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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

日曜日の坊主 

2015/02/22
Sun. 15:55

法事をすませて帰宅したら家の中が煙臭い。
部屋へ入ったらますます煙臭いまま、ほの暖かい。
ストーブの煙突に外からの風が逆流したらしい。
燃え残りの薪がくすぶっていたから、それを火種にして小割りを投げ込んで大衣をたたみにキーポンの部屋へ上がった。
吉田家で衣がたためるほどの床スペースを確保できるのは彼女の部屋だけだ。
四畳半で窮屈に暮しているオヤジとは待遇に大きな差がある。

突然頭陀袋の中で携帯が鳴りはじめた。
「今日はお世話になりまして・・・あのぉ〜、おたずねですが、明日明後日はお時間どうでしょうか?」
法事で随喜をいただいた隣町のお寺からお葬式の電話だった。
「昨年末からお葬式が続きましたなぁ〜」
「やっとおちついたようですねぇ〜」
つい今朝方そんな坊主会話をしていたばかりだった。
「ハイハイ!お手伝いさせていただきます。それでお通夜は何時からで?・・・」
坊主の都合で人の生き死にを決める訳にもいかない・・と思いつつ、一方で限りなく葬式坊主に偏ってしまった現実から抜け出せないでいる。
簡単な事務連絡を終わって、たたんだ大衣を頭陀袋へ収めて、リビングへ降りたら煙突の煙に上昇気流ができて薪が勢い良く燃えていた。

母娘はそろって出かけている。
食べそびれたお昼をどうしようか迷いつつソファーに埋もれていたら、内気な人見知りのシロが珍しくオヤジに甘えて這い上がってきた。
ストーブがなくてもいいくらいに部屋がなまぬるく暖かい。
Tシャツの重ね着で十分しのげる。
そろそろ春が近づいているのかも知れない。
たまたま塔婆の裏書きには「春来草自生」と書いた。
春が来たから新芽が芽吹くのか、新芽が芽吹きはじめたから春が来るのか・・・
今の世の中、ひとの都合で無理が過ぎているような気がする。
自然の道理も通じなくなってしまったら、地球も終わりだね。

IMG_4464.jpg

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