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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

薬だけではダメ! 

2015/05/07
Thu. 22:22

持病の薬が切れたので朝早くからかかりつけの病院へ行った。
連休明けの最初の平日だから、駐車場も待合室も満員。

あまりに患者が多いので、いつもの気楽なノリで「薬だけ出してもらう訳にはいきませんか?」と受付の事務員さんに甘えたら、そのすぐ後ろでドクターの奥さんの耳に入ってしまって、しっかりピシャリと叱られた。
「しばらく診察受けていらっしゃらないから、薬だけはダメですよ!」
しまったと思ったが、時すでに遅し。
次の予定もあるし、保険証の番号だけ確認してもらって早々に退散した。

連休中は寺から遠ざかっていたから、おかみさんの無限の報告愚痴話を聞かなければいけないと思うと憂鬱でしょうがない。
病院から直行して境内へ結界君を乗り上げると、案の定おかみさんが縁側で私の帰りを待ちかまえていた。
それから、さて?どのくらい耐えたのだろう・・・
まるで拷問のような時間が流れた。

老僧は、日ごとに正気を失っている。
首から上は頭蓋骨に皮膚が張り付いたように形相が変化している。
世間で総称する認知症というヤツが悪化している。
その筋の学識者によると、認知症には「脳が萎縮して脳機能が低下する」症状と、「自尊心が崩れ自分の役割を失う」症状があって、これらの症状を総括的に判断して対処療法をしないと、投薬療法のかいもなくどんどん悪化して進行してしまうということらしい。

老僧は、基本的には楽観者でくよくよと深刻に物思いにふけるタイプではない。
それでも、自分の体力が衰え、内蔵の幾つかの臓器が少しずつ機能しなくなると、しだいに自分の身体が自分の思うようにいかない苛立ちが高じて自らを律することが出来なくなってしまう。
そこへおかみさんが追い討ちをかけて犬畜生の如く地獄の底へ突き落としてしまう。
自制の効かなくなった高齢者たちの醜く酷い行為が増幅して収拾がつかない。

おかみさんの脳は老僧よりマシで正常だから、自らの言動を慎んでもらわないといけないところもあるがそれが出来ない。身内の、それも自分の子供から注意されることも我慢できなくて、私の云うことを一切聞いてくれない。

「もう、そんなに若くないんですから、無理はいけませんよ!無理は!」
珍しく真顔になったドクターに、血圧を測りながらわざわざ私の肩に手を当ててそう言われた。
最近は、何かと不眠症が続いて朝方まで眠れないことが多いし、ドクターに言われなくても自分で十分自覚出来ていることなのだが、だからといってこればかりは誰かに代わってもらう訳にもいかないし、どうしようもなく仕方の無いことなんだよね。

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