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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

ライフワーク 

2015/02/25
Wed. 10:08

しばらく前のことになるが、島根の大田市在住の若いイラストレーターが地元で個展をした。
私は、彼女が高校の時から知っている。
高校時代は油絵も描いていて、デッサン力もそれなりにある上に、独特の個性的で想像力豊かな絵をたくさん描いていた。
そういうこともあって、大学は芸術系に進学して、就職もクリエイティブなセンスを問われる会社へ決まって躓くこともなく社会人になって、それからしばらくして若い起業家として独立して地元でデザイン事務所をつくって、昨年からは母校の吹奏楽定期演奏会の販促物も手がけている。
吉田家長男のじゅん君より学年が下だったと思うから、いまだにフラフラと仕事も決まらないままその日暮らしをしている彼とは一味違う・・・といっても、生きる世界が違うからそれだけのことで比べられることでもないけどね。

絵を描くのも彫刻をつくるのも、結局は本人の気持ちの持ちようで、ライフワークとして作品の制作を続けるかどうかは自分で決めていくことだと思っている。
だから、いままで吉田の周辺をかすめて過ぎ去っていった数人の方々も、それなりの事情があって吉田的な表現活動を自分の選択肢の一つに持ってこなかっただけのことだ・・と考えている。

私は秘かにその彼女のセンスを楽しみにしていたところがある。
何とか時間のやりくりをつけてコツコツと絵を描き続けていたらそれなりの評価をもらえるほどの絵描きになるような気がしていた。
そこで、その彼女の個展のことだが、これが残念ながら感動することができなかった。
彼女が1年間の準備期間をもらって取り組んだ個展であることを知っていただけに、期待のほうが大きすぎたのかも知れない。
デザイン事務所の方は順調に回転しているようでとても忙しい様子だが、やはり、どこかしら仕事の片手間で個展作品の制作をしてきたように思える。
イラストレーターとしての彼女の作家性には何かしらの限界点を感じた。
一方で起業家としての実力を試されている時期でもあるだろうから、今が踏ん張り時でもある。
イラストの作風や個性はそのうち一巡すると鮮度が下がる。
それを営業の販路拡大で補わなければいけない。
商業美術の厳しいところだ。
自分の好きなことが自分の生活のための仕事になってしまうことほど辛くて厳しいことはない。
若い時だからできることもいっぱいあるから、それなりに腹をくくって仕事と向き合ってほしいと期待している。

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