだ。
桑田さんなんて、勲章があろうがなかろうが桑田さんには変わりないし、彼が好きな人もいれば嫌いな人もいるはずで、だからどうだというほどのものでもないと思うんだけど・・
親戚のおじいちゃんのように、なにかしら事前調整があって「勲章ほしいですか?」と問われて「ハイ、いただきます!」と返事したのかなぁ、桑田さんも・・

IMG_4288.jpg

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