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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

断食 

2015/05/16
Sat. 21:07

老僧の断食が続いている。
そろそろ3日目くらいになるのではないだろうか。
水分は点滴で補充してるが、オシッコに回らなくて下半身の肉にしみ込んでいる。足のむくみがひどくてまともに歩く事も難しくなっている。
さすがにモノも食べないから体力も続かない。腹筋を使って起き上がる事もつらくなってきた。

まぁ、そんな感じで老僧の病窒でつきあっているのだが、特にしゃべる事もないし、むしろしゃべる事も面倒なようなので、だいたいは静かに小説を読んで時間がすぎる。
渋るおかみさんを説得して病院へ連れて行った。ポットのお茶にリンゴジュースにピーナッツ煎餅に三食団子にレーズンパンなど、一抱えもあるほどの荷物を用意して病院へ行ったが、リンゴジュースで薬を飲み込んだだけで、結局最後まで他のモノに手を付ける事はなかった。
おかみさんのいつもの過激な愛情表現は聞くに耐えないものがあって、何度も廊下へ避難してしまった。それでも老僧はおかみさんの見舞いをよろこんでいる様子だった。長年連れ添った夫婦の機微は計り知れないものがある。

私の方はiPodの音量を目一杯あげて、停滞している書類の書き物をひたすら続けた。
だいたいに算数もまともに計算できないほどのレベルで収支の予算書を計算する事など自分の出来る仕事ではない。それはよくよくわかっていても他に頼める人もいないし、何とか見た目だけでも形にするしかないから表計算ソフトを延々つつきまくっていたらとっくにお昼をすぎていた。
病室には椅子があるだけでありがたい事だから、テーブルの贅沢は言えない。ラップトップの呼び名の面目躍如といった感じで、自分の膝がとても役に立った。

おかみさんを寺まで送って病院へ引き返したら、老僧はぐっすりと眠っていた。体力も落ちて話す事もつらそうになっているし起こすのもかわいそうだから、静かに退出して石見銀山へ向かった。
脱走を失敗したクロが出迎えてくれた。
かわいそうだからリードを装着して玄関先へ連れ出してやった。
夕方の石見銀山は観光さんもまばらでセキレイがしきりに鳴いていた。クロには鳥の姿も見えているのだろう。かなり長い間フリーズしてピクリとも動かないまま視線がセキレイを追いかけていたが、知らない間に最近よく見かけるいたずら野良猫が接近遭遇していて一瞬に険悪な空気が動いた。

日曜日は天気も良くなるようだ。
寺の営繕も停滞しているし、そろそろ草刈りを再開しようと思う。
とりあえず、老僧の状況次第だけどね。

IMG_5322.jpg

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